2019年5月31日金曜日

(K0761)  本来の寿命は50年(1) 根拠 <定年後>

 
 人間の本来の寿命は、50年だと言われています。
 
(1)  心臓が15億回程度鼓動したら寿命を迎える
 
===== 引用はじめ
 (生物学者で東京工業大名誉教授の)本川氏によると、哺乳類や鳥類は心臓が15億回程度鼓動したら寿命を迎えるとされ、体の大きさと寿命との関係なども加味すると、1分間に20回くらい鼓動するゾウは70年前後、600~700回鼓動するネズミは1~2年の寿命となる。そこから換算すれば、「人間の寿命は50年くらい。その証拠に、50歳を過ぎると視力や体力が落ちたり、病気になりやすくなったりする」と話す。
===== 引用おわり
 

(2)  種が続くことを優先して考えるなら、繁殖能力が無くなった時が寿命
 
===== 引用はじめ
 生命の本質は「続くこと」と語る本川氏。だが、人体は構造物のため、老朽化し耐用年数が尽きるときが来る。それを乗り越える方法として編み出したのが、「ある程度のところで体を新しく作り直す。それが子供を作るということだ」と解説する。分かりやすい例がサケで、産卵し、次世代に遺伝子を残すことができたら、すぐに死ぬのだという。
===== 引用おわり
 
 食料の総量が限られて、集団全体として不足しているなら、優先順位をつけて食料を配分しなければならない。種の存続を前提とするなら、食料は生殖能力をもった個体に分配するのが合理的である。生殖能力が無くなったら死ぬということは、合理的である。
 
 
 ちょうど山田養蜂場のコマーシャルが流れてきた。(子を産む)女王蜂の寿命は、働きバチの40倍。合理的である。
 
===== 引用はじめ
 女王バチの仕事は、産卵をすることです。羽化後一週間ほどすると交尾に出かけ、巣に戻ってからは毎日1500個~2000個ほどの卵を産みつづけます。この特別な任務を果たすためか、働きバチの寿命が約1カ月であるのに対し、女王バチの寿命はその40倍の4年ほど。体重も働きバチの約2~3倍もあります。
===== 引用おわり
http://honey.3838.com/lifestyle/
 

<出典>
次世代の負担減らす人生を 生物学者・本川達雄氏に聞く
【100歳時代プロジェクト】 産経新聞(2019/05/21)
 
【100歳時代プロジェクト】次世代の負担減らす人生を 生物学者・本川達雄氏に聞く
https://www.sankei.com/life/news/190521/lif1905210032-n1.html

2019年5月30日木曜日

(K0760) JR東海共和駅・認知症患者列車事故事件裁判(2) 最高裁判決は「優しい判決」だったのか? <脳の健康>

 
  (K0758)からの続き
 

 「今回の最高裁の判断は、認知症患者を介護する家族らの現実を踏まえたもので、妥当なものではないかと思います」(前出:湊総合法律事務所のホームページ)
https://www.kigyou-houmu.com/post-3260/
 

 世間では、最高裁判決は「優しい判決」だと思われているようだが、本当は違う。

(1)  認知症患者の起こした事故により、全額の損害賠償責任を家族が負うことがある

(2)  加害者家族に優しい判決は、被害者には優しくない・過酷な判決である

(3)  被害者自身が加入する保険による救済には、条件がある

(4)  加害者家族に損害賠償責任が認められても、賠償金を受け取れないこともある
 


【展開】

(1)  認知症患者の起こした事故により、全額の損害賠償責任を家族が負うことがある
 前出。再録

   妻が年齢も若くて元気で、要介護認定も受けておらず、密接に夫の介護を行っていた場合、法定の監督義務者と同視されていた可能性があり、全額の損害賠償責任が認められていた可能性があります。

   二世帯住宅を作って、息子家族が認知症の親を介護しながら生活しているというパターンは日本のあらゆるところで存在しています。このような場合には、最高裁判決に立ったとしても、息子夫婦が監督義務者と同視されて損害賠償請求されてしまうということだって考えられるのです。
 

(2)  加害者家族に優しい判決は、被害者には優しくない・過酷な判決である

 加害者に賠償責任がない場合、被害者は救済されない。JR東海共和駅・認知症患者列車事故事件裁判においては、被害者はJR東海である。JR東海に落ち度がないにも関らず、加害者が認知症であったため、請求した720万円の賠償金を受け取れず、丸損である。
 加害者が個人であると考えると、これは「優しくない・過酷な判決」であることが分かりやすい。加害者が認知症であれば、どんなに多大な損害を受けようと、何の損害賠償も受けられず、泣き寝入りを強要される判決である。立場を変えると、認めがたい、とんでもない判決である。
 

(3)  被害者自身が加入する保険による救済には、条件がある

 加害者からの救済がない場合でも、被害者自身が加入する保険(生命保険・障害保険)があれば幾分救われる。しかし、経済的余裕のない人はそのような保険に加入することは難しく、この救済については、救済対象者が経済条件で限定される。

 

(4)  加害者家族に損害賠償責任が認められても、賠償金を受け取れないこともある

 例えば、裁判で勝って賠償金をもらえることになっても、即金ですぐ払えないこともある。相手に支払い能力がないと、その後ももらえない。例えば、最近話題になっている「8050問題」。収入の無い50歳の息子が80歳の母の年金で暮らしている状態で、その母が認知症で加害者になったとする。裁判で息子の賠償責任が認められても、支払われるとは思えない。おそらくこの場合、被害者には実質、何の補償もない。家族の中で稼いで家計を支える人が巻き込まれても、何の救済もない。
 

 続く
 
<参照>
講義 土井池良夫、認知症『神戸モデル』について、令和元年度第1回神戸市民後見人候補者継続研修、神戸市成年後見センター、2019/05/27


2019年5月29日水曜日

(K0759)  避けることのできない「生死の選択」(3) <臨死期>

 
(4)  先端医療
 

 先進医療を受けるかどうかという、選択肢も考えねばなりません。
 

===== 引用はじめ
 先進医療とは、公的医療保険制度に基づく評価療養のうち、厚生労働大臣が定める先進医療をいいます。 …
 先進医療による療養を受けた場合、診察・検査・投薬・入院料などの一般治療と共通する部分には公的医療保険(健康保険)が適用されますが、先進医療の技術料は全額自己負担となります。また、療養の種類によっては高額になるものがあります。 …
===== 引用おわり
https://www.sonysonpo.co.jp/md/m_gde004.html
 

 「先進医療の技術料は全額自己負担となります」とは言いますが、「高額療養費制度」というものがあります。
 
===== 引用はじめ
 高額療養費制度とは
 公的医療保険における制度の1つで、医療機関や薬局でかかった医療費の自己負担額が、ひと月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度です。高額療養費制度では、年齢や所得に応じて、ご本人が支払う医療費の上限が定められており、またいくつかの条件を満たすことにより、さらに負担を軽減する仕組みも設けられています。
===== 引用おわり
https://www.sonysonpo.co.jp/md/m_gde005.html
 


 私は、先進医療、高額療養費制度で、やがて、保険制度は破綻すると思っています。この選択は、個人の問題を超えて、社会全体をどう最適化するか、非常に大きな視点での見直しが必要ではないかと思っています。
 
 提供できる医療のリソースは限られています。年老いて先の無い私が高額な先端医療を使ってしまうと、もっと安価で助かる沢山の命のチャンスを奪い取ってしまうかもしれません。そこまでして、私は命を長らえたいとは思いません。

2019年5月28日火曜日

(K0758) JR東海共和駅・認知症患者列車事故事件裁判(1) 概要と解釈 <脳の健康>

 
 以下、湊総合法律事務所のホームページから引用し、整理しなおしました。
 

1.   JR東海共和駅・認知症患者列車事故事件の概要
1.1.  死亡事故が発生した
1.2.  民事事件になった
1.3.  裁判の帰趨が注目された
 
2.   判決(720万円→360万円→0円)
2.1.  第一審の名古屋地裁(720万円)
2.2.  控訴審の名古屋高裁(360万円)
2.3.  最高裁(0円)
 
3.   最高裁判決の内容
3.1.  関係法令にいう「配偶者の義務」は認知症患者(責任無能力者)に代わって第三者に損害賠償すべき「法定の監督義務」には直結しない
3.2.  「法定の監督義務者と同視できる者」は賠償義務を負う
3.3.  「法定の監督義務者と同視する」ために必要な基準
 
4.   この判決の結論が、今後発生するかもしれない認知症患者による加害事故にすべて直ちに当てはまるわけではない
4.1.  本件では、妻・長男とも責任を負わない(監督義務者とは同視できない場合)
4.2.  妻や息子などが責任を負うこともある(監督義務者と同視できる場合)
 


【展開】
 
1.   JR東海共和駅・認知症患者列車事故事件の概要

1.1.  死亡事故が発生した
 2007(平成19)年127日、東海道本線共和駅近くで、認知症患者Aさん(91歳 要介護4、認知症高齢者自立度)が線路に立入り走行してきた列車にはねられて死亡した事故がありました。

1.2.  民事事件になった
 JR東海がAさんの妻(85歳 要介護1)と長男に対して、振替輸送費等の損害賠償を請求する訴訟を提起して民事事件になりました。

1.3.  裁判の帰趨が注目された
 社会には認知症患者を抱える家族は、たくさんいらっしゃいますから、この裁判の帰趨は、社会から耳目を集めることになりました。
 


2.   判決(720万円→360万円→0円)
 JR東海は、認知症患者のAさんの妻と長男に対して約720万円の損害賠償請求をしました。

2.1.  第一審の名古屋地裁(720万円)
 民法714条に定める監督義務者に該当するとしてその全額の支払いを命じる判決を出しました。

2.2.  控訴審の名古屋高裁(360万円)
 長男に対する請求は認めず、Aさんの妻のみが監督義務者に該当するとして、360万円の損害賠償義務を認容しました。

2.3.  最高裁(0円)
 妻と長男両方についてJR東海への損害賠償義務を否定しました。
 


3.   最高裁判決の内容

3.1.  関係法令にいう「配偶者の義務」は認知症患者(責任無能力者)に代わって第三者に損害賠償すべき「法定の監督義務」には直結しない
 事故当時の精神保健福祉法や、民法上の成年後見人の身上配慮義務は、現実の介護や認知症患者に対する行動監督までは求めていないし、夫婦の協力扶助義務は抽象的な夫婦間の義務であって、第三者との関係で配偶者として何かしなければならないものではない。

3.2.  「法定の監督義務者と同視できる者」は賠償義務を負う
 法定の監督義務者に当たらない場合でも、具体的な事情の下で「認知症患者の第三者に対する加害行為の防止に向けた監督を行って、その監督を引き受けたと認められる者については、法定の監督義務者と同視することができる。」

3.3.  「法定の監督義務者と同視する」ために必要な基準
 「認知症患者を実際に監督している」もしくは「監督することが可能かつ容易」であるなど、「公平の観点から認知症患者の行為に対する責任を問うのが相当といえる状況にある」といえること
 

4.   この判決の結論が、今後発生するかもしれない認知症患者による加害事故にすべて直ちに当てはまるわけではない

4.1.  本件では、妻・長男とも責任を負わない(監督義務者とは同視できない場合)
 妻自身も85歳と高齢なうえ要介護1の認定を受けており、長男の補助を受けて介護していた、という事実を認定。Aさんの第三者に対する加害行為の防止に向けた監督を行って、その監督を引き受けたと認められる者ということはできず、法定の監督義務者と同視できない。
 長男についても、Aさんと同居しておらず接触も少なかったとしてやはり法定の監督義務者とは同視できない。

4.2.  妻や息子などが責任を負うこともある(監督義務者とは同視できる場合)
 仮に本件で、妻がもっと年齢も若くて元気で、要介護認定も受けておらず、密接にAさんの介護を行っていた場合、法定の監督義務者と同視されていた可能性があり、全額の損害賠償責任が認められていた可能性があります。
 二世帯住宅を作って、息子家族が認知症の親を介護しながら生活しているというパターンは日本のあらゆるところで存在しています。このような場合には、最高裁判決に立ったとしても、息子夫婦が監督義務者と同視されて損害賠償請求されてしまうということだって考えられるのです。
 

 続く。
 

<出典>
湊総合法律事務所のホームページ
https://www.kigyou-houmu.com/post-3260/
 
写真は、
長男が語る「認知症鉄道事故裁判」
https://www.min-iren.gr.jp/?p=35622

2019年5月27日月曜日

(K0757)  避けることのできない「生死の選択」(2) <臨死期>

 
(1)  延命措置
 
 経管栄養に人工呼吸などを加えて概念を広げると延命処置になります。この延命処置を望まないと宣言すると、リビングウイルになります。
 
リビングウイル
===== 引用はじめ
 回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、あなたを生かし続けることが可能です。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させます。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではありません。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らかですから、医師がはずしたがらないのです。
 「あらゆる手段を使って生きたい」と思っている多くの方々の意思も、尊重されるべきことです。一方、チューブや機械につながれて、なお辛い闘病を強いられ、「回復の見込みがないのなら、安らかにその時を迎えたい」と思っている方々も多数いらっしゃいます。「平穏死」「自然死」を望む方々が、自分の意思を元気なうちに記しておく。それがリビングウイル(LW)です。
===== 引用おわり
https://www.songenshi-kyokai.com/living_will.html
 
 少なくとも現在においては、私は「リビングウイル」を書きたいとは思いません。
 


(2)  安楽死

 私は、安楽死を選ぼうとは思いません。
 
「これを知れば日本で「安楽死」を望む人はいなくなる」
===== 引用はじめ
 「安楽死は安楽に死ねない死」
小笠原文雄(日本在宅ホスピス協会会長、小笠原内科院長)
 「死」は誰にでも必ず訪れます。自殺や他殺、病死など死に方にはいろいろありますが、今回のテーマである「安楽死」は、広辞苑(こうじえん)によると「助かる見込みのない病人を、本人の希望によって苦痛の少ない方法で人為的に死なせること」とあります。安楽死とは本当に苦痛の少ない死に方なのでしょうか。「安楽死は安楽に死ねるのか」、「安楽死は人に迷惑をかけない死に方なのか」、さらには「安楽に死ねる方法」などについて、私の考えを書きたいと思います。
 皆さん、安楽死の実態をご存じですか。日本語とは面白いもので、「安楽死」と書いてあると、漢字の持つ意味やイメージから「安心・安楽…」など、自分の希望に沿った解釈をしてしまいがちです。しかし、本当の安楽死は、殺伐とした重苦しい空気の中、医師たちの管理下で他殺や自殺幇助(ほうじょ)が行われる「殺」であり、「安・楽」とは異質です。
===== 引用おわり
https://ironna.jp/article/8622
 

 続く。

2019年5月26日日曜日

(K0756)  避けることのできない「生死の選択」(1) <臨死期>


 自分の生死を自分で選択してよいのか、という疑問を感じます。

 自殺はいけないと思います。このような生死の選択は、してはいけないと思います。
 

 自然に生き自然に死ぬのがよいと思います。しかし、そう簡単な問題ではありません。「自然に生きる」とは何か、どこまでが自然で、どこからが不自然か、線引きが難しい。

 医療が進歩した現在、かつてなら死んでしまうような状況でも生き延びる可能性が増えてきました。この医療を受けるか受けないかの選択を否応なく迫られることが起きそうです。


(1)  経管栄養

===== 引用はじめ
 「経管栄養」とはチューブやカテーテルなどを使い、胃や腸に必要な栄養を直接注入することです。
 食事のときに流動食でも誤嚥(ごえん)の危険性が高くなったり、何らかの理由で機能障害を起こして口から物を食べられなくなったりしたときに、経管栄養という選択肢があります。
 胃ろうや腸ろう、経鼻経管栄養といった種類があり、介護の状態や周囲の環境などによってどの経管栄養が向いているのかは異なります。
===== 引用おわり
https://www.irs.jp/article/?p=515


 飲食できなくなり、「枯れるように死んでいく」ことも選択肢の一つでしょう。老衰で死ぬ、あるいは、天寿を全うする。

===== 引用はじめ
 人は、亡くなる前に食べられなくなることにより、脱水状態となり、徐々に眠くなる時間が増えて、ADL(日常生活動作)が低下していきます。 …
 … なぜ、亡くなる前に食べられなくなるかというと、水分を体内で処理できなくなるからです。このような状態で強制的に水分や栄養を取り入れていくと、身体がむくんだり、腹水がたまったり、痰がたまったりとかえって本人をしんどくさせてしまうのです。
 ですから、私は「身体で処理できなくなったら、できるだけ脱水状態にして自然に看ていくのが最期を楽にする方法ですよ」と説明しています。死は病気ではないので、身体の状態にあったちょうどよい傾眠、ADL、そして食事があれば、呼吸も穏やかに最期を迎えることができると考えています。
===== 引用おわり
http://www.tampopo-clinic.com/zaitaku/mitori02.html


 基本的には、「枯れるように亡くなっていく」が、死に方の理想のような気がします。しかし、自分がそのような状態になったとき、家族がなんとしてももっと生きていてほしいと願ったとき、私は自分の意思を押し通せるか自信がありません。

 続く。

2019年5月25日土曜日

(K0755)  生活満足度:60~89歳が全世代で最も高かった <定年後>

 
 内閣府は24日、「満足度・生活の質に関する調査」結果を発表した。
 
 私がもっとも注目したのは、「年齢別では15~59歳までは世代が上になるほど満足度は低くなったが、60~89歳の平均は6・36点と全世代で最も高かった」

 何故、そうなのか?
 

 私の意見:60歳以上の人、特に団塊の世代は、何か問題があれば、自ら行動し変えようとした。私の偏見かもしれないが、その次の世代以降は、問題を誰かのせいにしようとする傾向が強いのではないか。

 実は、どちらも充分満足できる状態にならないのは同じだ。しかし、精一杯自ら行動した人は、それで得たものを見て満足度が高まり、行動せず他者批判をしてきた人は、それで得られなかったものを見て満足度が下がる。

 つまり、客観的な状態は同じでも、その人の生き方によって、満足度が上がりもすれば下がりもする。
 


 現在の生活について「非常に満足している」を10点、「全く満足していない」を0点とするなど10点満点で自己採点し、

===== 引用はじめ (箇条書き形式にした)
   全体の平均値は5・89点だった。
   男女別では、男性が5・67点、女性が5・90点だった。
   健康状態が「よい」と答えた人の平均は7・08点で、「よくない」と答えた人の3・12点を大きく上回った。
   趣味や生きがいを持つ人は6・18点、「ない」と回答した人は4・37点だった。
   「頼りになる人」の人数やボランティア活動の回数が増加するほど満足度の傾向は高かった。
   年齢別では15~59歳までは世代が上になるほど満足度は低くなったが、60~89歳の平均は6・36点と全世代で最も高かった。
===== 引用おわり
 

 要素が相互に影響することを考えると、次のように推測できる。
 
 60~89歳の人は、概して、健康状態はよく、趣味や生きがいをもち、頼りになる人の数が多く、ボランティア活動の回数も多い。
 
 私の周囲の人を見る限り、当たっていると思う。
 

 気になるのは、回収率である。高齢者で閉じこもりがちで満足度の低い人たちは、調査に答える気力もなく回答しないため、結果として高齢者の満足度の平均値を押し上げたのではないか
 


<出典>
趣味や生きがい 生活満足度高く / 政府初調査、政策立案に活用へ
産経新聞(2019/05/25)
 
政府が初の生活満足度調査 趣味や生きがいを持つ人ほど高く
https://www.sankei.com/politics/news/190524/plt1905240039-n1.html
 
元のデータは、
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/index.html
(注)グラフが多く、わかりやすくまとめていると思います。

2019年5月24日金曜日

(K0754)  苦手? 面倒? ご近所付き合いで失敗しない5つのコツ <地域の再構築>

 
 すごいことを書いているわけではないが、参考になりそうな記事があったので、紹介します。
 

 「ご近所付き合いで、ぜひ押さえておきたい付き合い方のポイントを5つあげてみました」というのが、

1. 付き合う相手を限定しない
2. ディープなプライバシーの話題はタブー
3. 訪問するだけでなく、自分の家にも人を招く
4. 他人の悪口は禁句、愚痴もほどほどに
5.「私は私」「わが家はわが家」と割り切る
 

 「ご近所づきあいを良くしようと思わない」が「ご近所づきあいを良くするコツ」といったところでしょうか。難しいですね。「ご近所づきあいをするが、頑張りすぎない」。近すぎず、そうは言っても無縁ではない。微妙な距離感です。
 
===== 引用はじめ
 「やっぱりご近所付き合いってめんどくさい!」と思う方もいるかもしれません。しかし、ご近所は、災害や事故などの緊急時には最も身近で頼りになれる存在です。
 まったく交流しないでいると、いざという時に協力をお願いしにくくなります。したがって、日頃から適度によい関係を保っていくことが大切です。
===== 引用おわり
 

 以下は、5つのポイントの説明です。
 
===== 引用はじめ
1.  付き合う相手を限定しない
 いつも同じ相手とだけ行動していると、しだいに煮つまり、息苦しいものになります。さまざまな出会いを楽しみ、軽いお付き合いを重ねましょう。
 
2.  ディープなプライバシーの話題はタブー
 家計の事情や夫婦関係の問題など、プライバシーにかかわるディープな話題は極力しないことです。
 こういった話題が出たときにも、「家計ですか? ギリギリですよ。つつましく生活してます」「夫婦仲ですか? しょっちゅう喧嘩しますよ。うるさかったら言ってくださいね」といった程度の会話にとどめておきましょう。
 
3.  訪問するだけでなく、自分の家にも人を招く
 「他人の家には出向くのに自分の家には招きたくない」という主義の人もいますが、これを続けていると相手には不公平感が生じてしまいます。ご近所付き合いでは、誰か一人に負担が偏らないよう配慮しあうのが礼儀です。
 人の出入りがあることは、必ずしも煩わしいことばかりではありません。風通しがよくなり、家庭の雰囲気もよくなるでしょう。
 
4.  他人の悪口は禁句、愚痴もほどほどに
 他人の悪口はご近所トラブルの元です。話を振られても、話題をそらしましょう。また、愚痴が多すぎると、相手をうんざりさせてしまいます。明るい話題や新鮮な情報で、ほどよく会話が盛り上がれる雰囲気をつくっていきましょう。
 
5.  「私は私」「わが家はわが家」と割り切る
 多少の違和感を感じても、波風を立てずに長く付き合っていかなければならないのが、ご近所との関係です。だからこそ、相手の意見に振り回されず、「私は私」「わが家はわが家」という信念を持っておくことが大切です。
===== 引用おわり
 


<出典>
苦手? 面倒? ご近所付き合いで失敗しない5つのコツ


2019年5月23日木曜日

(K0753)  私は何者か ~ 7つの「か」 ~ 現在と今後 <仕上期>

 
 私は何者かを考え、7つの「か」で整理しました。
 
  かんがえ(考え)

  かつどう(活動)

  かんじょう(感情)

  かんかく(感覚)

  かんじゅ(感受性)

  かんどう(感動)

  からだ(体)
 

 最近なんとなく怪しげになってきましたが、今は元気で、私は考えと活動に今は集中しています。その分、感情、感覚、感受性、感動、体が疎かになっているような気がします。
 
 出来るうちに出来ることをしておかないと後で後悔しそうだから、今のままで悪くはないが、将来、出来なくなることを考えると、今のうちに準備を始めなければと思いました。
 

 感情とは、感情的になることでなく、豊かな感情をもつこと。感覚とは、五感が働いていること。感受性とは、外の世界と内の世界とが連動していること。感動とは、内面が激しく揺り動かされること。体とは、体で表現すること。私に関して言えば、この辺りが、これまでには十分開発されていないと思います。
 
 ちなみに「感」が4つ出てきます。「感」には、いろいろな側面があるのでしょう。
 

 あせらず、同時に放置することもなく、バランスをとっていきたいと思っています。
 
 いわゆる健康寿命と平均寿命の間の約10年を想定して書いています。

2019年5月22日水曜日

(K0752)  中高年のひきこもり61万人(3) 脱却のために(当事者・周囲・政策) <その他・ひきこもり>

 
脱却のために
 
1.   当事者:自身の現状を自覚することが脱却への第一歩だ
 
2.   周囲:ありのままを受け入れるような言葉をかけることが大切だ
 
3.   生計の現状
3.1.  生活保護に依存(8.5%
3.2.  父母に依存(34%):親が亡くなると生活保護へ
3.3.  就職活動でのつまずきが一因
3.4.  今後、財政負担になりかねない
 
4.   政策:高齢化前の就労支援が急務だ
 


【展開】

脱却のために
 

1.   当事者:自身の現状を自覚することが脱却への第一歩だ
 ひきこもり当事者の居場所づくりに取り組む市民団体「エスポワール京都」(京都市)代表の山田孝明さん(66)は、「『こんなことをしていてもだめだ』と自身の現状を自覚することが脱却への第一歩だ」と指摘。自助会で同じような境遇の仲間と交流する中で、ハローワークに通い出すなど自発的に動き出せる人もいるという。
 

2.   周囲:ありのままを受け入れるような言葉をかけることが大切だ
 そのため、周囲は「これからどうするの」などと責めるような言葉ではなく、「『笑顔がすてき』『生きているだけでうれしい』といった、ありのままを受け入れるような言葉をかけることが大切だ」と話す。
 

3.   生計の現状

3.1.  生活保護に依存(8.5%
 中高年者のひきこもりの当事者は、生活手段の質問に対して、8.5%が「生活保護など」と回答。中高年でひきこもり以外の人(0.7%)12倍にのぼる。
 
3.2.  父母に依存(34%):親が亡くなると生活保護へ
 ひきこもりの当事者が主な生計者を「父」や「母」とした回答は約34%。親が亡くなると、生活保護の受給者に移行することが懸念される。
 
3.3.  就職活動でのつまずきが一因
 ひきこもりの約3割が40代半ばまでに達した就職氷河期世代で、就職活動でのつまずきがその一因となっている可能性が指摘されている。
 
3.4.  今後、財政負担になりかねない
 政府はこのような状態が今後、財政負担になりかねないとして、就労支援を進めていく方針を示した。
 

4.   政策:高齢化前の就労支援が急務だ
 「中高年のひきこもりの当事者がこれ以上高齢化する前に、自治体などが担当部署に専門性の高い人材を配置して直接的にアプローチし、早い段階で自立支援につなげなければならない」
 

<出典>
23年ぶりの社会 一歩ずつ / 「認められることがうれしい」
8.5%生活保護で生計
【8050の実像 中高年のひきもり61万人】 産経新聞(2019/05/14)
 
【8050の実像-中高年ひきこもり61万人】(下)23年ぶりに社会へ「認められうれしい」
https://www.sankei.com/life/news/190515/lif1905150047-n1.html