2020年7月31日金曜日

(K1188)  賃貸契約・入院・入所拒否 / “漂流”する「高齢おひとりさま」(1) <高齢者独居>



☆☆
単身高齢者が住まいを借りられなかったり、入院や介護施設への入所を断られたりして「漂流」するケースが相次いでいる。身元保証人がなく、家賃、費用の滞納や孤独死のリスクを敬遠されるためだ。医療や介護でも
☆☆

 単身高齢者が住まいを借りられなかったり、入院や介護施設への入所を断られたりして「漂流」するケースが相次いでいる。身元保証人がなく、家賃、費用の滞納や孤独死のリスクを敬遠されるためだ。
 核家族化や少子化が進み、人生の終盤には誰もが「おひとりさま」になりうる時代。国による支援を求める声も上がり始めた。

 木村さんは56歳の時に脳梗塞で倒れ、左半身にまひが残った。結婚歴はなく、遠方の親戚も疎遠。警備員の仕事を解雇され、社員寮からも退去させられた後、生活保護を受給することになった。
 退院後の賃貸住宅を10カ所以上回ったが、全て断られた。障害者手帳を交付されており、優先的に入居できるはずの市営住宅にも落選した時には「心が折れた」。

   課題は住居の賃貸契約にとどまらない。
   医療機関の65%が患者の入院時に身元保証人を求め、
   保証人がいない場合は入所を拒否する介護施設も約30%に上った。
  ②③は、厚生労働省研究班などの調査による

 65歳以上の単身高齢者は増加傾向にあり、2040年には900万人近くに達すると見込まれている。核家族化や少子化が進み、人生の終盤には誰もが「おひとりさま」になりうる時代に突入している。

<出典>
“漂流”する「高齢おひとりさま」 家賃、費用の滞納や孤独死リスク…国の支援を求める声
産経新聞(2020/07/31)




(K1187)  なぜ人の悪口を言う人は、死亡リスクがたかいのか(0) <長寿>



☆☆
性格や夫婦関係、生き方はやっぱり寿命を左右する。悲観的に生きる人は、長生きできない。大規模調査が、それを証明している。ストレスと病気の関係、最新の研究結果を報告/辻一郎 東北大学大学院医学系研究科教授
☆☆

(1)  楽観的な見方、悲観的な見方と寿命
(2)  長生きできる性格と長生きできない性格
(3)  夫婦関係がよいと長生きできるのか
(4)  生きがいのない人は長生きできない
(5)  認知症になりやすい性格
(6)  コロナ危機の中で楽観的に生きる法

【抜粋】
(1)  楽観的な見方、悲観的な見方と寿命
 健康な高齢者を対象に、楽観的であることが冠動脈疾患(狭心症と心筋梗塞)の発生リスクにどう影響するかを調べた結果では、発病した人の数は悲観的な考え方をする人たちより半分以下だったことがわかった。

(2)  長生きできる性格と長生きできない性格
 冠動脈疾患になりやすい性格の人は、「目標達成への意欲が強い」「競争心が強い」「周囲からの評価を求める」「1度に多くのことをやろうとする」「性急でせっかち」「精神的・肉体的に過敏」、容易に「敵意を燃やす」傾向があるという。

(3)  夫婦関係がよいと長生きできるのか
 アメリカのギャロらがアメリカ人女性390人を対象に動脈硬化が認められるのかを調査したところ、結婚に満足している女性は22%なのに対し、結婚していない女性では32%、結婚に満足していない女性では34%と、その頻度に大きな差があった。

(4)  生きがいのない人は長生きできない
 「生きがい」があると答えた人は、ないと答えた人より介護保険の認定率が低い(約半分)という結果だった。生きがいがある人は、寿命が長くなるだけでなく、「健康寿命」も長くなると言えるのだ。

(5)  認知症になりやすい性格
 認知症患者に多く見られた性格の特徴としては、「がんこ」「社交的でない」「わがまま」「整とん好き」「臆病」「短気」「無口」だった。一方健康老人に多く見られた特徴は、「明るい」「正義感が強い」「社交的」「行動的」「確認癖」などだ。

(6)  コロナ危機の中で楽観的に生きる法
 もう一つ心がけたいのが笑うこと。笑うとNK細胞の活性が上がるので、免疫力が強くなる。 …両親が要介護や、認知症適齢期の読者も多いと思うが、離れて暮らしているのであれば電話でもして、まずは話しかけてあげること。笑いを誘って楽観的な気持ちにさせてあげることが大切だ。

<出典>
なぜ人の悪口を言う人は、死亡リスクが高いのか




2020年7月29日水曜日

(K1186) (過食/拒食)食事はまだ出てこないのかな(2) / 認知症の人の不可解な行動(26) <認知症>



☆☆
過食は、記憶障害や、脳の視床下部にある満腹中枢の機能低下により起こる。注意されると「食事をさせてくれない」と悪感情。拒食は、嚥下障害や味覚障害、体調不良、毒が入っているという被害妄想などが考えられる
☆☆

 食事はまだ出てこないのかな

  食べる楽しみは大切に
 食事には食欲を満たすたすだけでなく「楽しみ」という面もあります。食べる以外の部分が楽しくなるようにするのもひとつの方法です。


<配慮するとよいこと>
  (過食)(拒食)おやつはOK。こまめに水分を補給
 過食の場合は、ローカロリーなものを。拒食は脱水症状を起こさないよう飲み物を勧める
  (拒食)食べる訓練をする
 口腔リハビリを行う。飲み込み反射や舌などの動きのリハビリ
  (過食)(拒食)食卓の雰囲気を明るくする
 叱らず見守る。使いやすい道具、機械的な介助にならないように


<説明>
 過食の時期は、活動量や排便量が多いため、多少食べ過ぎても大丈夫です。
 拒食の場合は、食べられないと体力は急速に弱まるので、主治医に相談し、早急に対策をとりましょう。


<出典>
杉山孝博、「認知症の人の不可解な行動がわかる本」

添付図は、以下より
「認知症による高齢者の過食や拒食!原因や対処法を知って適切な対応を
https://www.kaigo-town24.jp/column/alhovereats/



(K1185)  産経新聞「ラストメッセージ」 / 悲しみ癒やす最後の言葉(3) <終活>


☆☆
「死」によって、遺されたあなたの大切な人は悲しみと不安に襲われます。残りの人生を悲しみと共に生きていくことになります。遺された人をどうやって癒してあげるのか?不安を取り除いてあげるのか?
☆☆
「ラストメッセージ」ホームページより

■産経ラストメッセージ
 産経新聞社ではいつ訪れるか分からない死に備え、スマートフォンやパソコンを使って“最期”のメッセージを入力し、写真データなども蓄積できる新しいサービス「産経ラストメッセージ」(https://sankei.lastmessage.rip/)の申し込みを始めた。サービスは運営会社のパズルリングが提供する。

「産経ラストメッセージ」の登録方法
 システムを開発したパズルリングの山村幸広社長は「遺言書は亡くなった方の10分の1程度しか残されていない。家族に限らず、大切な人、愛する人にメッセージを残すことができれば、残された方にとって、悲しみを少しでも癒やす最高の薬になると思います」と話している。
 サービスは月額支払いプラン110円、年間一括支払いプラン990円。6カ月無料のキャンペーンも実施している。

<出典>
悲しみ癒やす最後の言葉 大切な人に「自分」残す
産経新聞(2020/07/15)




2020年7月27日月曜日

(K1184) (過食/拒食)食事はまだ出てこないのかな(1) / 認知症の人の不可解な行動(25) <認知症>



☆☆
「食事はまだか」と一日何回も訴えたり、食事を無言で拒否したり。食器の使い方を忘れ「これはなんだろう」とみつめている。また、満腹中枢のはたらきが低下し、食べたばかりでも「ごはんたべたいなぁ」と感じる
☆☆


  食事が混乱する
 認知症になると、食事のとり方や、食欲のコントロールに支障が出てきます。過食や拒食が起こると、周囲は心配になります。

<本人の気持ち>【拒食】
 「口の中が気持ち悪い」
 嚥下障害がある場合には、口の中が過敏になり、「異物が入り気持ち悪い」と感じます。

<本人の気持ち>【過食】
 「ごはん食べたいなぁ」
 たった今の食事の記憶をなくしているので、「朝から何も食べていない」と要求します。

<こんなケースも>
  人のものまで食べる
  甘いものばかり食べる

<出典>
杉山孝博、「認知症の人の不可解な行動がわかる本」




(K1183)  日本の勝因は高齢者施設(コロナ) <高齢者施設>



☆☆
日本のコロナ感染の数がまた増えてきたが、海外と比べればまだ少ない方。ただ「まだ少ない」とうそぶいていると大変なことになりそうだ。日本の高齢者施設は、集団感染が少ない。よいところを見習うのも大切だろう
☆☆

 『ニューズウィーク日本版』(7・21)の大特集「台湾の力量」

 注目は比較政治学者マルガリータ・エステベス・アベ(米シラキュース大学准教授)の「日本の勝因は高齢者施設」というリポート。〈医学・疫学の専門家とは違う視点から「日本モデル」を再考〉。

 〈170万人以上が高齢者施設に入所・通所している世界一の高齢化社会である日本で、施設での集団感染が少ない〉

 コロナによる死亡者のうち高齢者施設での感染を比較すると、ドイツ39%、〈コロナ対策で評価が高い韓国でも〉34%に対して日本は14%。

 〈また、施設にいる高齢者のうち何%がコロナで亡くなったかという数値に換算すると、ドイツが0・4%、スウェーデンが2・8%、イギリスが5・3%、スペインが6・1%であるのに対し、日本は0・01%にも満たない〉

 理由としては早期の面会禁止、外出制限、職員による予防策などではとアベ准教授は推測している。

<出典>
米学者が注目する「日本のコロナ対策」
【花田紀凱の週刊誌ウオッチング】〈780〉 産経新聞(2020/07/18)

添付写真は、
ニューズウィーク日本版 2020 721



2020年7月26日日曜日

(K1182)  コクヨ「エンディングノート」 / 悲しみ癒やす最後の言葉(2) <終活>



☆☆
知っているようで、意外と知らない…。覚えているようで、案外覚えていない…。家族に関すること、生活に関すること。『もしもの時に役立つノート』は、あなたに関するさまざまな情報をわかりやすくまとめておく
☆☆
コクヨのホームページより

 終活の定着に伴い、人生の終わりに備えるため、家族へのメッセージや必要な伝達事項を書き込んでおく「エンディングノート」も登場している。
 文具大手「コクヨ」は平成22年から銀行口座情報などを記載する「もしもの時に役立つノート」の販売を開始。同社は体重・血圧記録や遺言書などのライフイベントをテーマにしたノートを計8種展開、5月末時点で累計148万冊以上を販売した。

  エンディングノート「もしもの時に役立つノート」
品番: LES-E101
メーカー希望小売価格(税抜): 1,630
  サイズ: 6号(セミB5) タテ252×ヨコ179mm
枚数: 32枚(64ページ)

  紙質/上質紙・帳簿用紙[特厚口]100g/m²
  製本様式/かがりとじ
  オレフィンカバー付き
  ディスクケース付き

<出典>
悲しみ癒やす最後の言葉 大切な人に「自分」残す
産経新聞(2020/07/15)

エンディングノート「もしもの時に役立つノート」 | コクヨ ...
添付写真は、ここから




2020年7月25日土曜日

(K1181)  コロナ禍で少子化が改善? <少子高齢化>



☆☆
2019年の婚姻件数が7年ぶりに増加に転じた(令和婚)が、水を差しそうなのがコロナ禍。でも、明るい材料もある。余儀なく始めたような在宅勤務、テレワークであるが、婚姻数増加や出生数増加に寄与する可能性
☆☆

1.   コロナ禍
1.1.  コロナ禍で結婚も出生数も減る危惧
1.2.  テレワークで状況改善の可能性もある

2.   婚姻数増加の期待
2.1.  「令和婚」で増加した
2.2.  テレワークで雇用の流動化

3.   出生数増加の期待
3.1.  長時間労働からの解放
3.2.  テレワークで子どもと向き合う時間の増加

【展開】

1.   コロナ禍
1.1.  コロナ禍で結婚も出生数も減る危惧
 コロナ禍で、世界恐慌と比較されるほどに経済は大きな痛手を負っており、日本の雇用環境の悪化が長引けば、結婚ブームどころか、出生数の減少を加速させかねない。
1.2.  テレワークで状況改善の可能性もある
 今後に向けて明るい材料もある。テレワークで状況改善の可能性がある。

2.   婚姻数増加の期待
2.1.  「令和婚」で増加した
 2019年の婚姻件数が7年ぶりに増加に転じた。いわゆる「令和婚」である。人口問題においては久しぶりに明るいニュースだった。
2.2.  テレワークで雇用の流動化
 テレワークは雇用の流動化を促す。兼業など複数から収入を得る働き方が一般化すれば、不況下でも収入は安定し、婚姻件数は大きく減ることなく推移する可能性もある。

3.   出生数増加の期待
3.1.  長時間労働からの解放
 夫の家事時間が長い世帯ほど、子供が2人以上である割合が大きいとのデータもある。夫の家事時間をどう確保するかが2人目以降の出生数を左右しているといってもよい。「夫の家事時間の短縮が必要だ。この点、コロナ禍で急速に普及した在宅勤務が追い風となりそうである。
3.2.  テレワークで子どもと向き合う時間の増加
 生産性向上につながることから「コロナ後」もテレワークを継続する企業は増えつつある。通勤時間が減り、仕事も短時間で成果を示すことが求められるようになれば勤務に費やす時間は大幅に短縮され、その分、子供と向き合う時間を取りやすくなる

<出典>
客員論説委員 河合雅司
コロナ不況でブーム消滅か 「令和婚」で結婚増 
産経新聞(2020/06/21)



(K1180)  自粛生活 高齢者に健康不安 <体の健康>



☆☆
新型コロナウイルスの感染拡大防止のための自粛生活は、高齢者の健康に影響を及ぼす。サービスを利用できずに心身に不調を来す高齢者も多く、「第2波」到来にそなえ自宅で体を動かす習慣を身につけることが重要だ
☆☆

 通所サービスを利用する高齢者570人(平均年齢81・8歳)に対し電話などで聞き取りを実施した。
 以下の4項目について、「控える群」が「通う群」よりも大幅に多かった。
  「控える群」:通所サービスの利用を減らしたりした244人
  「通う群」 :通所サービスを継続して利用した326人
(1)  緊急事態宣言発令前と比べた毎日の生活の充実感が「減った」「少し減った」と回答した
(2)  転倒に対する不安が「増えた」「少し増えた」と答えた
(3)  物忘れについて「増えた」「少し増えた」と答えた
(4)  家族の介護負担が「増えた」「少し増えた」とした

【分析】
 「(控える群は)決まった時間に送迎されるという規則正しい生活が崩れ、人との関わりが減ることが不調を来した原因ではないか」
【注意したいこと】
 「高齢者は日ごろから、ラジオ体操など決まった時間に体を動かす習慣をつけるべきで、近隣の人も高齢者に対し積極的に声掛けをしてほしい」

<出典>
大阪経済大の高井逸史(いつし)教授(リハビリテーション科学)
「転倒や物忘れ…自粛生活で高齢者に健康不安 大学調査」
産経新聞(2020/07/20 夕刊 )




2020年7月24日金曜日

(K1179) (着衣の混乱)お気に入りの服を着替えたくない(2) / 認知症の人の不可解な行動(24) <認知症>



☆☆
着替えには、季節や場所、状況に合う衣服を選ぶための見当識や判断力が必要。正しく着るためには、ものごとを順序よく組み立てて遂行する力も大切。認知症の人は、これらの能力が低下するため、着替えが苦手になる
☆☆

 お気に入りの服を着替えたくない

  うまく誘導する
 着替えが必要な場合は、本人なりの理由や気持ちを考慮しながら対応しましょう。

<してはいけないこと>
「みっともない」とたしなめる
 汚いなどというと、そのマイナスな言葉のイメージだけが本人に残ってしまう。


<配慮するとよいこと>
  いっしょに選ぶ
 「あの赤い服がよく似合ってますよけなどと勧める
  第三者とのかかわりをつくる
 本人が自発的に着替えることがある
  わかりやすくしまう

<説明>
 認知症の人は、着替えが苦手になったり、また、同じ衣服にこだわり、放っておくと何日も着替えません。周囲の人は、本人が体調を崩す心配がなければ、多少のことには目をつぶりましょう。

<出典>
杉山孝博、「認知症の人の不可解な行動がわかる本」



(K1178)  個人Blog 7月中旬リスト <サイト紹介>



● 個人Blog 7月中旬リスト

(2027)  吉本隆明『共同幻想論』(2-2) / 100de名著

(2028)  世の中には悪人もいる / 援助の必要を示すマーク

(2029)  野茂とイチロー - 日本人の大リーガーの先駆者 / あの頃日本人は輝いていた(10)

(2030)  普及率 / 新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA(1)

(2031)  勝ちに行く組織の和(巨人・原辰徳監督)

(2032)  吉本隆明『共同幻想論』(3-1) / 100de名著

(2033)  どう生きれば幸せか

(2034)  吉本隆明『共同幻想論』(3-2) / 100de名著

(2035) 夫「育児増」と自負、妻はイライラ 外出自粛で意識差

(2036)  自意識 /男と女の違い(13)


なお、前回の紹介は、
(K1168)  個人Blog 7月上旬リスト <サイト紹介>

2020年7月23日木曜日

(K1177) (着衣の混乱)お気に入りの服を着替えたくない(1) / 認知症の人の不可解な行動(23) <認知症>



☆☆
加齢に伴い体型が変化すると、ゆったりとした服を好むようになる。認知症になるとさらに、着替えるのが面倒になったり、衣服の選択ができなくなる。街中でそういう人をみかけたら、認知症の人ではないか注意しよう
☆☆

  着替えるのをいやがる
 おしゃれ好きだった人が、衣服に無頓着になったり、着替えを嫌がって同じ服を着続けたりすることがあります。以前とのギャップに、周囲は困惑します。

<本人の気持ち>
 「面倒だし、着心地がいいんだ」
 認知症の人は、清潔か不潔かという感覚が鈍くなっていくため、「着替える必要がない」と思っています。環境の変化を嫌う傾向もあるため、「着替えるのは面倒。このままで十分」と主張します。

<こんなケースも>
  冬なのにTシャツ1枚だったり、真夏にコートを着たりする
  ズボンをかぶり、シャツを穿こうとする
  下着のまま出かけようとする

<出典>
杉山孝博、「認知症の人の不可解な行動がわかる本」



2020年7月22日水曜日

(K1176) 犯罪を巡って被害者と容疑者の双方で65歳以上の高齢者の割合が増えている(警察白書) <高齢者の安全・安心>


☆☆
警察庁は21日、2020年版の警察白書を公表した。犯罪を巡って被害者と容疑者の双方で65歳以上の高齢者の割合が増えていることに注目。高齢者を被害者にも犯罪者にもさせないためには、どうしたらよいか
☆☆

A)   犯罪を巡って被害者で65歳以上の高齢者の割合が増えている
   全国の警察が認知した刑法犯の件数が02年をピークに減少する中、被害件数に占める高齢者の割合は09年から増加し続け、19年は123%に上った。
   オレオレ詐欺など特殊詐欺で高齢者が被害者の8割を超えるなど、知能犯による被害の増加が目立つ。

B)   犯罪を巡って容疑者で65歳以上の高齢者の割合が増えている
   刑法犯で摘発された人のうち高齢者が占める割合は、1989年の21%から19年には22%に上昇した。
   同年の万引きの摘発件数では487%に上った。

C)   その他
 警察施設に勾留した際の対応も求められており、白書は、おかゆを出したり、一部で留置担当者が介護の専門家から介助研修を受けたりしていることを紹介した。


【ご参考】 令和2年警察白書 概要
目 次
第1部  特集・トピックス
 特集 高齢化の進展と警察活動
第1節  高齢者を犯罪・事故から守るための警察の取組・・・・・・・・1
第2節 高齢者による犯罪・事故への対応と防止に向けた取組・・・・・4
トピックス
 Ⅰ 新型コロナウイルス感染症に対する警察の取組・・・・・・・・・・7
 Ⅱ 科学捜査を支える取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
 Ⅲ 準暴力団の動向と警察の取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
 Ⅳ いわゆる「あおり運転」(妨害運転)に対する警察の取組・・・・・10
 Ⅴ 皇宮警察本部の活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

第2部  本編
 第1章 警察の組織と公安委員会制度(p.37-44
 第2章 生活安全の確保と犯罪捜査活動(p.45-102
 第3章 サイバー空間の安全の確保(p.103-118
 第4章 組織犯罪対策(p.119-140
 第5章 安全かつ快適な交通の確保(p.141-164
 第6章 公安の維持と災害対策(p.165-188
 第7章 警察活動の支え(p.189-206
===== 
令和2年警察白書 概要

<出典>
被害者、加害者とも高齢者の割合が増加 警察白書、高齢社会対応の重要性を指摘
7/21() 11:29配信 毎日新聞



2020年7月19日日曜日

(K1175)  楽天リサーチ「終活に関する調査」 / 悲しみ癒やす最後の言葉(1) <終活>



☆☆
最期を迎える準備など、人生の終わりのための活動として使われる「終活」。調査会社「楽天インサイト」が昨年4月、同社のモニターのうち、全国の20~60代の男女計1千人にインターネットでアンケートを実施
☆☆

 楽天リサーチ株式会社によるインターネットでの「終活に関する調査」(調査期間: 2018119日 から 120日)。

 調査結果概要
(1)  「終活」という言葉を聞いたことがある人は96.6%。「終活」の意向がある人は39.1%。女性の意向がより高い結果に
(2)   すでに「終活」を実施している人は1割未満
(3)   8割以上の人が「エンディングノート」を認知。しかし「用意をしていない」人がほとんど
(4)  「終活」を始めたい年齢は4割以上が60
(5)  「終活」をする理由は「家族に迷惑をかけたくないから」が7割以上
(6)  「終活」に対して「特に不安はない」と考えている人は3割強
(7)   人生でやり残したことは「趣味」が3割強で最も高い結果に

 だいたいは「そんなものだよね」という感想で、『「終活」の意向があると回答した人を性年代別に見ると、全体的に女性の方がより意向が高く(男性:41.4%、女性:58.6%)、年齢が上がるとその傾向が顕著になった』も、ごもっとも。
 だが、性別・年代別に見ると、男性は、40代で一度ピークに達し、50代で下がり、60代で戻るが40代と同じ割合(10.7%)にまでしか戻っていない(添付図)。

<出典>
悲しみ癒やす最後の言葉 大切な人に「自分」残す
産経新聞(2020/07/15)

楽天リサーチ、「終活に関する調査」結果を発表
より詳細な調査結果は以下よりご覧いただけます



2020年7月18日土曜日

(K1174)  調査結果 / JAGES調査(2) <体の健康><心の健康><脳の健康>


☆☆
外出や交流、社会参加が鬱リスク、要介護リスク、死亡リスク、認知症リスクを下げる。大規模疫学調査「日本老年学的評価研究(JAGES)」により科学的に効果を評価。「対面交流」と「非対面交流」で違いがある
☆☆

 日本の65歳以上の高齢者延べ50万人を対象とした大規模疫学調査「日本老年学的評価研究(JAGES)」では、外出や人との交流が減ると認知症や要介護のリスクが高まることが分かっている。

A)   どのような人がハイリスクか
 歩行時間が130分未満、外出頻度が少ない、友人と会う頻度が月1回未満、地域の会への参加がない、仕事や家事をしていない、外出や買い物をしない

B)   どのような交流が必要か
 対面であれ非対面であれ、同居以外の他者(別居家族や友人)との交流が必要
 非対面交流(手紙や電話、メールを使う)があっても、対面交流(人と直接会う)も必要

C)   外出や交流、社会参加を積極的に行うと、高齢者の健康保持にどんなプラス効果を生むのか
 鬱リスク、要介護リスク、死亡リスク、認知症リスクを下げる

<出典>
ウィズコロナでも 外出や人との交流を 高齢者の健康に不可欠
産経新聞(2020/07/10)