2021年11月15日月曜日

(K1658) 認知症の検査は、かかりつけのお医者さん?[C] 心得

 【 認知症 ・ 心得 】「今ならまだ十分、間に合う」。アドバイスを受けて、認知症が進行しないように楽しい日々を送り、死ぬまで「本格的な認知症」に至らないようにして、人生最後の貴重な時間を有意義に過ごしましょう。


 認知症検診を受けましょう。以下は、私見です。

 

 認知症の検診に来られた方が、認知症かどうか、おおよそ検討がつくそうです。一人で来られた方は認知症でない可能性が高く、家族や親しい人に連れられてこられた方は認知症の可能性が高い。

 

 そこで自分の意志で認知症の検診を受けに行かれる方は、たとえ家族や知人から勧められたにせよ、認知症でない可能性が高いと思います。でも、認知症と診断される可能性もあります。

 認知症には、初期、中期、後期とあります。

https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/dementia/no12/

https://dock.cocokarada.jp/special/ninchisho/knowledge/05.shtml

 

 さらに未だ認知症とは言えない「軽度認知障害」「MCIMild Cognitive Impairment)」の状態があります。軽度認知障害は認知症の一歩手前の状態で、認知症における物忘れのような記憶障害が出るものの症状はまだ軽く、正常な状態と認知症の中間と言えます。

https://sodan.e-65.net/basic/mci/01.html

 「認知症か認知症でないか、二つに一つ」ではありません。

 

 厚生労働省の発表によると、65歳以上の高齢者において、認知症患者の数は約462万人、MCIをもつ高齢者は約400万人と報告されています(2012年時点)。これらを合わせて約862万人となり、これは、高齢者全体の1/4の数、つまり、4人に1人は認知症もしくは軽度認知障害ということになります。

 つまり、高齢者が4人集まれば1人はいるという「認知症は、普通の状態」です。「軽度認知障害」の段階ならちょっと不便な程度、「認知症初期」ならちょっと困る程度。高齢者集団に入ると、本人が気づかぬままに「軽度認知障害」「認知症初期」まで進んでしまっている人が、周囲に少なからずいると思います。

 

 「認知症検診」は、「認知症かどうかを判定する」ためというより、「軽度認知障害」「認知症初期」を発見するための検診だと私は思っています。というのは、今の医学では、認知症は直せないが、進行を遅らせることはできると言われています。また、MCIの段階なら、回復も見込めるそうです。「適切な対応を行うことでMCIの人の約1641%は健常者への回復が見込める」

https://www.sompo-egaoclub.com/sompo-dementiasupportprogram/know/importance.html

 

 要は、認知症に多少はなっても進行を遅らせて、死ぬまでに重篤な状態にならなければ、ちょっと不便だったり、ちょっと困ったりすることはあっても、尊厳を維持しつつ、精神的にも豊かな生活を一生送られる可能性があります。

 一方MCIを放置すると、認知機能の低下が続きます。MCIから認知症に症状が進展する人の割合は年平均で10%)と言われています。すなわち5年間で約40%の人は認知症へとステージが進行することになります。

https://info.ninchisho.net/mci/k40

 

 「認知症と診断されたらもうおしまい」ではありません。認知症と診断されてからも、充実した人生を送っている人は、たくさんいます。

 

 「認知症と診断されると怖い」という思いで、周囲から勧められても認知症検診を拒んだり、後伸ばししたりする人が多いと思いますが、周囲から検診を勧められて自分の意志で医者にいけるなら、軽度認知障害(MCI)や認知症(初期)と診断されても、「今ならまだ十分、間に合う」。アドバイスを受けて、認知症が進行しないように楽しい日々を送り、死ぬまで「本格的な認知症」に至らないようにして、人生最後の貴重な時間を有意義に過ごしましょう。




2021年11月14日日曜日

(K1657) 「語られない、遠い死」を考える[C] 水俣病

【 遠い死 ・ 水俣病 】「60年間、一言も自分の思いをしゃべれない人が、この世には存在する」「本当に苦難を背負った人の多くは、充分に、あるいは、まったく、その苦しみや悲しみを語ることはできない」

「語られない、遠い死」を考える[A] コロナ死

「語られない、遠い死」を考える[B] 自殺

「語られない、遠い死」を考える[C] 水俣病  ←←←←←←

「語られない、遠い死」を考える[D] 欠かせないもの

 

 水俣病について

(1)       60年間、一言も自分の思いをしゃべれない人が、この世には存在するということです」

(2)       「本当に苦難を背負った人の多くは、充分に、あるいは、まったく、その苦しみや悲しみを語ることはできない。(中略)つまり、水俣病の現実、その全体像を、私たちは知り得ない」

 

===== 引用はじめ

 語られない苦しみ

 沈黙から思い浮かべるものが、もう一つある。

 …

 水俣病を描いた代表的作品には、石牟礼道子氏が描いた「苦海浄土」がある。5年前に対談したという批評家、随筆家の若松英輔氏は「60年間、一言も自分の思いをしゃべれない人が、この世には存在するということです」という石牟礼氏の言葉に強い印象を受けたと著書で述べ、こう続けている。

 「本当に苦難を背負った人の多くは、充分に、あるいは、まったく、その苦しみや悲しみを語ることはできない。(中略)つまり、水俣病の現実、その全体像を、私たちは知り得ない」

===== 引用おわり

 

<出典>

【タイトル】 遺族の「沈黙」を直視すべきだ  コロナ死18000人超に

【新聞】 産経新聞(2021/11/02 ) 「西論+」 (NISHILON PLUS

【タイトル】 積み上がる死、コロナと自殺の共通性 大阪編集長・徳永潔

URL】 https://www.sankei.com/article/20211027-5P6B6L2K4NKBFGIN77IZK3YDHE/

【発信者】 徳永 潔

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2021年11月11日木曜日

(K1656) 令和3(2021)年 11月上旬 個人Blog リスト

【 個人Blog ・ 旬報 】 令和3(2021)年11月1~10日 個人Blogリスト 


(2505) 令和3(2021) 10月下旬 の 組織Blog リスト

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2505.html

 

(2506) ストーリーテリング・トラップ<B> それは何か?

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2506.html

 

(2507) 衆院選結果について[A] 各局の午後8時段階の議席予想

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2507.html

 

(2508) ストーリーテリング・トラップ [C] どう防ぐか?

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2508.html

 

(2509) 衆院選結果について[B] 比例代表で激減した立民。その理由

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2509.html

 

(2510) 役に立つ馬鹿になる勿れ[A] 「役に立つ馬鹿」とは?

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2510.html

 

(2511) 衆院選結果について[C] 選挙区での 維持と交代

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2511.html

 

(2512) 2021年新語・流行語大賞ノミネート30[A] 前半

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2512.html

 

(2513) 2021年新語・流行語大賞ノミネート30[B]

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2513-202130b.html

 

(2514) 衆院選結果について[D] 比例代表の結果を読み解く

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/11/2514.html

 

 

なお、前回の紹介は、

(K1646) 令和3(2021) 10月下旬 個人Blog リスト

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/11/K1646.html



2021年11月10日水曜日

(K1655) 自由の主義によって硬直していく / 「 老人力 」(29)

 【 読書 ・ 老人力 】独自の考えで、自由な発想で、ということをすぐいわれるが、自分がちゃんとある人はいい。でも自分が大してない人が「自由」な発想でやると、単にめちゃくちゃになる。自分なんてちゃんとない人が世の中には多い。


 「自分がちゃんとある人は、自由な発想でやるとよい」は、その通りだが、現実は、「自分がちゃんとある人は」の前提条件が無視され、「自由な発想でやるとよい」だけが残るから変になっている。実際は、「自分がちゃんとある人」は、少ない。

 

===== 引用はじめ

 いまの世の中は自力思想というか、自主独立というか、個人の自由というか、とにかく「自」というものが正義のシンボルとなっている。ものごとは自分で決める。独自の考えで、自由な発想で、ということをすぐいわれるが、自分がちゃんとある人はいい。でも自分が大してない人が「自由」な発想でやると、単にめちゃくちゃになる。

 でもそれでいいんだという人もいて、人間の頭というのはいったん「主義」に頼ると、主義以外は判断停止の状態におちいる。

 おしなべて、自分なんてちゃんとない人が世の中には多い。それがほとんどだ。本当は「他」にまかせないといけないことがあるんだけど、それは逆にこの世の中の自由主義が許さない、というので世の中はどんどん自由の主義によって硬直していく。

===== 引用おわり

 

 前回は、

(K1648) 限界は必ずあり、超える可能性もある / 「 老人力 」(28)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/11/K1648.html

 

<出典>


赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.144 P.145


2021年11月9日火曜日

(K1654) 認知症の検査は、かかりつけのお医者さん?[B] 探す

 【 認知症 ・ 検診 】65歳以上の神戸市民で認知症の検診を受けたい方は、「認知症の人にやさしいまち『神戸モデル』」の利用を強く勧めます。 神戸市以外での認知症専門医の探し方も書いています


直接(かかりつけ医からの紹介なく)、認知症の検診してもらいたい場合。

神戸市民の方は、「認知症の人にやさしいまち『神戸モデル』」の利用をお勧めします。

 

【神戸市民の方】

 

●以下の制度を利用すると、無料で認知症検診を受けられます。

「認知症の人にやさしいまち『神戸モデル』トップ」参照

https://kobe-ninchisho.jp/medical-institution-list/

対象は、65歳以上の神戸市民の方。  (年度内に65歳になる64歳の方も対象です)

必ず、受診券(あらかじめ申込みが必要)を持参のうえ、

〈第1段階〉認知機能検診の実施医療機関で受診してください(要電話予約)

この検診は無料です(医療機関窓口での支払いはありません)。

 

令和3年度の認知機能検診受診券の申込フォーム

https://kobe-ninchisho.jp/232/

 

問合せ先

 神戸市福祉局介護保険課

 電話:078-322-5259 Fax078-322-6047

 

●「KOBEもの忘れネットワーク」で検索

https://kobe-monowasure.jp/

「登録医療機関のご紹介」から選ぶ(西宮市、明石市で登録している病院もある)。

https://kobe-monowasure.jp/introduction/

 

 

【神戸市以外の方】

●お住まいの自治体に聞いてみる、あるいはホームページで探してみる。

 

●以下をご参照ください

===== 引用はじめ

 かかりつけ医がない場合、または診断が難しい場合など、専門的な診療が求められる場合、お近くの専門医に受診するとよいでしょう。

 認知症専門医は、日本認知症学会および日本老年精神医学会がそれぞれ認定しており、両学会合わせて約800人の医師が登録されています(201511月現在)。

 精神科、神経内科、老年科などには認知症専門医がいることが多く、「認知症センター」とか「もの忘れ外来」などと標榜されている場合もあります。

 また大半の認知症専門外来には、CT(コンピュータ断層装置)、MRI(核磁気共鳴コンピュータ断層装置)など、正確に診断するための脳の画像検査機器が備えられていたり、大きな病院との連携で速やかに紹介受診できるように整えられています。

 認知症専門医は前述の日本老年精神医学会と日本認知症学会のホームページからも、認知症専門医のいる医療機関を検索することができます。

 

●公益社団法人日本老年精神医学会

http://www.rounen.org/

(ご参考)高齢者のこころの病と認知症に関する専門医検索

http://184.73.219.23/rounen/A_sennmonni/r-A.htm

(ご参考)こころと認知症を診断できる病院&施設検索

http://184.73.219.23/rounen/H_sisetsu/r-H.htm

 

●日本認知症学会

http://dementia.umin.jp/

(ご参考)認知症専門医一覧

https://square.umin.ac.jp/dementia/g1.html

(ご参考)専門医のいる施設一覧

https://square.umin.ac.jp/dementia/g2.html

 

===== 引用おわり

https://www.ninchisho-forum.com/knowledge/iryou/001.html

「(ご参考)」を追記しました。



(K1653) 認知症の検査は、かかりつけのお医者さん?[A]

 【 認知症 ・ かかりつけ医 】直接、認知症専門外来を受診する方法もありますが、持病や健康管理でかかっている地元の医師に相談し、そこから認知症専門外来や認知症疾患医療センターなどに紹介してもらう方法もおすすめです


 Facebookで「認知症の検査をしてもらうには、かかりつけのお医者さんでしてもらえますか」という質問を受けました。長くなるので、こちらで説明します。

 

 歯は歯医者さん、目は眼医者さんに診てもらうように、認知症は、認知症の専門医に診ていただくとよいでしょう。

 

 かかりつけ医に相談することからスタートするのは、よいことだと思います。かかりつけ医が、たまたま、認知症の専門医なら直接診てもらえるし、そうでなければ適切な専門医を紹介してもらえると思います。

 

 二度手間になって面倒だ、検査さえしてもらえれば良いというなら、直接、専門医へ。探す方法は、別に書きます。かかりつけ医のいない方も、直接、行けばよいでしょう。

 

===== 引用はじめ

 直接、認知症専門外来を受診する方法もありますが、持病や健康管理でかかっている地元の医師に相談し、そこから認知症専門外来や認知症疾患医療センターなどに紹介してもらう方法もおすすめです。かかりつけ医であれば、医師会の会員が多いので、地域の認知症専門医をよく知っているはずです。また患者や家族も気になることを相談しやすいですし、ふだんの様子をよくわかっているので、早い段階から認知症の兆候に気づいてもらえる可能性も高くなります。

===== 引用おわり

https://www.ninchisho-forum.com/knowledge/iryou/001.html



2021年11月8日月曜日

(K1652) 「語られない、遠い死」を考える[B] 自殺

 【 遠い死 ・ 自殺 】「自殺するのは本人が弱いからだ」という偏見もあれば、遺族には自殺を防げなかったという悔恨や自責の念もある。自殺という個別の死を、他者には理解してもらえないという諦めもあろう。


 

「語られない、遠い死」を考える[A] コロナ死

「語られない、遠い死」を考える[B] 自殺  ←←←←←←

「語られない、遠い死」を考える[C] 水俣病

「語られない、遠い死」を考える[D] 欠かせないもの

 

 自殺の特徴

(1)       「自殺するのは本人が弱いからだ」という偏見もあれば、

(2)       遺族には自殺を防げなかったという悔恨や自責の念もある。

(3)       自殺という個別の死を、他者には理解してもらえないという諦めもあろう。

(4)       肉親の自殺を話せる人が少ないのは当然であり、ここにも遺族の沈黙がある。

 

===== 引用はじめ

 自殺との共通性

 同じように実感できない死がある。21081人。これは昨年、自ら命を絶った人数である。コロナ禍によって女性や若者の自殺が増えたため、一昨年から増加に転じた。

 社会がその規模の大きさを自覚しづらい構造は、コロナと相似している。「自殺するのは本人が弱いからだ」という偏見もあれば、遺族には自殺を防げなかったという悔恨や自責の念もある。自殺という個別の死を、他者には理解してもらえないという諦めもあろう。肉親の自殺を話せる人が少ないのは当然であり、ここにも遺族の沈黙がある。

 … こうした現実が延々と変わらないのは、実感を社会が共有できていないからと思われる。

===== 引用おわり

 

<その他参考URL

コロナで深まる孤独 求められる周囲の「気付き」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce70fb8cc75cd89a2b4e6d5d4a2b7f784e1ea6c7

 

<出典>

【タイトル】 遺族の「沈黙」を直視すべきだ  コロナ死18000人超に

【新聞】 産経新聞(2021/11/02 ) 「西論+」 (NISHILON PLUS

【タイトル】 積み上がる死、コロナと自殺の共通性 大阪編集長・徳永潔

URL】 https://www.sankei.com/article/20211027-5P6B6L2K4NKBFGIN77IZK3YDHE/

【発信者】 徳永 潔

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2021年11月7日日曜日

(K1651)「 認知症の語り 」(28)

 【 認知症 ・ 語り 】 医師やケアマネから母の病気のことを近所の人に伝えるよう言われた。分類: 【介護者35】【認知症になるということ】【病気であることを伝える】【周囲の人に伝える】

 

 医師やケアマネから母の病気のことを近所の人に伝えるよう言われた

 

 昨年の12月に(母が)主治医から認知症という診断を受けて、同時に「近所の人には、お母さんが認知症であることは、はっきり伝えてください」っていうふうに言われたんです。 … ケアマネジャーの方からも言われた。

 私は「人間関係って、あまり複雑にしたくない」、母は「う―ん、そういう気持ちにはとでもなれない」、父は「お母さんがかわいそうだ。俺は言いたくない」

 年が明けて、1月になって、母が私に向かって、「やっばり、言わなきゃいけないよね」「う―ん、やっぱり怖い」って言い始めた。

 「認知症全体の2割って言われているレビー小体型という病気をあれこれ説明したところで、そんなにわかってもらえるものだろうか」って思って、ケアマネジャーさんに相談したら、「細かいことは言わなくていいです。大ざっぱな病名と、『何かあったらよろしくお願いします』っていうことだけ言ってください」って、スパッと言ってくださったんです。「じゃ、そうします」ってことになりました。

 

https://www.dipex-j.org/dementia/topic/resource/tutaeru/584.html

(音声のみ)

 

前回は、

(K1645)「 認知症の語り 」(27)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1645.html

 

<出典>

「認知症の語り(115)」、NPO法人健康と病の語りディベックス・ジャパン、日本看護協会出版会

 https://www.dipex-j.org/dementia



2021年11月6日土曜日

(K1650) 「語られない、遠い死」を考える[A] コロナ死

 【 遠い死 ・ コロナ死 】その数、約18200人。もとより私たちもその規模を実感できずにいる。「死が遠い」というコロナ禍の断面を、今一度立ち止まって考える必要がある。遺族の存在感がない。ここにこそ、コロナの罪深さがある。


 

「語られない、遠い死」を考える[A] コロナ死  ←←←←←←

「語られない、遠い死」を考える[B] 自殺

「語られない、遠い死」を考える[C] 水俣病

「語られない、遠い死」を考える[D] 欠かせないもの

 

 コロナ死の特徴

(1)       感染を防ぐために遺族は臨終にも立ち会えず、対面する最期の機会すら与えられない。

(2)       遺骨になって帰る「別れの喪失」により、死を昇華できずにトラウマを抱える人もあろう。

(3)       目に見える自然災害とは違い、怒りを向けるものはなく、

(4)       むしろ家族内で感染させてしまったと自らを責める方に向く。

(5)       こうした過酷な現実がありながら遺族が実名を出して語ってくれることはまれである。

(6)       感染者やその家族らには偏見や差別、心ない攻撃が向けられ、遺族は肉親の死を隠さざるを得ないからだ。

 

===== 引用はじめ

 最初の緊急事態宣言から1年半。私たちは、おびただしい数の犠牲者の実感を抱けないまま、今日に至っている。その数、約18200人。気づけば18千人を超えている。

 もとより私たちもその規模を実感できずにいる。「死が遠い」というコロナ禍の断面を、今一度立ち止まって考える必要がある。

 … 遺族の存在感がない。ここにこそ、コロナの罪深さがある。

 感染を防ぐために遺族は臨終にも立ち会えず、対面する最期の機会すら与えられない。遺骨になって帰る「別れの喪失」により、死を昇華できずにトラウマを抱える人もあろう。目に見える自然災害とは違い、怒りを向けるものはなく、むしろ家族内で感染させてしまったと自らを責める方に向く。

 こうした過酷な現実がありながら遺族が実名を出して語ってくれることはまれである。感染者やその家族らには偏見や差別、心ない攻撃が向けられ、遺族は肉親の死を隠さざるを得ないからだ。

===== 引用おわり

 

<出典>

【タイトル】 遺族の「沈黙」を直視すべきだ  コロナ死18000人超に

【新聞】 産経新聞(2021/11/02 ) 「西論+」 (NISHILON PLUS

【タイトル】 積み上がる死、コロナと自殺の共通性 大阪編集長・徳永潔

URL】 https://www.sankei.com/article/20211027-5P6B6L2K4NKBFGIN77IZK3YDHE/

【発信者】 徳永 潔

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2021年11月5日金曜日

(K1649) この1年で衰えたかも…と感じるのは[B] …脚ですか?

 【 衰え ・ 脚 】Suntoryの全面広告がわかりやすい! 「この1年で衰えたかも…と感じるのは …脚ですか?」 「こんな悩みが増えて、脚への不安が 高まってませんか?」


 Suntoryの全面広告がわかりやすい!

 

この1年で衰えたかも…と感じるのは[A] …脳ですか?

この1年で衰えたかも…と感じるのは[B] …脚ですか?  ←←←←←←

 

 こんな悩みが増えて、脚への不安が 高まってませんか?

 

  家にずっといるせいか、

 脚が急に衰えた気がする。

 

  在宅時間が長くなった。 たまに散歩しても、

 すぐ休憩したくなる。

 

  最近ほとんど 外出しないので、

 歩くとヨタヨタする。

 

  つい最近、エスカレーターで

 最初の一歩がうまく踏み出せなくて 焦った。

 

  家の慣れた場所でも

 つまづいてしまう。

 

<出典>

【タイトル】 SUNTORY 全面広告(ロコモア)

【新聞】 産経新聞(2021/10/29)




2021年11月4日木曜日

(K1648) 限界は必ずあり、超える可能性もある / 「 老人力 」(28)

 【 読書 ・ 老人力 】人間の頭の限界というのは必ずあり、またその限界を超える可能性も人間は持っている。でもその二つは一筋縄ではいかない。ある種の複合性をもって進んでいく。努力と反努力の暗黙のサインプレイで、目標に近づく。


 

 若い人は、若い時は、無限の可能性を持っていると感じる。確かに、彼は将来、Aになれる可能性もあるし、Bになれる可能性もあるし、Cになれる可能性もある。実際には、未だチャレンジしていないので、不可能であるかもしれないが、そうかどうかは分からない。この段階で、可能性がないと言えない。不可能であると決めつけてはいけない。

 しかし、年をとっていくと、次々と不可能であることが明らかになっていく。二つのパターンがある。

 例えば、小学校1年生のときには、A中学に進学できる可能性もあり、B中学に進学できる可能性もある。しかし、6年生になったあたりで、A中学にもB中学にも進学できない実力だとわかることがある。また、実力があっても、A・B両方の中学には進学できないので、一つの可能性は捨てなければいけない。つまり、可能性はどんどん狭められていく。

 しかし、以前は漠然としていた進学以降のことが、明確になってきて、公立中学あるいはB中学に進学した後の可能性が、また広がっていく。

 可能性の限界に直面すると、その先の可能性が生まれる。

 老人力は、このように、人間の限界を知ることにより、人間の限界を超えていこうとする。以下の文を読んで、こんなことを考えた。

 

===== 引用はじめ

 下手の考え休むに似たり、というが、人間の頭の限界というのは必ずあり、またその限界を超える可能性も人間は持っている。でもその二つは一筋縄ではいかない。ある種の複合性をもって進んでいくもので、努力と反努力の暗黙のサインプレイで、それは目標に近づいていく。

===== 引用おわり

 

 前回は、

(K1641) 反努力、自然主義、他力思想 / 「 老人力 」(27)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1641.html

 

<出典>

赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.144



(K1647) この1年で衰えたかも…と感じるのは[A] …脳ですか?

 【 衰え ・ 脳 】Suntoryの全面広告がわかりやすい! 「この1年で衰えたかも…と感じるのは …脳ですか?」 「こんなうっかりが増えて、脳の健康、心配になっていませんか?」


 

 Suntoryの全面広告がわかりやすい!

 

この1年で衰えたかも…と感じるのは[A] …脳ですか?  ←←←←←←

この1年で衰えたかも…と感じるのは[B] …脚ですか?

 

 こんなうっかりが増えて、脳の健康、心配になっていませんか?

 

  ぼーっとテレビを見ていたら

 鍋に火をかけたままでヒヤリとした。

 

  ケータイ、通帳、保険証 …

 しょっちゅう 探し物をしている。

 

  出かけに別のことに気をとられ

 家に鍵をかけたかどうか 不安になった。

 

  変化のない毎日で、 前よりなんだか

 やる気が出ない。

 

  気分転換に美容院を予約したのにメモした紙が

 見つからない。

 

<出典>

【タイトル】 SUNTORY 全面広告(オメガエイド)

【新聞】 産経新聞(2021/10/29)




2021年11月1日月曜日

(K1646) 令和3(2021)年 10月下旬 個人Blog リスト

 【 個人Blog ・ 旬報 】 令和3(2021)102131日 個人Blogリスト


 

(2491) 令和3(2021)年 10月中旬 の 組織Blog リスト

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2491.html

 

(2492) 『ヘミングウェイ スペシャル』(4-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2492.html

 

(2493) 『ヘミングウェイ スペシャル』(4-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2493.html

 

(2494) 反省するということ

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2494.html

 

(2495) 言論弾圧が横行(A) 学問の自由が危ない

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2495.html

 

(2496) 『ヘミングウェイ スペシャル』(3-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2496.html

 

(2497) 言論弾圧が横行(B) 言論弾圧の黒幕は誰か

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2497.html

 

(2498) 総選挙に向けた、各党の主な新型コロナ対応は?

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2498.html

 

(2499) 言論弾圧が横行(C)「正義」を盾に言論を統制する手法

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2499.html

 

(2500) 「人は後ろ向きに未来に入っていく」ポール・ヴァレリー

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2500.html

 

(2501) 『カラマーゾフの兄弟』、『ヘミングウェイ』。100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2501.html

 

(2502) 子供目線の「トリセツ」 大阪の現役教師が絵本執筆

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2502.html

 

(2503) ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(0) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2503.html

 

(2504) ストーリーテリング・トラップ<A> 九つのトラップとは

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2504.html

 

 

なお、前回の紹介は、

(K1632) 令和3(2021)年 10月中旬 個人Blog リスト

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1632.html