2021年10月31日日曜日

(K1645)「 認知症の語り 」(27)

 【 認知症 ・ 語り 】 画像検査では異常がなく、診断がつかなかった。早期発見・早期治療を期待していたが、命綱を断たれた思いだった。分類: 【本人11】【認知症の診断】【診断のための検査】【画像診断検査】


 画像検査では異常がなく、診断がつかなかった。早期発見・早期治療を期待していたが、命綱を断たれた思いだった。

 

 床を虫がつっつっつ―と歩いているのを見て、「あれ、こんなところに虫がいる」って思いました。数秒間なんですけれども、虫が歩いてぱっと止まったときに、それが綿くずだったんですね。それを見たときに、「これは目の錯覚でも何でもない。これこそが幻視なんだ」と思いました。そのとき、ほんとに血の気が引くというか、……冷汗は出ませんでしたけれども、とんでもないことになったと思いました。

 

 …

 

 で、「画像で出ないので、診断できません。診断できませんから、治療もできません」と言われました。

 早期発見・早期治療が、残された唯一の希望だと思っていましたので、「治療しない」と言われて、‥…何か、こう、命綱が目の前で、ぷつんと切られたと感じまして、……ほんとに、私の真後ろに死神が立っていて、今にも鎌を振り下ろしそうなので、「何とかしてください」つて言いに行ったのに、「鎌を振り下ろして、けがをしたら来てください」って言われたような……、そういう感じがしましたね。

 

https://www.dipex-j.org/dementia/topic/diagnosis/kensa/2531.html

動画があります。

 

前回は、(K1638)「 認知症の語り 」(26)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1638.html

 

<出典>

「認知症の語り(21)」、NPO法人健康と病の語りディベックス・ジャパン、日本看護協会出版会

https://www.dipex-j.org/dementia/



(K1644) ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ(福島あつし)

 【 独り暮らし ・ 弁当 】ところが、写真を前に涙を流す人を見て、罪悪感がわき上がってきた。「なんてことしてしまったんだろう、と。僕がお客さんを『かわいそうな人』にしている…」。苦しくなり、配達の仕事を辞めては戻るを繰り返した。


 23歳のとき、バイト情報誌で見つけた高齢者専門の弁当配達の仕事。川崎市内で足かけ10年、独居のお年寄りに昼夜、安否確認も兼ねて食事を届け続けた。

 

 「初めて〝現場〟に足を踏み入れたときの衝撃がすごく大きくて…。おじいちゃん、おばあちゃんが縁側に並んでお茶をすする老後-そんな〝豊かな日本〟のイメージがガラガラと崩れた。一方で、他の人が見ていない景色を僕は見ている。何か伝えなきゃとぼんやり考えていました」「撮ってもいいですか」。勇気を振り絞って一枚撮影した瞬間、もう逃げられないと思ったという。

 

 「福島君の写真って最初はしんどいけれど、じっと見てると『生』に転換するんだよね」。そんな友人の一言で、自分の中でスイッチが切り替わった。「自分はお年寄りに忍び寄る『死』を撮っていると思ってたけど、実はその『生』に毎日感動していたんだと気づいた」

 

<その他参考URL

福島あつし、「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」(青幻舎・3960円)

https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-855-2/

 

<出典>

【タイトル】 「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」 「生」の力強さ、伝えたい

【新聞】 産経新聞(2021/09/26)

【タイトル】 「生」の力強さ、伝えたい 福島あつしさん著「ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ」

URL】 https://www.sankei.com/article/20210925-4PHYHCMUSRI65NZI5GVOCGXPFE/



2021年10月30日土曜日

(K1643) 『悔いなし介護』(元おニャン子クラブ新田恵利)

【 悔いなし介護・ 新田恵利 】介護とは看取る行為であり、決してハッピーエンドの話にはなりません。それでも著者は、怒り、悩み、迷い、泣き、そして笑った。という後悔のない介護を遂げました。なぜ後悔なく介護ができたのか?

 株式会社主婦の友社は、2021929日(水)に、『悔いないし介護』(https://www.amazon.co.jp/dp/4074500396/)を発売いたします。

 

 6年半に及ぶ実母の介護を経験し、なぜ後悔なく介護ができたのか? 彼女自身の人生観とともに語られています。

 

 そのひとつの心得が「言いふらし」です。

介護の苦悩を周囲の人にどんどん言いふらし、自分の内側に溜め込まない。

 

「不満は本人に言わず周りに吸収してもらおう」

「やれるだけやってダメなら、その時考えよう」

「喜ばれなくてもいい。自分がやりきったと満足できればそれでいい」

 

 など、新田恵利流の「悔いなし介護の心得」も掲載。

 

<出典>

【タイトル】 元おニャン子クラブ新田恵利が6年半に及ぶ自身の介護経験を書籍に。『悔いなし介護』2021929日発売!

URL】 https://www.sankei.com/economy/news/210909/prl2109090023-n1.html



(K1642) 在宅向け介護食に新商品続々。好みの料理で必要な栄養

 【 介護食 ・ 新商品 】新型コロナウイルスの影響で在宅介護の時間が増えたことを背景に、介護食品の販売が伸びている。介護される側は好みの料理で必要な栄養が取れ、介護者も簡単に準備でき、家事の負担を減らせる利点がある。


 新型コロナウイルスの影響で在宅介護の時間が増えたことを背景に、介護食品の販売が伸びている。各社は食べ物をかんだりのみ込んだりする力に応じた高齢者向け介護食の新商品に注力。介護される側は好みの料理で必要な栄養が取れ、介護者も簡単に準備でき、家事の負担を減らせる利点がある。

 

(1) キューピーは今年34月、介護に関するアンケートを実施。調査も踏まえ9月、舌でつぶせる軟らかさの「鶏ときのこの雑炊」(162)など2品を、市販用介護食「やさしい献立」シリーズから新たに発売。

(2) アサヒグループ食品も「バランス献立」シリーズとして介護食を展開。9月に、容易にかめる硬さにした「自身魚だんごの寄せ鍋」(248)など計7品の新商品を発売した。

(3) マルハニチロは6月、在宅向け介護食「おいしさ満天食堂」シリーズで、かまなくてもよいペースト状の「ぶたの しょうが焼き風」(167)など肉類メニュー計3品を新発売。

 

<その他参考URL

キューピー  優しい献立

https://www.kewpie.co.jp/udfood/

 

アサヒグループ食品  バランス献立

https://www.asahi-gf.co.jp/special/senior/foods/items/balance-kondate/

 

マルハニチロ  おいしさ満天食堂

https://www.medicare.maruha-nichiro.co.jp/oishisamantenshokudou/

 

<出典>

【タイトル】 在宅向け介護食に新商品続々

【新聞】 産経新聞(2021/10/29)



2021年10月29日金曜日

(K1641) 反努力、自然主義、他力思想 / 「 老人力 」(27)

 【 読書 ・ 老人力 】 この時代に、一元的な努力の届く範囲は知れている。反努力を現実問題として考えないといけないんじゃないか。反努力というのは、ある種の自然主義でもあるし、他力思想のようでもある。


===== 引用はじめ

 昔は学校に行かずに働く子を可哀相だといったが、いまはむしろ働けずに学校に行っている子が可哀相だ。昔は可哀相だった売春が、いまではそれ自体がファッションになっているような時代に、一元的な努力の届く範囲は知れている。反努力を現実問題として考えないといけないんじゃないか。

 反努力というのは、ある種の自然主義でもあるし、他力思想のようでもある。

===== 引用おわり

 

 時代が変わったと言う。

   昔は学校に行かずに働く子を可哀相だといったが、いまはむしろ働けずに学校に行っている子が可哀相だ。

   昔は可哀相だった売春が、いまではそれ自体がファッションになっている

 

 昔は、努力して学校に行けるようになった。今は、「学校に行きたい」とは全然思っていないのに、エレベータ式に学校に送り込まれている。それが不全感を与えている

 昔は、嫌なのに強制力が働いて、売春させられていた。今は、自らの意思で好んで売春まがいのことをするようになった。

 

 この状況で、努力の意味が全く変わった。

 そして、努力ではできないこともある。眠る、忘れるは、努力では得られないことは、既に述べた。ならば、反努力というものを現実的に再評価すべきではないか。

 

 「努力をしなさい」と言うということは、放っておくと「努力をしない」からだろう。努力は、人間本来の性ではなく、倫理観のようなものに押し付けられた結果によるものだ。だから、反努力はある種の自然主義でもある。そして、自分の努力で何かを変えようとしないのであれば、何かを変えるのは他力であり、他力思想につながる。

 

 私の言葉で、解釈したのだが、どうだろうか。

 

 前回は、

(K1635) 教育の改善の努力では、成果は出ない / 「 老人力 」(26)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1635.html

 

<出典>

赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.144



(K1640) 日本発の母子手帳、世界に広がる「命のパスポート」

 【 母子手帳 ・ 子どもを大切に 】「妊産婦手帳」と子供の成長を記す「乳幼児体力手帳」を1冊にまとめた母子手帳。日本の乳児死亡率の低さは世界最高水準。健診や予防接種の履歴などを記録する母子手帳が果たした役割は大きい。


 少子高齢化の日本で、実子への虐待が報じられることが多くなった。世界の中で一番子どもを大切の国日本、と明治時代に開国した日本を訪れた外国人が言ったそうだ。子供を大切にする国、日本に戻ってほしい。できるはずだ。

 

 ===== ここから引用

 

 妊娠から出産、育児に至るまで、母と子の健康状態を記録する「母子手帳」(母子健康手帳)。昭和23年に誕生して70年余り、今や50を超える国や地域に広がっている。予防接種の記録など治療に必要な医療情報を記した母子手帳は、紛争地域では「命のパスポート」と呼ばれ、難民の親子がかばんにしのばせて国境を越えたケースもある。日本発の母子手帳が、世界各地の母子の命と健康を守っている。

 

 母子手帳はJICAやユニセフ(国連児童基金)、非政府組織(NGO)などの協力で現在、ベトナムやミャンマー、ガーナ、カメルーンなどアジアやアフリカの途上国を中心に、50以上の国や地域で広がりを見せている。

 

 乳児を連れてボートでギリシャに逃れたパレスチナ難民の母親のかばん には、水にぬれないようビニールに包んだ母子手帳があったという。「国境を越えても予防接種記録などを基に医療を受けることができる母子手帳は命のパスポートでもある」

 

<その他参考URL

 未来を担う子供たちに母子手帳について知ってもらいたいと今月、ルビを多用した子供向けの著書「海をわたった母子手帳」(旬報社)を出版した。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784845117086

 

<出典>

【タイトル】 日本発「母子手帳」50カ国超に

【新聞】 産経新聞(20210928 )

【タイトル】 日本発の母子手帳、世界に広がる「命のパスポート」

URL】 https://www.sankei.com/article/20210928-EC23ZP6DWZOJ7L2R4TXM66W4QI/

【記者】 横山 由紀子



2021年10月28日木曜日

(K1639) 贈与を考える(B) 保険商品を利用した贈与

 【 贈与 ・ 保険商品 】保険商品を利用して、贈与をおこなう方法もあります。親が契約者と被保険者となり、子供を生存給付金と満期給付金の受取人にできる保険です。給付金の受け取り回数によるものの、最高で90歳まで契約できます。


贈与を考える(A) 改正議論進む贈与税制度

贈与を考える(B) 保険商品を利用した贈与  ←←←←←←

 

 保険商品を利用して、贈与をおこなう方法もあります。

 一例として、太陽生命が大和証券を窓口として販売している「マイ贈与(米ドル・豪ドル)」を利用する方法をご紹介します。マイ贈与の正式名称は「無配当通貨指定型生存給付金付特別養老保険」です。

 親が契約者と被保険者となり、子供を生存給付金と満期給付金の受取人にできる保険です。加入可能年齢は、給付金の受け取り回数によるものの、最高で90歳まで契約できます。

 複数の契約ができるので、複数の子供への贈与も可能です。

 

<その他参考URL> 

https://www.daiwa.jp/products/nsr/list_yourou.html

 

<出典>

【タイトル】

【新聞】産経新聞(20211020) 節約家計簿

【タイトル】 改正議論進む贈与税制度

URL】 https://www.sankei.com/article/20211020-MDZBJYJINVMDLPEIOF2MEZ4RPI/

【発信者】 ファイナンシャルプランナー 畠中雅子



(K1638)「 認知症の語り 」(26)

 【 認知症 ・ 語り 】 認知症の患者の中で同じような価値観をもった人が集まって仲間をつくれるような場があるといい。分類: 【本人02】【認知症になるということ】【本人からのメッセージ】【社会全体に対するメッセージ】


 認知症の患者の中で同じような価値観をもった人が集まって仲間をつくれるような場があるといい

 

 グループ、組織にしなくてもいいんですよ。そういう仲間をつくれるような場みたいなものができることが、いいことになるんじゃないかな、と思うんですよね。 やつぱり、人と話さないとダメ。なので、人と話せる場をどうつくるか、ということも大切。その後、どう広げていくかということも大切。それができていくと、人間関係みたいなものが広がっていくんじゃないかな、と思ってるんですよ。

 

https://www.dipex-j.org/dementia/topic/to-be-patient/message/2654.html

音声のみ

 

前回は、

(K1634)「 認知症の語り 」(25)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1634.html

 

<出典>

「認知症の語り(130)」、NPO法人健康と病の語りディベックス・ジャパン、日本看護協会出版会

https://www.dipex-j.org/dementia/



(K1637) 贈与を考える(A) 改正議論進む贈与税制度

 【 贈与 ・ 改正 】「今年中に生前贈与をしたい」。その方が焦る理由は、相続税と贈与税を一本化する案が議論されているからです。「毎年110万円までは贈与税が課せられない暦年贈与の制度を廃止」など


贈与を考える(A) 改正議論進む贈与税制度  ←←←←←←

贈与を考える(B) 保険商品を利用した贈与

 

 相続税と贈与税を一本化する案が議論されています。

毎年110万円までは贈与税が課せられない暦年贈与の制度を廃止することや、

現行では相続開始前3年の贈与分が相続財産に加算されているのを、相続開始前10年や15年に延ばすこと

 などが検討されています。

 

 資産に余裕のあるなら、「310万円の贈与」を検討してはどうか。

 その理由として、310万円から基礎控除の110万円を引くと、残りは200万円になります。贈与税の税率は200万円までが10%ですので、200万円の10%に当たる20万円の贈与税を支払えば、310万円の資金移転ができます。

 暦年贈与が廃止されれば、この方法も意味はなくなりますが、少なくとも今年はできます。相続財産に加算される贈与分が3年分より長くなる可能性を考えても、早めに実行するのがよいでしょう。

 

<その他参考URL> 

https://premium.toyokeizai.net/articles/-/27643

 

<出典>

【タイトル】

【新聞】産経新聞(20211020) 節約家計簿

【タイトル】 改正議論進む贈与税制度

URL】 https://www.sankei.com/article/20211020-MDZBJYJINVMDLPEIOF2MEZ4RPI/

【発信者】 ファイナンシャルプランナー 畠中雅子



2021年10月27日水曜日

(K1636) 93歳が店長、最年少70歳の団子店「卑弥呼」

 【 団子店 ・ 卑弥呼 】店長は93歳、店のスタッフのほとんどが70~80代。10年以上、団子を焼き続けている林さんは、「スタッフやお客さんと話すことが支えになっている。お店という居場所があり、恵まれている」と感謝する。


 店長は93歳、店のスタッフのほとんどが70~80代という元気なお年寄りが働く団子店がある。奈良県桜井市の「まほろばの里 卑弥呼(ひみこ)」。 …市商工会女性部の出資を受け、店長の林千鶴子さん(93)が町を盛り上げようと始めた。

 店では商工会女性部のメンバー13人も働いている。最年少は70歳、最高齢は93歳の林さん、と元気印のお年寄りたちで、店に来た観光客に桜井市内の名所を紹介することもある。

 

 総務省のまとめによると、65歳以上の高齢者は9月15日時点で3640万人で、総人口の29・1%を占める。

 就業している高齢者は、令和2年で906万人と最多を更新。高齢者の就業率は25・1%となり、9年連続で上昇した。また、15歳以上の就業者総数に占める高齢者の割合も、13・6%で過去最多になった。

 

<出典>

【タイトル】 最年少70歳 店長は93

【新聞】 産経新聞(20211020 )

【タイトル】 93歳が店長、最年少70歳の団子店「卑弥呼」

URL】 https://www.sankei.com/article/20211016-7KEU5GLB5JJMZPYWEH255FO25Y/



2021年10月26日火曜日

(K1635) 教育の改善の努力では、成果は出ない / 「 老人力 」(26)

【 読書 ・ 老人力 】少年問題もそうで、教育、徳育、勉学の改善の努力ばかり積み重ねても、それは理屈では正しいけど、ムリ。だからとりあえず教育問題は放置して、あっさりと仕事をさせればいいのだ。 

 

 大学時代に、聴講生として企業の人が来た。ピンとした雰囲気を感じた。それに引き換え、自分が惰性で大学に通っているのではないかと思った。

 そこで考えた。今の日本では、高校を卒起すると当たり前のように大学に入学する。これは、よくない。高校を卒業したら、全員、働きに行かせる。2年働いて、どうしても大学に行って学びたい、という人だけが、大学に進学すればよい、

 

 赤瀬氏の考えに賛成する。

 

===== 引用はじめ

 いまの少年犯罪を見ていてつくづくそう思うんですね。中学生の荒れ放題の状態。中学生というとすぐ教育問題ということになり、学校教育、家庭教育の改善の努力をする。でもぜんぜん成果は上がらない。そこを何とかというのでまた努力する。ぜんぜんだめ。

 そこで有効なのが老人力、いや反努力だった。当面の問題を放置して、努力を別の方向に迂回させる。

 少年問題もそうで、教育、徳育、勉学の改善の努力ばかり積み重ねても、それは理屈では正しいけど、ムリ。だからとりあえず教育問題は放置して、あっさりと仕事をさせればいいのだ。大工仕事、畑仕事、河川工事。給料もちゃんと与える。答案用紙に○×をつけるだけの仕事よりも、木を切って釘を打って物が出来る、給料ももらえるという仕事の方がよほど面白い。人生が面白ければ、とりわけナイフを持つ必要もないし、あえて血を見る必要もない。教育なんてそれからだ。

===== 引用おわり

 

 前回は、

(K1628) 反論理、反努力、老人力の世界だ / 「 老人力 」(25)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1628.html

 

<出典>

赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.143 P.144



2021年10月25日月曜日

(K1634)「 認知症の語り 」(25)

 【 認知症 ・ 語り 】 父は片麻痺がありうまく話せないのですぐに手が出る。手の力は強く殺されるかと思った。分類:【介護者32】【認知症の症状とどう付き合うか】【対応に困る言動】【暴力】


 父は片麻痺がありうまく話せないのですぐに手が出る。手の力は強く殺されるかと思った

 

 「殺される」っていう感じなので、もうとりあえず、つかまれたら水をかけて、ちょっと手を離した隙に逃げる。逃げるというか、攻撃するというか。こっちもパニック症候群だったので、そういうことをされると、倒れちゃうんですね、過呼吸になって。

 でも今度は、私が水をかけたもんだから、父が倒れている私の頭の上に水をかける。「今、こんな大変な状況なのに、何をするんだ」って思いました。ひっくり返って倒れているのに、(父に)頭を蹴られたりとかして、「もうやめて」っていう感じでした。

 

https://www.dipex-j.org/dementia/topic/symptom/komaru/480.html

テキストのみ

 

前回は、

(K1623)「 認知症の語り 」(24)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/k1623.html

 

<出典>

「認知症の語り(092)」、NPO法人健康と病の語りディベックス・ジャパン

https://www.dipex-j.org/dementia/



(K1633) 生きる力はつながり次第 (B) 電話班を結成

 【 コロナフレイル ・ 電話班 】 メンバー4、5人は「電話班」を結成し、参加者に電話をかけた。狙いは会話の活性化。表情が分かるといいが、昭和初期の世代はオンラインミーティングというわけにもいかない。もどかしい思いが募った。


生きる力はつながり次第

 (A) コロナフレイルの実態

 (B) 電話班を結成  ←←←←←

 

(1) コロナ下で人々の交流の機会が減った今、サロン運営者はフレイル防止に知恵を絞っている。その一つ、東京都新宿区のサロン「あうねっと」の取り組みを紹介する。

(2) おしゃべり好きのメンバー4、5人は「電話班」を結成し、参加者に電話をかけた。狙いは会話の活性化。表情が分かるといいが、昭和初期の世代はオンラインミーティングというわけにもいかない。もどかしい思いが募った。

(3) 電話班には、東京家政大学の松岡洋子准教授(高齢福祉論)のゼミの学生らも参加した。同大3年の中村綾乃さんは、「(率直に)話ができるよう、事前に学生の写真入りのチラシを配布してから電話した。いろいろな話を聞くことができた」と言う。

(4) あうねっと参加者の平均年齢は83歳。支える住民ボランティア「シスターズ」の平均年齢は73歳。

 

<出典>

【タイトル】 生きる力はつながり次第 フレイル防止へサロン「あうねっと」の挑戦

【新聞】 産経新聞(2021/10/15)

URL】 https://www.sankei.com/article/20211015-XA2J6DC4R5OC7NA544F5GFRQAE/



2021年10月21日木曜日

(K1632) 令和3(2021)年 10月中旬 個人Blog リスト

【 個人Blog ・ 旬報 】 令和3(2021)年10月11~20日  個人Blogリスト


 

(2480) 令和3(2021)年 10月上旬 の 組織Blog リスト

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2480.html

 

(2481) ユーチューブの配信が歪められている

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2481.html

 

(2482) スウェーデン発祥のスポーツ 「プロギング」

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2482.html

 

(2483) コロナとの共存(A) 配膳ロボット「SERVI(サービィ)」

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2483.html

 

(2484) 『ヘミングウェイ スペシャル』(3-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2484.html

 

(2485) コロナとの共存(B) カフェロボットによる無人カフェ

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2485.html

 

(2486) あいかわらずの韓国。「日本は感染者数改竄」発言

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2486.html

 

(2487) コロナとの共存(C) 婚礼業界も葬儀業界も「非接触」

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2487.html

 

(2488) コロナ感染なぜ急減? 「減少要因」「増加要因」は何か?

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2488.html

 

(2489) 「見つけ出す力」には、年齢で変化があり、個性もある

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2489.html

 

(2490) コロナ対策では、どの政党も? 票集めしか考えていない

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2490.html

 

なお、前回の紹介は、

(K1621) 令和3(2021)年 10月上旬 個人Blog リスト

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1621.html



2021年10月20日水曜日

(K1631) 人口減対策(D) 政治家の国家観の無さが、危機を招いている

 【 人口減対策 ・ 国家観 】E・ルトワック氏の記事は、私にとっては、とても説得力があった。「発信力がない」という言葉が最近、盛んに出ているようだが、E・ルトワック氏のような発信を、政治家にどんどんしてほしい。


人口減対策(A) 国家が出生率を向上させる手法は確立済み

人口減対策(B) 日本には、「移民受け入れ」の選択肢はない

人口減対策(C) 少子化は日本存亡の危機だ。回避を急げ

人口減対策(D) 政治家の国家観の無さが、危機を招いている   ←←←←

 

(1) 出生率を上できる手法は確立済だ。しかし、日本では、現在に至るまで実現できていない。政治家たちが想像力を欠き、偏狭で、他国から学ぶのを潔しとしていないためだ。

(2) 3カ国(スウェーデン・フランス・イスラエル)が高出生率なのは、現代国家は自身の手で納税者を作り出さなくてはならないという思想に行き着いたからだ。

(3) 高齢化した国は難破船のようなもので、最後は木っ端みじんになる。そして、難破を回避できるかは、政治指導者が行動を起こすかどうかにかかっている。

 

【私(=藤波)の感想】

 「現代国家は自身の手で納税者を作り出さなくてはならないという思想」が、日本の政治家に乏しいために、バラマキばかりを言っているのではないか。そのバラマキの金は、大企業や金持ちから取れというのだろうか。それでは、日本がつぶれてしまう。

 今回のタイトルで「国家観」という言葉をあげたが、原文ではこの言葉は使っていない。日本の国をどのようにすればよいかという根本的な考え方で、例えば「現代国家は自身の手で納税者を作り出さなくてはならないという思想」が「国家観」だ。

 さまざまな「国家観」があってもよく、それに対して、喧喧諤諤の議論があれば、私なら、国会中継も見たくなるだろう。

 E・ルトワック氏の記事は、私にとっては、とても説得力があった。「発信力がない」という言葉が最近、盛んに出ているようだが、E・ルトワック氏のような発信を、政治家にどんどんしてほしい。ただ、それは、「無い物強請り(ないものねだり)」だと言われると、返す言葉もない。

 

<出典>

【新聞】産経新聞(2021/10/07)

【タイトル】少子化は日本存亡の危機 回避急げ

【執筆者】E・ルトワック

https://www.sankei.com/article/20211005-A4VTZCTT4NIT3HGTPEYOVZQ5ZI/

会員記事(有料)



(K1630) 生きる力はつながり次第 (A) コロナフレイルの実態

 【 コロナフレイル ・ 実態 】 「誰とも話さない日が1週間続くと、言葉が出なくなり、感情もなくなる」「気持ちが沈んで何もかもおっくうになり、家の中のちょっとした用事も先送りになる」。高齢者には、外に出ないこと自体がリスクになる。


生きる力はつながり次第

 (A) コロナフレイルの実態  ←←←←←

 (B) 電話班を結成

 

(1)       新型コロナウイルスの流行で各地で行われていたサロンや茶話会の中止が相次ぎ、高齢者の心身機能の低下が心配されている。いわゆる「コロナフレイル(虚弱)」。

(2)       「誰とも話さない日が1週間続くと、言葉が出なくなり、感情もなくなる」「気持ちが沈んで何もかもおっくうになり、家の中のちょっとした用事も先送りになる」

(3)       自力で歩いていた人がつえで歩くようになっていたり、階段を上れなくなっていたり。高齢者には、外に出ないこと自体がリスクになる。

(4)       東京大学の高齢社会総合研究機構の飯島勝矢機構長らのグループが調査を実施した。約41%の高齢者の外出頻度が低下。特に外出が週1回以下になった層では、「運動ができない」が5・28倍。食材の確保に影響が出るなどで「食生活が悪くなった」が2・63倍。「会話量が減った」が2・11倍に上った。

 

<その他参考URL> 

with/postコロナ社会における個人及び地域へのニューノーマルの創造

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsei100nen/followup/dai1/siryou7-2.pdf

 

<出典>

【タイトル】 生きる力はつながり次第 フレイル防止へサロン「あうねっと」の挑戦

【新聞】 産経新聞(2021/10/15)

URL】 https://www.sankei.com/article/20211015-XA2J6DC4R5OC7NA544F5GFRQAE/



2021年10月19日火曜日

(K1629) 人口減対策(C) 少子化は日本存亡の危機だ。回避を急げ

 【 人口減対策 ・ 存亡の危機 】出生率の低下が引き起こす問題は、日本の人口規模の縮小だけではない。少子高齢化は、社会からエネルギーや進取の精神、バイタリティーを失わせる。日本の少子高齢化は、国家としての自信をも喪失させる。


 

人口減対策(A) 国家が出生率を向上させる手法は確立済み

人口減対策(B) 日本には、「移民受け入れ」の選択肢はない

人口減対策(C) 少子化は日本存亡の危機だ。回避を急げ   ←←←←

人口減対策(D) 政治家の国家観の無さが、危機を招いている

 

 

(1) 岸田文雄新首相が果たすべき責務とは、日本という国を守り抜くことだ。そのために進めるべき中心的な政策とは、日本の女性が出産をしやすくなる、出産をしたくなる環境をどのように作っていくかである。

(2) 出生率の低下が引き起こす問題は、日本の人口規模の縮小だけではない。少子高齢化は、社会からエネルギーや進取の精神、バイタリティーを失わせる。

(3) 日本の少子高齢化は年金制度を崩壊させるだけでなく、国家としての自信をも喪失させる。

(4) 少子化対策は、国際政治力学の観点からも重要だ。日本だけでなく中国と韓国も高齢化の問題に直面している。日本が中韓に対抗していくには、国として若返りを果たしていくことが不可欠だ。

(5) 高齢化した国は難破船のようなもので、最後は木っ端みじんになる。

(6) 既に多くの時間が失われており、もはや一刻の猶予もない。

 

<出典>

【新聞】産経新聞(2021/10/07)

【タイトル】少子化は日本存亡の危機 回避急げ

【執筆者】E・ルトワック

https://www.sankei.com/article/20211005-A4VTZCTT4NIT3HGTPEYOVZQ5ZI/

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2021年10月17日日曜日

(K1628) 反論理、反努力、老人力の世界だ / 「 老人力 」(25)

 【 読書 ・ 老人力 】 「眠ろうと努力すると、眠れない」「忘れようと努力すると、忘れられない」「幸福になろうと努力すると、幸福になれない」「良い子に育てようと努力すると、良い子に育たない」。反論理、反努力、老人力の世界だ


 赤瀬川氏の言う「反努力」を定義するのは難しいが、以下の引用文を読むと、なんとなくわかる。

 

 経験上、つぎのことに、私は納得する

  眠ろうと努力すると、眠れない

  忘れようと努力すると、忘れられない

 

 私の勝手な解釈だが、この原理は多くのところで当てはまる

  幸福になろうと努力すると、幸福になれない

  良い子に育てようと努力すると、良い子に育たない

 

 これは、まさに「経験上、納得できる」ことであり、論理的に考えてもこの結論には達しない。これに赤瀬川氏が名前をつけると、「反論理」となるのだろうか。

 

 いずれにせよ、赤瀬川氏は、これらをひっくるめて「老人力」とよんでいるのだろう。

 

===== 引用はじめ

 もう一度眠ることを考えよう。寝床の中で眠れない。そこで眠ろうと努力するとますます眠れなくなる。そこで努力を反努力に切り換える。つまり努力を目標から外して別の方に迂回するのである。つまり当の目標をとりあえず放置することでその努力が実り、その結果、疲れて眠くなる。

 忘れるのもそうだ。忘れようという努力を反努力に切り換えることで、忘れることが可能となる。

===== 引用おわり

 

 前回は、

(K1619) 反努力が、老人力の実体ではないのか / 「 老人力 」(24)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/10/K1619.html

 

<出典>

赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.143