2021年8月9日月曜日

(K1560) 患者さんを大切だと思う看取り(1)。各々の 不安

 【 在宅善哉 ・ 尾崎容子 】 患者 さんを大切だと思う 看取り 。1. 自宅 で看取ることに決心した。2.誰か一人が頑張ればよいというものではない。3. デイサービス の不安 。4. 家族 の不安


1.   自宅で看取ることに決心した

2.   誰か一人が頑張ればよいというものではない

3.   デイサービスの不安

4.   家族の不安

 

【展開】

1.   自宅で看取ることに決心した

 80代の男性。ペースメーカーが入っていて血液透析治療中。嚥下機能が低下し、誤嚥性肺炎を繰り返し、飲むことも食べることもできなくなりました。病院では看取り段階であると説明され、ご家族は退院して自宅で看取ることを決心されました。

 

2.   誰か一人が頑張ればよいというものではない

 退院前にはカンファレンスをし、患者さんの最期の時間がよいものになるように、病院のスタッフと在宅療養のスタッフがみんなで情報を共有し、思いを共有しました。

 このように多職種が連携して在宅療養は成り立つのです。誰か1人が頑張ればよいというものではありません。

 

3.   デイサービスの不安

 私はケアマネジャーが探してくれたデイサービスに行き、患者さんの支援について打ち合わせをしました。

 デイサービスのスタッフは、受け入れたのはいいけれど実はとても不安に思っておられました。それはよくわかっていたので、デイサービスのスタッフがどのようなことを心配しているか、ということについて聞き、その対処法を伝え、支援中に不安があれば連絡をするように伝えました。

 

4.   家族の不安

 私は退院翌日の日曜日に往診しました。前日に訪問看護師が看取りの説明をしてくれていたので、奥さまはよく理解してくださっていました。この時初対面になるお子さまたちは不安そうでしたので、お子さまたちにお話をいたしました。お子さまたちも話を聞いて、自宅での看取りについて、不安が少し軽くなったようでした。

  

<出典>

尾崎容子、患者さんを大切だと思う看取り

【在宅善哉】 産経新聞(2021/08/07)



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