1. 三つの寿命
平均寿命、健康寿命、就業寿命の順に世の中の関心が移っているようだ。平均寿命は命の喪失、健康寿命は健康の喪失、就業寿命は仕事の喪失を意味する。
2. 三つの課題
寿命への関心が移るのに伴い、人々の課題意識も移っているようだ。長生きしようとして平均寿命が伸び、長生きするだけではなく健康を保たねばならないと健康寿命を延ばそうと関心が移っている。さらに少子高齢化問題もからみ、健康でいる間は働くべきと就業寿命を延ばそうという動きが出てきている。
3. 三つの新課題
私は、三つの課題意識を否定しない。一方、三つの課題は三つの否定を含んでいると思っている。死の否定、健康を失うことの否定、仕事をしないことの否定。
死の否定は死を拒否する生き方を誘発するが、人はいつか必ず死ぬ。健康を失うことを否定しても、長生きする限り死ぬ前に健康を失うことは避けられない。平均10年(平均寿命と健康寿命の差)ほどは、健康に問題をかかえつつも生きていくことになる。仕事をしないことを否定すると、引退後の生活は無意味なものになってしまう。
仕事を辞めたからこそ送れる充実した人生がある。健康を損なっても、支援を受けながら自立し充実した人生を送ることができる。死を恐れるのではなく、許された生きる時間(天寿)を精一杯生き、感謝の心をもって死を受け入れることができるはずだと思っている(死後の世界を私は信じていないので、充実した死後を私は想定しない)。
なお私は、できるだけ長い期間健康で生きたいし、天寿を全うしたいと思っている。長く仕事をしたいとは思わなかった。仕事以外にしたいことが、たくさんあるからだ。
輝き実現研究所は、「三つの新課題」を志向しており、このブログはその観点から書いている。「三つの課題」については、世の中でたくさんの人が論じている。そちらの方を見てほしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿