前回、「認知症声かけ訓練」について書いたが、これは「認知症者を受け入れる環境整備」の一部に位置づけできるだろう。その特徴は、
(1) 非認知症の人への働きかけであり、認知症者への働きかけは二次的
(2) 日常的活動ではない。「認知症声かけ訓練」をそう頻繁に開催するわけにはいかない(3) 「面」整備
これは必要な活動ではあるが、これだけで十分な活動とは言えない
対極的に、つぎのようなものも必要だろう
(1) 認知症者およびその家族を主対象とする
(2) 日常的に開催される(3) 「点」整備 … 拠点となる
「認知症カフェ」は、この位置づけになると考える。
以下は、兵庫県のホームページ「認知症カフェについて」からの引用。
認知症カフェとは
===== 引用はじめ
認知症カフェは、認知症の人やその家族、医療や介護の専門職、地域の人など、誰もが気軽に参加できる「集いの場」です。
活動の内容は様々ですが、認知症の人やその家族同士が情報交換するだけでなく、医療や介護の専門職に相談ができ、地域の人との交流の場になっています。
認知症カフェは、公的な制度に基づくものではありません。市町や地域総合支援センター(地域包括支援センター)、社会福祉協議会、医療機関や介護事業所、NPO法人、当事者団体、さらには喫茶店など、様々な主体により取組が広がっています。
===== 引用おわり
認知症カフェ:要素7つ
===== 引用はじめ
【要素1】認知症の人が、病気であることを意識せずに過ごせる
【要素2】認知症の人にとって、自分の役割がある
【要素3】認知症の人と家族が社会とつながることができる
【要素4】認知症の人と家族にとって、自分の弱みを知ってもらえていて、かつそれを受入れてもらえる
【要素5】認知症の人と家族が一緒に参加でき、それ以外の人が参加・交流できる
【要素6】どんな人も自分のペースに合わせて参加できる
【要素7】「人」がつながることを可能にするしくみがある
===== 引用おわり
認知症カフェ:10の特徴
===== 引用はじめ
1.認知症の人とその家族が安心して過ごせる場
2.認知症の人とその家族がいつでも気軽に相談できる場
3.認知症の人とその家族が自分たちの思いを吐き出せる場
4.本人と家族の暮らしのリズム、関係性を崩さずに利用できる場
5.認知症の人とその家族の思いや希望が社会に発信される場
6.一般住民が認知症の人やその家族と出会う場
7.一般の地域住民が認知症のことや認知症ケアについて知る場
8.専門職が本人や家族と平面で出会い、本人家族の別の側面を発見する場
9.運営スタッフにとって、必要とされていることや、やりがいを感じる場
10.地域住民にとって「自分が認知症になった時」に安心して利用できる場を知り、相互の輪を形成できる場
===== 引用おわり
出典:認知症カフェのあり方と運営に関する調査研究事業報告書
神戸市の「認知症カフェ」のリストを添付した。
出典
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/nintisyocafe.html
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