NHKプレミアムドラマ「定年女子」は全8話のうち、6話まで終わった。私は第一話から見ている。「原案」は、『定年女子 これからの仕事、生活、やりたいこと』の岸本
裕紀子。
BSプレミアム。日曜夜10時から
あらすじ。
===== 引用はじめ深山麻子、53歳。大手商社の部長を務め、仕事も順調、さらなるキャリアアップも、と思っていたところ、急に配置転換の辞令が降りた。しかし新しい職場では邪魔者扱い。「今までの私のキャリアってなんだったの!」意を決して会社を辞めるが、結婚したばかりの娘は出産で出戻り、元夫の母がいまだに何かと懐いてくる。果てはなぜか彼女の介護まで降りかかり、仕事を選ぶぜいたくは言っていられない状況に。そしてなりふり構わずいろいろな仕事をやり七転八倒するうちに、しだいに今自分がこの社会に対してやらなければいけないことに気づいていく。現代の女性のセカンドライフをリアルな視点とユーモアで描く、恋あり笑いあり涙ありのハートウォーミングドラマ
===== 引用おわり
http://www.nhk.or.jp/pd/teinen/index.html
添付写真も、このサイトから。
ホームページの「掲示板」を見たら、ほとんどが女性からの書き込みで、かつテンションが高い。全年代男性計(6%)に対して、五十代女性(48%)、四十代女性(22%)、六十代女性(13%)。この三つの世代の女性の計が(83%)。この層から圧倒的に支持されている。
私にとってこの番組は面白く発見も多い。しかし彼女たちのようには「嵌らない」。何故か。彼女たちが見始めた、また見続けている理由を探ると、
(1) 50代女性を主人公にしたドラマがほとんどない。このドラマは自分の人生を重ね合わせながら見ることができる。深山麻子(53)(南果歩)は、雇用機会均等法が初めて適用された年代であり、女性の雇用環境が大きく変動した時期である。その年代に近い人が共感を覚えやすいのだろう
(2) 「南果歩が出るから」見る人もいるが、圧倒的に多いのが「山口祐一郎が出るから」「町田啓太が出るから」 … なるほど、私も、山口祐一郎や町田啓太のようになれば、50代女性からもてるようになるのか … 無理!無理!(笑)。「田渕久美子の脚本だから」も多く、他の俳優をあげる人もいる。主題歌の竹内まりや「もう一度」の評判も良い
https://www.youtube.com/watch?v=Tgv2TDSnTXA
(3) 溝口洋介(30)(町田啓太)からの恋、即ち、33歳下からの恋が気になる。「ファンタジーだ」「あり得ない」と書きながら、どうやら妄想?の中で、視聴者はしっかりヒロインになっているようだ。確かに、50代になっても、なったからこそ輝いている女性が多い。そして、藤原丈太郎(58)(山口祐一郎)からの恋も気になっているようだ。因みに、「私もそのように恋されている」という投稿が数件あった。現実は、そのようだ。
見ていて、「定年男子」と「定年女子」は、明らかに違うと思った。
(1) 大学時代の友人との結束力。印象的なのが母親の認知症で困ったときに「助けて」と友人に電話をし、友人が駆けつけた。これほど強い結束力は稀のような気がするが、概して女性はこういう塊を持っていて、男性はもっていない傾向があるのではないか。だから、定年後の女性が生き抜く力が強いのだろう
(2) 子どもや、夫・もと夫、親・義理の親とのかかわりが大きく、大きく影響される。「家庭のことは任せる」と逃げている男性が多いような気がする(はい、私のことです。反省しています)。女性は大変だなと思うと同時に、このしがらみの薄さが、男性の弱みでもあるのではないか。「根が確かでない」のだ
(3) 深山麻子(53)は、「大手商社の部長を務めていた」というプライドを比較的早く捨てたが、でも、ある種のプライドはしっかり持ち続けている。過去のプライドにしがみついているし、いったんそのプライドを捨てると同時にすべてのプライドを失う、男性が多いのではないか
「定年女子」と「定年男子」は違うのだ、とよくわかった。
「定年後」については、「定年男子」を対象にしたものが多い。「定年女性」にどのぐらい役立っているのだろうか? そこに無いものを、このドラマは見せているのだと思った。
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