今回は、(K0184)の続きである。
先ず、振り返る。
(K0184)で、次のように書いた。
(1) 定年後の様子を見ていると、どうも女性の方がうまく適応しているようだ
(2) 女性には、定年後を生きる力があるようだ
(3) その源泉を「生活(力)」と呼んでみよう
(4) それは、女性が家事をしていることに関係しているのではないか
(5) 「家事そのもの」と「家事から発生する諸々」の二つがあるのではないか
気にかかっていたことが、二つある
① 「家事そのもの」については既に書いたが、「家事から発生する諸々」の詳細については未だ書いていない
② 「生活(力)」は、本当に、「家事そのもの」と「家事から発生する諸々」とだけ、言い換えると「家事」にかかわるものだけ、なのか
今回の考察は②に関わるものであり、その結論は、「生活(力)」は、「家事そのもの」と「家事から発生する諸々」とだけではなく、「日常生活におる、周辺の人々との、実績ある、助け合いネット」(以降では単に「助け合いネット」と表記する)も関わる。
(A) 「助け合いネット」(「日常生活における、周辺の人々との、実績ある、助け合いネット」)
(B) 「家事そのもの」(C) 「家事から発生する諸々」
の順にコメントする。
(A) 「助け合いネット」(「日常生活におる、周辺の人々との、実績ある、助け合いネット」)
(1) 「助け合いネット」は、「日常生活にけおる」「周辺の人々との」「実績ある」ものである。「実績ある」を積み上げてこそ、強固な「助け合いネット」になる
(2) 「周辺の人々」のうち「血縁」とは、「親戚」「定位家族」「生殖家族」である。これらは「家事そのもの」にも位置付けられている。母は定位家族であるが、子どものころに育ててくれたり、出産したときに育児を助けてくれたりした母は「助け合いネット」に位置し、その後介護が必要になった母は「家事そのもの」に位置する。「非血縁」とは「近所」「友達」「友達仲間」「仲間」である。1対1の関係が「友達」であり、カラオケ仲間のように1体多の関係が「仲間」であり、両方兼ね備えているのが「友達仲間」である。
(3) 助け合いの中身としては、「金銭」「物的」「身体的」「精神的」「情報的」支援がある。
(4) 助け合いの形態としては、「同時」「交互」「時差」「逐次」がある。同時に助け合うのが「同時」である。病気になった時に交互に助け合うのが「交互」である。子どもの時は育児として親から子が支援を受け、年を取り介護が必要になった親を子から支援するのが「時差」で組み合わせが同じだ。組み合わせが変わると「逐次」になり、子として親を介護して、次は親として子から介護され、相手が変わっている。
(B) 「家事そのもの」
「フェミニズム」「男女共同参画」「男女雇用機会均等法」などで、男性の意識が変化し、家事負担割合は増加傾向にある。また、生殖家族をもたない非婚女性が増加している。その結果として女性の家事負担が減ることは結構だが、一方、生活(力)は弱体化する。これは女性の男性化といえる
(C) 「家事から発生する諸々」
家事をこなしているうちに、性向が変化し、能力が向上する。性向は、家事の影響を受けるだけでなく、生物的あるいは社会的女性性の影響も受ける。「女性化した高齢男性は生きやすい」と言われている
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