前回からの続き。
講演の中で、「地域共生社会の実現・地域包括ケアシステムの構築」という図が紹介された(添付図参照)。
これは、「地域包括ケア研究会 報告書 ―2040年に向けた挑戦―」のP.15に載っている。http://www.murc.jp/uploads/2017/04/koukai_170501_c1.pdf
この図が意味あるものであるために、三つの前提が必要と思う。
(1) 「地域のつながりの中にいる住民」に対しては、一次予防(社会に参加する)・二次予防(虚弱を遅らせる)・三次予防(重度化を遅らせる)を適用することができる
(2) その一方、「地域のつながりがなくなっている住民」が存在して、彼らには上記三つの予防を適用できず、「もうひとつの予防」の適用が必要である
(3) そのためには、「地域で『つながる』」が有効である
このうち、(1)は現在実施していることであり、(3)は、「地域で『つながる』」が達成できれば、「地域のつながりがなくなっている住民」が「地域のつながりの中にいる住民」に変わるのだから、当然有効である
また、(2)については、報告書の中に「とりわけ、定年退職を迎えた団塊の世代の元給与生活者の中には、地域活動に興味があるけれどきっかけがない、自分からうまく溶け込めない、あるいは、地域社会に関心が持てないといった人も珍しくない」とある。
「全国の15歳以上80歳未満の男女3,908人」のうち、「NPOやボランティア、地域の活動に参加しないのは時間や参加のきっかけがないため」という人が31.9%いる。すなわち3人に1人は、条件さえ整えば、社会参加する可能性がある(添付図参照)。
例えば、愛知県武豊町では、地域サロンを立ち上げる準備段階で市町村が住民ボランティアを募集した。
「介護予防マニュアル改訂版」P.4http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-1_01.pdf
在宅介護のボランティア数は、9倍になった(添付図参照)。
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