2017年11月7日火曜日

(K0189) 社会参加(3)  / トライアングル理論(13) <定年後>


今回は、(K0181)(K0182)に続いて、社会参加について検討する。

先ず、復習から。
 

次のような関係になっていた(K0181)

(1) 「私(I)」     「趣味」
(2) 「私たち(We)」  「生活」
(3) 「彼ら(They)」  「仕事」「社会参加」

また、

(1) 第一のトライアングルは、「仕事」「趣味」「生活」
(2) 第二のトライアングルは、「趣味」「生活」「社会参加」

であった。

 
「彼ら(They)」にかかわる活動は「仕事」「社会参加」であり、「仕事」は収益を主目的とする。そのことから、次の定義が生まれる。

「社会参加」は、収益を主目的としない、「彼ら(They)」にかかわる活動である。

 
「定年女子研究」インタビューを整理していったところ、「社会参加」は、四つの活動に分類すると分かりやすいという考えに至った。

(1) フォロー活動
現役時代の関係機関から依頼を受けて、経験をいかして貢献する活動

(2) 社会貢献活動
収益を主目的とせず、社会に貢献することを目的とした活動(フォロー活動を除く)

(3) 組織活動
学習や各種活動(社会貢献や趣味を対象とするものを除く)

(4) ポテンシャル活動
社会貢献などのポテンシャルをあげるための活動
 

各々について説明する。

(1) フォロー活動
現役時代の関係機関から依頼を受けて、経験をいかして貢献する活動

例えば、引退した看護師が頼まれて、看護実習生を指導したり、市の特定検査に協力したり、看護協会をサポートしたりする。あるいは、引退した学校教師が頼まれて、教育実習をサポートしたり、臨時講師を引き受けたり、教職員退職者協会で講演する。

通常、これらのサービスは無料あるいは廉価に提供するので、ボランティア活動に近い。

一方、これらは、引退して仕事が急に無くなってしまった人たちに「当面する」ことを提供する意義がある。「きょういく(今日行くところがある)」「きょうよう(今日用事がある)」を提供する。(K0186) (K0187)で示した「現役時代の仕事の延長」に当たり、ソフトランディングに寄与する
 

(2) 社会貢献活動

収益を主目的とせず、社会に貢献することを目的とした活動(フォロー活動を除く)。

次のようなものがある

   個人支援
子育て支援、障碍者支援、高齢者支援、認知症・若年認知症支援、犯罪者支援(保護司)、電話相談、ゲートキーパーなど

   地域支援
民生委員、自治会、子ども会、婦人会、老人会、ふれあい懇話会、地域の見守り、地域の行事、公園清掃など

   社会貢献を目的とした団体の一員としての活動
福祉系NPO法人での活動など
 

(3) 組織活動

学習や各種活動(社会貢献や趣味を対象とするものを除く)

   学習系
放送大学、シルバーカレッジ、いなみの学園、シニア自然大学、淡路景観園芸学校、各種大学市民公開講座

   活動系
ふるさとひょうご創生塾、心豊かな人づくり500人委員会、神戸地域ビジョン委員会

   その他
男女共同参画、全国友の会(羽仁もと子)、同窓会など

 
(4) ポテンシャル活動

社会貢献などのポテンシャルをあげるための活動

   社会貢献に資する資格
カウンセラー、コーチング、介護支援専門員、ホームヘルパー、レクリエーション看護師、認知症サポーター、栄養士など

   社会貢献に資する養成講座
市民後見人養成講座、生活支援員養成講座、電話相談員養成講座など

   社会貢献に資する技能を向上する
傾聴力向上研修、朗読発声訓練など

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