2017年11月24日金曜日

(K0207)  高齢者の安否確認せず <地域の再構築>


「高齢者の安否確認せず 大阪府警巡査長 翌朝救助、後遺症」というタイトルが気になった。
(産経新聞 2017/11/17

タイトルが少し変わっているが、内容は、以下から把握できる。
「巡査長、高齢女性の安否確認相談の届出に動かず、翌朝に意識障害で発見 大阪府警」
http://www.sankei.com/west/news/171117/wst1711170027-n1.html
 

記事は、巡査長の対応を非難するように書いてある。

そういう面もあろうが、本質は違うのではないか。

 

先ず、事件の概要を説明すると、

(1) 女性の知人が交番を訪ね、巡査長に「女性と4日間連絡が取れていない。新聞も取り込まれずに残っている」と相談した

(2) しかし巡査長は安否確認に乗り出さなかった

(3) 知人は翌日朝に改めて女性宅を訪問したうえ、近隣の住人にも事情を説明。住人が同署に通報し、別の交番から駆けつけた50代の男性警部補が窓越しに女性のうめき声を聞き、消防に連絡した

(4) 消防のレスキュー隊員が、窓を破って室内に入り、意識が混濁した状態でトイレで動けなくなっている女性を発見、病院に搬送した。脳梗塞で一定期間倒れていたとみられ、まひなどの後遺症が出ているという

 

(A) 良かった点

 「交番に届け出た知人はカラオケ喫茶を経営。倒れていた女性は店の常連客だった」 … こういう配慮が、孤独死を防ぐ。このようなネットワークが大切。それが機能していた。

(B) 課題

  窓越しに女性のうめき声を聞いたのは警察だが、窓を破って室内に入ったのは消防だった。おそらく警察は窓を破って室内に入る権限はなく、人命救助という使命ゆえに消防には権限があるのではないか。つまり、警察を頼っても制約があるのではないか

  もしも鍵を開けていたら、あるいは知人や近所に鍵を預けておれば、「知人」と「近隣住民」が室内に入り、その日のうちに発見・救出できたのではないか

 

この事件を警察の問題ととらえるのも間違いではない。

しかし、根本的な解決策は、私たち自身の手にあるのではないか。

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