【 鍋島直樹 ・ 大悲 】「愛のうちもっとも深いのが大悲です。慈悲も愛の一つであるが、何かをしてあげようとすることを含む」と説明がありました(録音をとっていないので不正確かもしれません)。私にとって印象の深い言葉でした。
公開講座「“あなたの そばにいます”~生きることの辛さ悲しさに寄り添う~」(鍋島直樹講師)を聴講しました(2022/02/26)。
【大悲】
===== 引用はじめ
・
死と死にゆくことは、悲しくつらい。しかし死を通して人生の意味が問い直され、愛の大切さに気づき、生死を超えた仏の大悲を感知する時になる。
・
大悲にいだかれて、人を孤独の中に置き去りにせず、最後まで人生を全うできるように支援し、死を超えてつづく愛を育んでいきたい。
===== 引用おわり
(再掲)
一通りのお話が終わって、会場から「大悲」とは何ですかという質問がありました。辞書(精選版
日本国語大辞典)には「衆生の苦しみを救う仏の広大な慈悲」と書いているのですが、講師の回答は、少し違いました。
https://kotobank.jp/word/%E5%A4%A7%E6%82%B2-558165
「愛のうちもっとも深いのが大悲です。慈悲も愛の一つであるが、何かをしてあげようとすることを含む」と説明がありました(録音をとっていないので不正確かもしれません)。今回の講演で、私にとって印象の深い言葉でした。
私(=藤波)が思ったのは、「何かをしてあげる」ということが成立しなくても、「大悲」というのはあり得る、ということです。これは、救いです。なぜなら、「何かをしてあげる」として、例えば悲しんでいる人に声をかけるぐらいはできるのですが、それが本当に役に立っているかよく分かりません。こちらに意図があっても、効果までは保証できません。
だから、「慈悲」はできるかどうかわからない。しかし、「大悲」すなわち「大いに悲しむ」は、相手に関わらず、効果があるかどうかにかかわらず、できます。自己完結になっています。あっ、人を愛するとき、大悲でいいんだと思ったら、ほっとしました。
ただ、正確に言うと、大きな間違いをおかしていたこが、後でわかりました。
【公開講座】“あなたの そばにいます”~生きることの辛さ悲しさに寄り添う~
講師: 鍋島 直樹
氏(龍谷大学文学部教授 神戸市真覚寺住職)
日時: 2022 年 2 月 26 日(土)、 3 月 5 日(土)
会場: 神戸市立総合福祉センター
※
私は、2月26日に聴講しました。
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