2018年10月31日水曜日

(K0549)  日本人の死生観/ご遺族の死生観 <親しい人の死>

 
1.   再会への希望

2.   死の恐れの減少

3.   霊が怖くない
 

【展開】
 
1.   再会への希望
 亡き大切な人といつか再会できるという希望を持つことにより、故人なき現実生活を生きることができるという考え
 

2.   死の恐れの減少
 大切な故人のところに赴けると考えれば、死の恐怖も覚えないという考え

Ø  「死が待ち遠しい」「死ぬのが怖くなくなった」「死んだら逢えると思うと、楽になった」

Ø  亡き大切な人と再会できることが最大の希望」(再会への希望)
 

3.   霊が怖くない
 大切な人が亡き後、霊は恐るべきものではなく、愛しい存在に変わるという考え

Ø  「幽霊でもいいから出てきてほしい」「成仏なんかしてくれなくてもいい。そんなんじゃなくてずっとそばにいてほしい」

Ø  葬法・埋葬法の整備により、死者は「恐るべき存在」ではなく、「恩恵を与えてくれる存在」へと変化(=> 遺骸への恐れが減少)
 


<出典>
【講演】西岡 秀爾、「日本人の死生観」、神戸つむぎの会(2018/10/20)

(K0548)  筋質の改善 : 人参養栄湯 <体の健康>

 
===== 引用はじめ
 平成26年に日本老年医学会が、健常と要介護の間にある状態を「フレイル」と呼称することを提唱した。

 フレイルには、…「身体的虚弱」、…「精神的・心理的虚弱」、…「社会的虚弱」――の多面性がある。

 なかでも、身体的虚弱の中核的な現象は、筋肉量が減ること。筋肉量をいかに維持するかが対策の一つになる。
 これまでは筋肉量の維持・改善が重要とされていたが、最近はそれよりも筋肉の質(筋質)の改善が注目されている。
===== 引用おわり
 
 「筋質」とは、例えば、

===== 引用はじめ
 筋肉は「筋線維」と「筋線維をとりまく組織(水分や脂肪、結合組織)」の集合体です。
乳幼児は筋線維が細く、発育とともに筋線維は太く、密になります。また、加齢に伴い筋線維が細くなることや、数が少なくなるという報告もあります。タニタでは、筋力の衰えや、身体機能の低下は「筋肉量」だけでなく、このような「筋肉の質(状態)」も影響すると考え、研究してきました。
===== 引用おわり
http://www.tanita.co.jp/content/innerscandual/muscle_quality/
添付図は、このサイトから転載。
 


 漢方の人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)は、元々「体力が低下している人の全身状態を改善する」「滋養強壮や血行改善に働く生薬を配合」という。
https://www.tsumura.co.jp/kampo/list/detail/108.html
 
 
 それが、筋肉の質(筋質)の改善にも有用のようだ。有用性を観察する臨床試験が実施された。
 
===== 引用はじめ
 その結果、投与したグループは筋質の増加や低下が防げたことから、結果的に筋力は改善し、左右の握力も上昇したというデータが得られて、人参養栄湯の有用性が期待できると認められた。この研究結果の論文「人参養栄湯の有用性」は海外の学術誌が受諾し掲載された。
===== 引用おわり
 
 とはいえ、副作用もあるようなので、ご注意ください。
 

<出典>
向坂直哉、東西の医学融合でフレイル対策を / 筋肉の質改善に注目
産経新聞(2018/10/17夕刊)

2018年10月30日火曜日

(K0547)  深刻な人手不足(国の動向・懸念と展望見直し) <少子高齢化>

 
1.   人口激減下における外国人労働者の永住
 
2.   地方自治
2.1.  日本人住民より外国人住民が多い地区
2.2.  地方参政権
 
3.   外国人労働者を前提とした社会
3.1.  日本人就業の進まない職種
3.2.  外交上の衝突
3.3.  そもそも大規模な外国人を確保できるのか
 
4.   展望見直し
4.1.  短期的と中長期的
4.2.  人口減少に耐えうる社会
4.3.  戦略的に縮む
 
 
【展開】

 
1.   人口激減下における外国人労働者の永住

===== 引用はじめ
 外国人労働者に永住権を認めてまで大規模に受け入れる影響は小さくない。人口が増えている時代ならまだしも、人口激減下においては取り返しがつかない事態を招きかねない。将来的な影響についても丁寧に議論し、制度を定めておく必要がある。
===== 引用おわり
 
 
2.   地方自治

2.1.  日本人住民より外国人住民が多い地区
===== 引用はじめ
 家族の来日まで考えれば、外国人人口は労働者の何倍にもなる可能性がある。人口が激減していく地区では、日本人住民よりも外国人住民のほうが多くなるケースも出てこよう。
===== 引用おわり
 
2.2.  地方参政権
===== 引用はじめ
 外国人が一定の人口シェアとなれば地方参政権を求める声も強まることも予想される。ところが、政府内から聞こえてくる議論は、当面の人手不足への効果ばかりだ。
===== 引用おわり
 

3.   外国人労働者を前提とした社会
===== 引用はじめ
 さらに考えておかなければならないのが、当て込んだ人数が来日しなくなることだ。多くの外国人労働者が来日するようになれば、社会はそれを前提として出来上がる。
===== 引用おわり
 
3.1.  日本人就業の進まない職種
===== 引用はじめ
 外国人労働者というのは、日本人の就業が進まない職種で期待される。受け入れが進むほど、彼ら抜きで成り立たない職場も増えよう。依存度が高まった段階で当て込めなくなったら社会は大混乱する。その頃の日本の勤労世代は、現在より減っている点を忘れてはならない。
===== 引用おわり
 
3.2.  外交上の衝突
===== 引用はじめ
 多くの人材を送り出している国と外交上の衝突などが起こり、一斉に引き揚げてしまう事態だってあり得る。
===== 引用おわり
 
3.3.  そもそも大規模な外国人を確保できるのか
===== 引用はじめ
 日本人の勤労世代は1千万人単位で減っていくのだから、各業界の要望は今後も拡大の一途だろう。もし、その多くを認めるならば毎年何十万人を確保し続けなければならない。そんな大規模な外国人が、どこの国からやってくるというのだろうか。
===== 引用おわり
 

4.   展望見直し

4.1.  短期的と中長期的
===== 引用はじめ
 外国人労働者は短期的な人手不足対策には有効であったとしても、中長期には「不安定さ」がついて回り、社会保障など予期せぬコスト増にもつながる。
===== 引用おわり
 
4.2.  人口減少に耐えうる社会
===== 引用はじめ
 外国人の受け入れ拡大は本当に日本を救うのか。外国人頼みではなく、むしろ長期的視野に立って「人口減少に耐えうる社会」へと作り替えを急ぐほうが賢明だ。
===== 引用おわり
 
4.3.  戦略的に縮む
===== 引用はじめ
 外国人の受け入れが進めば、人口減少を前提とした日本社会の作り替え作業は遅れる。そもそも外国人労働者の大規模受け入れは、現在の社会のサイズや過去のビジネスモデルを維持しようという発想であるが、実際にはこうした努力は長続きしない。
 「戦略的に縮む」努力を放棄した時点で、日本は衰退の道を歩み始める
===== 引用おわり
 


  現時点(10/30朝)における関連最新情報。例えば、

入管法改正案、自民部会が了承 紛糾4時間
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37072660Z21C18A0PP8000/
 


<出典>
外国人労働者の拡大、本当に日本は救われるのか
河合雅司、【日曜講座 少子高齢時代】、産経新聞(2018/10/21)
 
【日曜講座 少子高齢時代】外国人労働者の拡大、本当に日本は救われるのか 論説委員・河合雅司
https://www.sankei.com/column/news/181021/clm1810210007-n1.html

2018年10月29日月曜日

(K0546)  深刻な人手不足(国の動向・仕組みと意味) <少子高齢化>

 
1.   外国人の大規模受け入れに向かいはじめた
2.   新たな制度:「特定技能1号」「特定技能2号」

3.   単純労力の解禁
4.   永住権まで認める道を開く

5.   政策の大転換
6.   危うさ、慎重論
7.   急ぐ背景
 
 
【展開】

 
1.   外国人の大規模受け入れに向かいはじめた

===== 引用はじめ
 安倍晋三政権が外国人の大規模受け入れに向けて、政策の舵(かじ)を大きく切り始めた。新たな在留資格の創設を柱とする関連法案を、今秋の臨時国会で成立させる構えだ。
===== 引用おわり
 

2.   新たな制度:「特定技能1号」「特定技能2号」

===== 引用はじめ
 一定の日本語能力と技能を持つ人を「特定技能1号」とする。
 1号のうち難しい日本語と熟練した技能を身に付けた人は「特定技能2号」に移行できるようにする。
===== 引用おわり
 

3.   単純労力の解禁

===== 引用はじめ
 「特定技能1号」は就労を可能とする。これにより、これまで認めてこなかった単純労働に道が開かれる。
 最も懸念されるのは、政府が各業界からの要請を聞き入れ、在留資格の対象職種を次々に拡大しようとしている点だ。当初は「当面は農業、介護、建設、宿泊、造船の5分野とし、2025年頃までに50万人超を目指す」としていたが、いまや3倍近くの分野が候補に挙がっている。
===== 引用おわり
 

4.   永住権まで認める道を開く

===== 引用はじめ
 1号の滞在期間は最長5年で、家族の帯同は許さない。
 2号には定期的な審査はあるものの、家族の帯同を含めた事実上の永住を認める。
 多産文化の国から来た人が永住権を持つとなれば、母国から大人数の家族を呼び寄せるケースも想定される。
===== 引用おわり
 

5.   政策の大転換

===== 引用はじめ
 単純労働の解禁だけでも方針の大転換だが、永住権まで認める道を開くということは、この国の形を根本から変え得る可能性すらある。
===== 引用おわり
 

6.   危うさ、慎重論

===== 引用はじめ
 こんな政策の大転換を、多くの国民が十分理解しないまま矢継ぎ早に決めてしまう姿勢に“危うさ”を感じる人も少なくないだろう。与党内にも慎重論が出ている。
===== 引用おわり
 

7.   急ぐ背景

===== 引用はじめ
 安倍政権が外国人労働者の受け入れ拡大を急ぐ背景には、少子高齢化に伴う恒常的な人手不足への懸念がある。菅義偉官房長官は「即戦力となる外国人材を幅広く受け入れる仕組みをつくることが急務だ」と説明している。
===== 引用おわり
 


<出典>
外国人労働者の拡大、本当に日本は救われるのか
河合雅司、【日曜講座 少子高齢時代】、産経新聞(2018/10/21)
 
【日曜講座 少子高齢時代】外国人労働者の拡大、本当に日本は救われるのか 論説委員・河合雅司
https://www.sankei.com/column/news/181021/clm1810210007-n1.html
 
 
添付図は、以下より転載
https://visa.yokozeki.net/tokutei-ginou/



御参考

技能・人文知識・国際業務
https://visa.yokozeki.net/gi-jin-koku/

技能
https://visa.yokozeki.net/ginou-visa/

(K0545)  龍馬と、私と、介護福祉志士?! <介護>

 
===== 引用はじめ
 若い方にも「介護の仕事」について楽しく知ってもらうため、六甲アイランド高等学校演劇部とコラボレーションし、高校生による演劇(オリジナル脚本)を上演するとともに、介護の専門職の方によるトークイベントを開催します。
===== 引用おわり
 

 行こうか行くまいか迷ったが、「迷ったときは行け」の原則で見に行きました。見に行ってよかったです。
 
 私なりに気づくことが多く、考えさせられました。率直な感想を以下に記します。
 


1.   演劇「龍馬と、私と、介護福志士?!」

1.1.  講演などでは伝えられないことが、演劇で伝えられることもある
1.2.  「介護福祉士らは単なる作業員でなく、知的な対人援助の専門家」
 
 
2.   トーク「本日くらべてみました トリオ the 介護の専門職+1」

2.1.  「スタッフが減ると、天気が良くても外にお連れできないです。それが辛いです」
2.2.  「そういう時期に入って来た人は、長続きしないことが多いです」
2.3.  「一か月に一度外出できますが、普段見られないような笑顔で、それが嬉しいです」
 

3.   私の感想

3.1.  量が質を変え、質が量を変える
3.2.  質の向上。対人援助スキル・志向性を向上する
3.3.  量の改善。外部ボランティア、外国人の導入
3.4.  量が質を変え、質が量を変える
 


【展開】
 
1.   演劇「龍馬と、私と、介護福志士?!」
 
1.1.  講演などでは伝えられないことが、演劇で伝えられることもある
 講演は傍聴席から聴講者として耳と頭で聞くが、演劇では仮ではあるが「現実」の中に身をおいて、視覚も聴覚も働かせながら感性で受け止めるため、文字にすると同じ言葉でも異なった形で聴く人に入って来るのではないでしょうか。
 
1.2.  「介護福祉士らは単なる作業員でなく、知的な対人援助の専門家」
 「介護福祉士の仕事は、
(a) 介護が必要なお年寄りや障害のある人に対して、スムーズな日常生活が送れるように、食事や入浴、排泄、歩行などの介助や
(b) 介護者からの相談に応じてアドバイスをしたり、介護者の精神面での支えになったりたりすることが主な仕事です。その他にも、介護福祉士は家族の介護をする方や介護現場で働くヘルパーさんに対して指導やアドバイスをすることも仕事のひとつです。」
https://www.acpa-main.org/kaigofukushishi/
 
 「介護福祉士らは
(A) 単なる作業員でなく、
(B) 知的な対人援助の専門家」
(劇中の施設長の言葉)
 
 一般的に介護福祉士のイメージは(a)(A)であり、(b)(B)を思い浮かべないのではないでしょうか
 
 なお、
「基本的にヘルパーとは、老衰や心身の障害などの理由により、日常生活に支障のある高齢者や障害者の家庭をまわり、家事サービスや身体の介護を提供する人のことを言います。資格の有無は関係なく、介護職員やヘルパーさんなどと呼ばれます。 一方で、介護福祉士は社会福祉専門職の介護に関する国家資格の名称であり、資格取得者のことも指します。」
「ヘルパーと介護福祉士 資格取得者の仕事内容は基本的には変わりませんが、介護福祉士は別名「ケアワーカー」とも呼ばれ、現場の責任者になったり介護者に対して介護の指導を行うこともできます。 仕事領域において違いがあり、介護福祉士は介護のスペシャリストと言えるでしょう。」
https://www.acpa-main.org/kaigofukushishi/difference.html
 
 ヘルパーは(a)(A)が主となるが、「介護福祉士らは単なる作業員でなく、知的な対人援助の専門家」であることには変わらない。ただ、専門性の程度、資格の有無、ウエイトの違いはあるのでしょう。
 


2.   トーク「本日くらべてみました トリオ the 介護の専門職+1」

 特養の介護福祉士さんの話が印象に残りました。私は、市民後見人として特養によく行っていましたが、介護福祉士さんがこういう気持ちで仕事をしているとは気づきませんでした。
 
2.1.  「スタッフが減ると、天気が良くても外にお連れできないです。それが辛いです」
 スタッフが減ると、一人当たりで担当する人が増えて辛いのだと思っていました。それもあるけれど、「天気が良くても外にお連れする」ことができなくても療養放棄にはならないだろうが、心ある看護福祉士さんにとっては大切な仕事であり、それができないことを取り上げて辛いと言ったのでしょう。
 
2.2.  「そういう時期に入って来た人は、長続きしないことが多いです」
 スタッフが減り、一人当たりに充てられる時間が少なくなっても「単なる作業員」としての仕事は減らすことはできず、結果として「知的な対人援助の専門家」としての対応にしわ寄せがきてしまう。
 そういう先輩たちの姿を見て、自らも「単なる作業員」としての仕事に追われると、他の職種に移りたいと思うのではないでしょうか。
 
2.3.  「一か月に一度外出できますが、普段見られないような笑顔で、それが嬉しいです」
 私の通っていた特養でも、施設として一か月に一回の外出がありました。ただ、人数が多いので3分の1が対象となりローテーションするので、入居者にとっては三ヶ月に一度の外出になります。それでも外出した時の被後見人の写真を見せてもらうと良い顔をしていました。
 その良い顔が介護福祉士さんにとって嬉しいのだ、とまでは気づいていませんでした。単に余分な仕事が増えるのではないのですね。
 


3.   私の感想

3.1.  量が質を変え、質が量を変える
 介護福祉士一人当たりの「単なる作業員」としての仕事が増え、ある限界を超えると「知的な対人援助の専門家」の部分が崩壊し、介護福祉士としての仕事の質が劇的に変質してしまう。それに伴い辞めてしまう介護福祉士が増え、その結果介護福祉士一人当たりの入居者の数が増えてしまうという、悪循環が起こっているのではないでしょうか。
 
3.2.  質の向上。対人援助スキル・志向性を向上する
 介護福祉士の対人援助スキルを向上し(効率的になる)、志向性を向上する(意識がより対人援助に向かう)ことによって、質の向上(正確に言うと質の低下を小さくする)ことは、ある程度は可能なのではないでしょうか。
 
3.3.  量の改善。外部ボランティア、外国人の導入
 そうは言っても、一人当たりの負荷を減らさないと、どうにもできない部分があるでしょう。外部ボランティアや外国人を導入してでも、「単なる作業員」の一部を外部に負担してもらって、介護福祉士の「知的な対人援助の専門家」として割り当てる時間を増やせないでしょうか。
 
3.4.  量が質を変え、質が量を変える
 先輩たちの「知的な対人援助の専門家」の姿を見て、離職を思いとどまる人が増えないでしょうか。あるいは一度去った日本人介護福祉士に戻ってきてもらえないでしょうか。どこかで悪循環を断ち、好循環に転換できればよいのですが。
 


 素人が外から見ての感想で、誤りがあるかもしれません。
 今回の企画を通じて、すこしでも良い方向に向かうことを願います。
 


<出典>
日時:平成30年10月28日(日) 午後2時~4時
会場:西区民センター なでしこホール(神戸市西区糀台5丁目6-1)
内容:演劇「龍馬と、私と、介護福志士?!」
     出演:神戸市立六甲アイランド高等学校 演劇部
     トーク「本日くらべてみました 『トリオ the 介護の専門職+1』」
主催:神戸市介護サービス協会
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2018/09/20180906132001.html

https://www.kobe-np.co.jp/news/odekake-plus/news/detail.shtml?news/odekake-plus/news/pickup/201810/11756705

2018年10月28日日曜日

(K0544) 「孫育のグチ帳」。孫疲れ不満解消 <家族の再形成>

 
 医師、石蔵文信さん(62)が、孫の世話で疲れている祖父母世代が愚痴をこぼすためのサイト「孫育のグチ帳」を立ち上げた。

 

 近年は共働きの夫婦が一般的となり、祖父母の「孫育て」への期待が高まる一方、体力や時間、お金が削られることによる「孫疲れ」が問題になっている。
 
 そこで、不満をはき出せる場をつくろうと6月にサイトを開設。孫自慢や子育てに便利なグッズの紹介もできる。
 

<出典>
「孫育あるある」共有。「グチ帳」サイト開設
産経新聞(2018/10/09)

2018年10月26日金曜日

(K0543)  日本人の死生観/生者にとっての故人 <親しい人の死>

 
 生者にとって、故人はどのような存在なのか

1.   故人の「臨在感」
2.   故人の「守護感」
3.   故人の「継承感」
 

わかるような気がする。
 


【展開】 副田(2017:292
 

1.   故人の「臨在感」

1.1.  死者が生者にとってなんらかの意味で実在している。多くのケースでは、死者は霊魂であり、生者の身近なところに存在しているとかんがえられている

1.2.  「いつもそばに居てくれているような気がする」「ふと気配を感じることがある」「見えないけど居る」

1.3.  「不思議なんですけど、ハトと目が合って、主人だなあと思いました」「ずっと私の周りをチョウチョウがついてきてくれた。絶対にあの人だって…」 … 『鳥』、『昆虫』

1.4.  「…ふいに、強い風が吹いたら、そばに来てくれたのかなあ…」「…なにかあったら、急に枝が揺れて、知らしてくれるんです」 … 『風』
 

2.   故人の「守護感」

2.1.  生者にとって死者とのコミュニケーションが成立している。死者の側からの生者たち=遺家族たちへの働きかけとして、もっとも一般的にあげられるのは「見守り」である

2.2.  そのさい、死者にはなんらかの超自然的能力があり、たとえば遺児を危険から遠ざけたり、守護したりすることができると思われている
 

3.   故人の「継承感」

3.1.  死者が生前、なんらかの人格的美質、すぐれた人格特性をもっており、生き残ったひとはそれを継承しようと志向している

3.2.  …生き残ったひとの記憶のなかに死者の生前のイメージがあり、そのイメージが教育的機能を生者にたいして自己回帰的にはたす
 

<出典>

【講演】西岡 秀爾、「日本人の死生観」、神戸つむぎの会(2018/10/20)

2018年10月25日木曜日

(K0542)  4車線を「青」で渡れる脚力 <体の健康>

 
健康長寿をまっとうするためのカギは「筋肉」にある
 

1.   「片側2車線の横断歩道を青信号のうちに渡れる足の筋力の維持」が大切だ

1.1.  信号が赤にならないうちにこのくらい歩き切れる力
1.2.  この力がないと『危険だから』ということで外出できなくなる
1.3.  運動不足はアルツハイマー型認知症の大きな要因とのデータもある
1.4.  この脚力は通常、70代前半までの人のレベルだ
 

2.   筋トレと食事が大切だ

2.1.  筋トレ
2.1.1. 筋肉は減っていく

2.1.2. 有酸素運動だけではなく筋トレも
2.1.2.1. 動脈硬化の予防として有酸素運動
2.1.2.2. 筋肉の増強には『筋トレ』が必要だ

2.1.3. 大腰筋を鍛える
2.1.3.1. 大腰筋とは
2.1.3.2. スクワットがよい

2.2.  食事
2.2.1. 動物性たんぱく質
2.2.2. 『孤食』は問題
 

3.   運動を継続する

3.1.  筋トレが三日坊主にならないため、自然に運動してしまうような社会の仕組みも必要
3.2.  健康に関心のない人をどう動かすのか
 


【展開】

1.      「片側2車線の横断歩道を青信号のうちに渡れる足の筋力の維持」が大切だ

1.1.    信号が赤にならないうちにこのくらい歩き切れる力
 
1.2.    この力がないと『危険だから』ということで外出できなくなる
===== 引用はじめ
  信号が赤にならないうちにこのくらい歩き切れる力がないと、本人はもちろん、家族から見ても『危険だから』ということで外出できなくなる。それでさらに体が衰える。
===== 引用おわり

1.3.    運動不足はアルツハイマー型認知症の大きな要因とのデータもある


 
1.4.    この脚力は通常、70代前半までの人のレベルだ
===== 引用はじめ
 この脚力は通常、70代前半までの人のレベルだが、人生100年が当たり前となる今後、どれだけ高い年齢まで維持できるかが重要となる
===== 引用おわり
 

2.      筋トレと食事が大切だ

2.1.    筋トレ

2.1.1.  筋肉は減っていく
===== 引用はじめ
 筋肉量は30代から落ち始め、私たちの研究では40代からは年に1%ずつ減り、特に下半身の減り方が激しい。80歳や100歳ではどれだけ減っているか、恐るべきことだが計算してみてほしい。
===== 引用おわり
 
2.1.2.  有酸素運動だけではなく筋トレも

2.1.2.1.        動脈硬化の予防として有酸素運動
===== 引用はじめ
 脳卒中や心筋梗塞につながる動脈硬化の予防として、速歩などの有酸素運動が推奨されているが、筋肉増量にはあまり効果がない。
===== 引用おわり
 
2.1.2.2.        筋肉の増強には『筋トレ』が必要だ
 
2.1.3.  大腰筋を鍛える

2.1.3.1.        大腰筋とは
===== 引用はじめ
 歩く速度は、歩調の速さと歩幅の大きさにより決まるが、歩幅に大きな影響を持つ『大腰筋』という筋肉がカギだ。上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉で、腰の部分の奥にあるのだが、ふだんの歩行だけでは鍛えることができない。足を引き上げる際に大きな役割を果たし、弱るとすり足になるため、小さな段差でも転倒しやすくなる
===== 引用おわり
 
2.1.3.2.        スクワットがよい
===== 引用はじめ
 効果的なのはスクワット。足を肩幅に開いて立ち、椅子に座るようなイメージでひざを曲げ体を落とし、ゆっくりと元の姿勢に戻す。これを繰り返すことで大腰筋だけでなく、太もも前面の大腿四頭筋も鍛えられる。大腿四頭筋は、座った姿勢から立ち上がる際にも大きな役割を果たすため、日常生活の質を維持するにはとても重要だ
===== 引用おわり
 

2.2.    食事

2.2.1.  動物性たんぱく質
===== 引用はじめ
 それに加え食事も大切。筋肉を作るには動物性タンパク質、つまり肉も必要だ。70代以上の人は、健康維持に重要な指標である血中のアルブミン値を改善してくれる豚肉を勧めたい。もちろんバランスが重要だが
===== 引用おわり
 
2.2.2.  『孤食』は問題
===== 引用はじめ
 今、『孤食』が問題となっている。1人で済ますといいかげんな食事になりがちで、栄養状態が悪くなる。
===== 引用おわり
 


3.      運動を継続する

3.1.    筋トレが三日坊主にならないため、自然に運動してしまうような社会の仕組みも必要
===== 引用はじめ
 自然に運動してしまうような社会の仕組みも必要だ。公園などでの朝のラジオ体操をうまく活用できればよいと思う。仲間と一緒にやれば続けられるし、ラジオ体操の後、スクワットをみんなでやり、可能なら朝食も一緒にとってもらえれば理想的だ
===== 引用おわり
 
3.2.    健康に関心のない人をどう動かすのか
===== 引用はじめ
 私は、運動を継続してもらうだけでなく、そもそも健康に関心のない人をどう動かすかの研究にも力を入れており、国とさまざまな取り組みを行ったり提言をしたりしている。国民の健康寿命の延伸に貢献できれば、との気持ちだ
===== 引用おわり
 


<出典>
健康長寿にスクワット / 4車線を「青」で渡れる脚力を
産経新聞(2018/10/02)
 
4車線を「青」で渡れる脚力を 健康長寿にスクワット 筑波大大学院の久野譜也教授に聞く
https://www.sankei.com/life/news/181002/lif1810020007-n2.html