2017年12月14日木曜日

(K0227) 「社会全体で予防 気づきと行動促す」 / 健康寿命延伸、認知症対策を探る(3) <脳の健康>


国立長寿医療研究センター予防老年学研究部長
 島田裕之氏   の話


(1) 介護が必要な状態は認知機能が低下した状態であるといえる

(2) 50年時点で認知症の患者数を現状の伸びに比べて43~49%減らすことができる

(3) やるべきことは分かっている。いかに社会全体で大規模にできるかだ

(4) 『気づき』と『行動』を促すことが重要だ。メディアが果たすべき役割は大きい

(5) 年代ごとに9つの要素を排除できれば、認知症の35%は予防できる

(6) 認知症の抑制には脳の健康が必要で、そのためにやるべきことが3つある

(7) きちんとしたトレーニングを積めば、運転を長く安全に続けられる

(8) 運転をしている人の方が50%も認知症を発症するリスクが低い

(9) 活動的なライフスタイルを身につけておくことが健康寿命を延ばすうえで大事なことだ

 

各論


(1) 介護が必要な状態は認知機能が低下した状態であるといえる

===== 引用はじめ
 要介護状態の内訳を見ると、2割が認知症で、2割が脳卒中。重なる場合もあるので認知症が要介護状態の大きな要因であることは間違いない。
===== 引用おわり
 

(2) 50年時点で認知症の患者数を現状の伸びに比べて43~49%減らすことができる

===== 引用はじめ
 2020年までにある程度の予防対策が整備され、発症を5年遅らせることができれば、50年時点で認知症の患者数を現状の伸びに比べて43~49%減らすことができる
===== 引用おわり
 

(3) やるべきことは分かっている。いかに社会全体で大規模にできるかだ

===== 引用はじめ
 それぞれの効果は小さいので、積み重ねていく努力が必要だ。しかも一部の人がやっただけでは全体の有病率は変わらない。いかに社会全体で大規模にできるかだ。
===== 引用おわり
 

(4) 『気づき』と『行動』を促すことが重要だ。メディアが果たすべき役割は大きい

===== 引用はじめ
 やるべきこと、できることをまずは知ってもらうことに尽きる。知れば実践してほしい。『気づき』と『行動』を促すことが重要だ。そのためには正しい情報の発信が必要だ
===== 引用おわり
 

(5) 年代ごとに9つの要素を排除できれば、認知症の35%は予防できる

===== 引用はじめ
 9つの要素は、①若年期の教育歴の短さ、②中年期の高血圧、③肥満、④難聴、⑤高年期の喫煙、⑥うつ、⑦運動不足、⑧社会的孤立、⑨糖尿病だ。
===== 引用おわり
 

(6) 認知症の抑制には脳の健康が必要で、そのためにやるべきことが3つある

===== 引用はじめ
 認知症の抑制には脳の健康が必要で、やるべきことが3つある。認知機能の向上、脳のダメージの減少、脳の炎症の減少だ。この3つに共通して効果があるのが運動だといわれている
===== 引用おわり
 

(7) きちんとしたトレーニングを積めば、運転を長く安全に続けられる

===== 引用はじめ
 認知機能が低下した高齢者に、実車教習やシミュレーターによるトレーニングを3カ月間行ったところ運転技能が明確に向上し、1年後もその効果が持続していた。
===== 引用おわり
 

(8) 運転をしている人の方が50%も認知症を発症するリスクが低い

===== 引用はじめ
 運転そのものによって脳が活性化することに加え、運転することで社会的に活動したり、ライフスペースつまり生活の範囲が広がったりする。
===== 引用おわり
 

(9) 活動的なライフスタイルを身につけておくことが健康寿命を延ばすうえで大事なことだ

===== 引用はじめ
 身体的な活動、認知的な活動、社会的な活動のいずれをするにしても、外に出ないとダメだ。ずっと家の中にいると、歩いても4000歩が限界。外に出ないと、ものすごい運動不足になる。
===== 引用おわり
 

出典
「ヘルスケア委員会発足 委員3氏に聞く」、「100歳時代プロジェクト」、産経新聞(2017/11/21)

「社会全体で予防 気づきと行動促す」 国立長寿医療研究センター予防老年学研究部長 島田裕之氏
http://www.sankei.com/life/news/171121/lif1711210030-n1.html

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