2017年10月10日火曜日

(K0161)  「認知症者を受け入れる環境整備」(認知症カフェの位置づけ) / 認知症者の居場所(8) <脳の健康>


 前回、「認知症声かけ訓練」について書いたが、これは「認知症者を受け入れる環境整備」の一部に位置づけできるだろう。その特徴は、

(1)  非認知症の人への働きかけであり、認知症者への働きかけは二次的
(2)  日常的活動ではない。「認知症声かけ訓練」をそう頻繁に開催するわけにはいかない
(3) 「面」整備
 

これは必要な活動ではあるが、これだけで十分な活動とは言えない
 

対極的に、つぎのようなものも必要だろう

(1)  認知症者およびその家族を主対象とする
(2)  日常的に開催される
(3) 「点」整備 … 拠点となる


「認知症カフェ」は、この位置づけになると考える。

 

以下は、兵庫県のホームページ「認知症カフェについて」からの引用。
 

認知症カフェとは

===== 引用はじめ

 認知症カフェは、認知症の人やその家族、医療や介護の専門職、地域の人など、誰もが気軽に参加できる「集いの場」です。

 活動の内容は様々ですが、認知症の人やその家族同士が情報交換するだけでなく、医療や介護の専門職に相談ができ、地域の人との交流の場になっています。

 認知症カフェは、公的な制度に基づくものではありません。市町や地域総合支援センター(地域包括支援センター)、社会福祉協議会、医療機関や介護事業所、NPO法人、当事者団体、さらには喫茶店など、様々な主体により取組が広がっています。

===== 引用おわり

 

認知症カフェ:要素7

===== 引用はじめ

【要素1】認知症の人が、病気であることを意識せずに過ごせる

【要素2】認知症の人にとって、自分の役割がある

【要素3】認知症の人と家族が社会とつながることができる

【要素4】認知症の人と家族にとって、自分の弱みを知ってもらえていて、かつそれを受入れてもらえる

【要素5】認知症の人と家族が一緒に参加でき、それ以外の人が参加・交流できる

【要素6】どんな人も自分のペースに合わせて参加できる

【要素7】「人」がつながることを可能にするしくみがある

===== 引用おわり

 

認知症カフェ:10の特徴

===== 引用はじめ

1.認知症の人とその家族が安心して過ごせる場

2.認知症の人とその家族がいつでも気軽に相談できる場

3.認知症の人とその家族が自分たちの思いを吐き出せる場

4.本人と家族の暮らしのリズム、関係性を崩さずに利用できる場

5.認知症の人とその家族の思いや希望が社会に発信される場

6.一般住民が認知症の人やその家族と出会う場

7.一般の地域住民が認知症のことや認知症ケアについて知る場

8.専門職が本人や家族と平面で出会い、本人家族の別の側面を発見する場

9.運営スタッフにとって、必要とされていることや、やりがいを感じる場

10.地域住民にとって「自分が認知症になった時」に安心して利用できる場を知り、相互の輪を形成できる場

===== 引用おわり

出典:認知症カフェのあり方と運営に関する調査研究事業報告書

 

神戸市の「認知症カフェ」のリストを添付した。


出典
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf05/nintisyocafe.html


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