【 遠い死 ・ コロナ死 】その数、約1万8200人。もとより私たちもその規模を実感できずにいる。「死が遠い」というコロナ禍の断面を、今一度立ち止まって考える必要がある。遺族の存在感がない。ここにこそ、コロナの罪深さがある。
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コロナ死の特徴
(1)
感染を防ぐために遺族は臨終にも立ち会えず、対面する最期の機会すら与えられない。
(2)
遺骨になって帰る「別れの喪失」により、死を昇華できずにトラウマを抱える人もあろう。
(3)
目に見える自然災害とは違い、怒りを向けるものはなく、
(4)
むしろ家族内で感染させてしまったと自らを責める方に向く。
(5)
こうした過酷な現実がありながら遺族が実名を出して語ってくれることはまれである。
(6)
感染者やその家族らには偏見や差別、心ない攻撃が向けられ、遺族は肉親の死を隠さざるを得ないからだ。
===== 引用はじめ
最初の緊急事態宣言から1年半。私たちは、おびただしい数の犠牲者の実感を抱けないまま、今日に至っている。その数、約1万8200人。気づけば1万8千人を超えている。
もとより私たちもその規模を実感できずにいる。「死が遠い」というコロナ禍の断面を、今一度立ち止まって考える必要がある。
… 遺族の存在感がない。ここにこそ、コロナの罪深さがある。
感染を防ぐために遺族は臨終にも立ち会えず、対面する最期の機会すら与えられない。遺骨になって帰る「別れの喪失」により、死を昇華できずにトラウマを抱える人もあろう。目に見える自然災害とは違い、怒りを向けるものはなく、むしろ家族内で感染させてしまったと自らを責める方に向く。
こうした過酷な現実がありながら遺族が実名を出して語ってくれることはまれである。感染者やその家族らには偏見や差別、心ない攻撃が向けられ、遺族は肉親の死を隠さざるを得ないからだ。
===== 引用おわり
<出典>
【タイトル】 遺族の「沈黙」を直視すべきだ コロナ死1万8000人超に
【新聞】 産経新聞(2021/11/02 夕 ) 「西論+」 (NISHILON PLUS)
【タイトル】 積み上がる死、コロナと自殺の共通性 大阪編集長・徳永潔
【URL】 https://www.sankei.com/article/20211027-5P6B6L2K4NKBFGIN77IZK3YDHE/
【発信者】 徳永 潔
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