2017年9月9日土曜日

(K0130) 男女雇用機会均等法 / 定年女子 <定年後>


Facebook友達の楠木 新さんの著書『定年後』の売り上げが順調である。
http://blog.livedoor.jp/kusunoki224/archives/51957409.html

 

定年物がよく売れているが、「定年後」をはじめとし、ほとんどが男性を対象としている。

例外的なのが、最近NHKプレミアムドラマで取り上げられた『定年女子』(岸本 裕紀子)である。
(K0107) NHKプレミアムドラマ「定年女子」 <定年後>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/08/k0107.html


主人公の深山麻子(53歳)は、納得できない配置転換の辞令が降り、自分の意志で会社を辞めた。つまり、定年退職ではなく、自己都合による退職である。この(53歳)に意味がある。

男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年である。その年に22歳で大学を卒業した人は、今年(2017)には、53歳になっている。つまり、深山は「男女雇用機会均等法入社1期性である。因みに主役の南果歩は1964年生まれ、実年齢も53歳である。

「均等法世代」という言葉があり、この法律を境として、働く女性の働き方、考え方が変わってきたとされている。
「均等法パイオニア世代 施行30年、女性の奮闘の歩み」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO10829160Z11C16A2TY5000
添付写真は、このサイトから採録。

「均等法世代」の「定年後」を描きたいが、まだ定年年齢に達していない。だから、小説では、定年ではなく、自己都合退社とせざるを得なかった。


「定年女子」のロールモデルは、存在しない。だから描きにくい。なお彼女たちは、就職以来、ずっとロールモデルなしに会社生活を送ってきた。その彼女たちは、どのようにして、ロールモデルのないまま「定年女子」を迎えるのだろうか。

ロールモデル無しで生きてきた「均等法世代」の女性たちは、男性を対象とした上記『定年後』からもヒントを得ようとしているのだろうか。内容は男性を対象としているが、結構、女性しかも定年前の女性(「均等法世代」?)がこの本を買っているらしい。
 
 

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