2018年3月14日水曜日

(K0318)  生きがいを探す母 <インクルーシブ社会>

 
今回は、次の二つの投稿の続編である。
 
(K0282)  してはいけない支援(1) いたれりつくせり <インクルーシブ社会>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/02/k0282-1.html
 
(K0307)  高齢者に至れり尽くせり <インクルーシブ社会>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/03/k0307.html
 
 
 上記(K0307)は新聞投稿を紹介したものだが、その投稿へ反応した新聞投稿があった。しつこいが、大切なので、その投稿も紹介する。

 
===== 引用はじめ

生きがいを探す母
    境市 ● 主婦 55
 
 17日付に掲載の「高齢者に至れり尽くせり」を投稿した介護職の方の意見に賛成です。

 私の母は介護付き有料老人ホームに入って3年目になります。認知症ですが、要介護度は1で、人の協力と手助けがあれば、いろいろなことができます。

 しかし、毎日、何もすることがない、暇で仕方がない、と愚痴をこぼしています。有料ホームの施設長に簡単なお手伝いをさせていただけるようにお願いしましたが、他の入所者の方に気を使ってか、あまりさせてもらっていないようです。塗り絵やドリル、パズルなどを持って行くのですが、なかなか進みません。 「家に帰ったら、いくらでも用事があるのに」と、3年たった今も家に帰りたがります。

 母の人生は、夫に仕え、子供の面倒をみて、人のために生きてきたようなものです。人のお役に立ちたいという思いは、施設に入っても変わらないんだなぁと強く感じます。本人の生きがいになるなら、施設でもできることは自分でさせていただきたいと思います。
===== 引用おわり
産経新聞(2018/02/24)
 

 「入所者を早期に認知症にさせるためには、どうすればよいですか」という要望に応えたような対応だと思った。もちろん、施設の側にそのような意図は全くないと信じている。ただ、その一方、認知症が進み介護度が上がれば、施設の収入を増えるという複雑な現実もある。
 
 
 この現状を憂いている施設と、この事態をなんとか改善したいと願うボランティアと、それを支援する団体、理想的にはこの3者がうまく組み合うシステムを作れれば、改善へ向かえるのではないか。

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