【 読書 ・ 老人力 】「老人力」を「老人に残された力」だというのは誤解だ。正論としては「マイナスの力」だけど、正論というのは正し過ぎて、頭で理解してももう一つ手応えがない。通じにくい。「眠る力」あるいは「忘れる力」はどうか
===== 引用はじめ
老人力という言葉はよく誤解される。老人に残された力、という誤解が多い。ちょっと重い荷物を前にして、
「いやあ、このくらいの物、まだまだ老人力で頑張りますよ」
というようなこと。それで持ってみてぎっくり腰になるというのは、単なる力の欠乏で、結果としてはいわゆる年寄りの冷水で、そこでいう力は老人力とは違うのである。
正論としては「マイナスの力」だけど、正論というのは正し過ぎて、頭で理解してももう一つ手応えがない。通じにくい。
===== 引用おわり
筆者は、「眠る力」あるいは「忘れる力」といったようなものをイメージしているようだ。
前回は、http://kagayakiken.blogspot.com/2022/01/K1663.html
<出典>
赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.146 ~ P.147
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