【 読書 ・ 老人力 】よく野球のバッティングなどで、ちょっとした怪我をしているときの方がむしろよく当たる、ということはある。怪我をしてその個所が痛い。だからその個所が使えない。怪我の分だけムダなリキみがなくなるということらしい
===== 引用はじめ
よく野球のバッティングなどで、ちょっとした怪我をしているときの方がむしろよく当たる、ということはある。怪我をしてその個所が痛い。だからその個所が使えない。つまり体の中に空席ができるわけで、その状態で「とりあえず」という感じでバットを握るから、怪我の分だけムダなリキみがなくなるということらしい。もちろん大怪我はダメですよ。両足骨折で松葉杖でバッターボックスに立つといっても、それはムリだ。
まあ、老人力というのはその程度のものである。ちょっとした怪我の程度。でもその程
度のことが重要なのだ。
===== 引用おわり
若い人は力が有り余っているので、力で解決しようとする。力づくでもなんとかなる。
ところが老人になると、力が弱くなっているので、力では解決できない。そこで、これまでの経験を生かして、力ではない、知恵といったもので解決しよう。それを「老人力」と呼ぶなら、私は納得する。
前回は、
(K1670) 「老人に残された力」ではない / 「 老人力 」(31)
http://kagayakiken.blogspot.com/2022/01/K1670.html
<出典>
赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.158
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