2022年1月22日土曜日

(K1677) ムダなリキみがなくなる / 「 老人力 」(32)

 【 読書 ・ 老人力 】よく野球のバッティングなどで、ちょっとした怪我をしているときの方がむしろよく当たる、ということはある。怪我をしてその個所が痛い。だからその個所が使えない。怪我の分だけムダなリキみがなくなるということらしい


===== 引用はじめ

 よく野球のバッティングなどで、ちょっとした怪我をしているときの方がむしろよく当たる、ということはある。怪我をしてその個所が痛い。だからその個所が使えない。つまり体の中に空席ができるわけで、その状態で「とりあえず」という感じでバットを握るから、怪我の分だけムダなリキみがなくなるということらしい。もちろん大怪我はダメですよ。両足骨折で松葉杖でバッターボックスに立つといっても、それはムリだ。

 まあ、老人力というのはその程度のものである。ちょっとした怪我の程度。でもその程

度のことが重要なのだ。

===== 引用おわり

 

 若い人は力が有り余っているので、力で解決しようとする。力づくでもなんとかなる。

 ところが老人になると、力が弱くなっているので、力では解決できない。そこで、これまでの経験を生かして、力ではない、知恵といったもので解決しよう。それを「老人力」と呼ぶなら、私は納得する。

 

 前回は、

(K1670) 「老人に残された力」ではない / 「 老人力 」(31)

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/01/K1670.html

 

<出典>

赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.158



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