2019年2月9日土曜日

(K0649) 「中間領域」 (3) ボンディングとブリッジング <地域の再構築>

 
これは、
(K0642) 「中間領域」 (2) パットナム <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k06422.html
からの続きです。
 

===== 引用はじめ
 アメリカの民主制を立て直すためには、もう一度中間領域をつくり直し、ソーシャル・キャピタルを分厚くする必要があるというのが、パットナムの主張なのです。
===== 引用おわり
まで来ました。その続きです。
 


===== 引用はじめ
 同時にパットナムは、それはただ「昔に戻る」ことではないと言っています。彼が提示するのは「ボンディング(結束)」と「ブリッジング(橋渡し)」という概念です。
===== 引用おわり
 
===== 引用はじめ
 そこでパットナムが提示するのが「ブリッジング」、つまり、「橋渡し」という概念です。一人が複数の共同体に所属している状態です。 … 町内会のような特定のメンバーだけではなく、いろいろな人が出入り自由のオープンな共同体がたくさんあることが望ましいのです。
===== 引用おわり
 

 そうなのですが、話がぶれています。前半は、共同体に参加する人について、後半は、共同体そのものについてです。更に、次の文は、私は疑問に思います。
 
===== 引用はじめ
 ボンディングとは、たとえば町内会のような「昔ながらの絆関係」を指します。これは重要ではあるが、常に「包摂の中の排除」を伴うというのがパットナムの指摘です。
===== 引用おわり
 
 「ボンディング」と「町内会」と「昔ながらの絆関係」は必ずしも一対一対応しないし、“常に「包摂の中の排除」を伴う”とは言いすぎだと思います。
 

 私のイメージを添付します。
 


<出典>
中島岳志(2019/2)、オルテガ、「大衆の反逆」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

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