2018年4月10日火曜日

(K0345)  MCI(軽度認知障害)と診断されたときの反応 <脳の健康>

 
 認知症対策として早期発見、早期治療が有効であることは間違いないが、それでも診断に行く気はなかなか起こらない。認知症と診断されたら怖い。聞きたくない。「もうおしまいだ」と思いたくない。そりゃ、そうだろう。
 
 それでも、最近は診断を受けに行く人が増えたようだ。
 
===== 引用はじめ
 認知症には早期発見・早期治療が大事だといわれ、多くの人が専門のクリニックに診断を受けにきますが、早期の認知症や予備軍の軽度認知障害(MCI)と診断されると、反応は3つに分かれます。1つ目は早期発見・早期絶望型で、2つ目は意識の下に置いてしまう否認型、3つ目が最も望ましい徹底抗戦型ですが、これは非常に少ない。
===== 引用おわり
 

(1)  早期発見・早期絶望型
(2)  意識の下に置いてしまう否認型
(3)  最も望ましい徹底抗戦型  …  これは非常に少ない。
 
 診断を受けたところで、(1)(2)では意味がない、というか、むしろマイナスの効果だろう。暗い気持ちになって、辛い気持ちになって、鬱まで発症したら大変だ。だから受診しないのも一理ある。
 
 
 それでも、気づかぬまま、どんどんボケてしまうことは避けたい。対策すればMCI(軽度認知障害)で留るチャンスは十分あり、その状態で生活を楽しむことは十分できる。MCIレベルならなら「無事生還」のチャンスも十分あるが、認知症になってしまってからでは「無事生還」はかなり難しくなる。
 
===== 引用はじめ
 国立長寿医療研究センターがMCIの早期発見の実証実験を行っている地域では、約50%の人がMCIの状態から回復しています。(島田裕之氏)
===== 引用おわり
 

===== 引用はじめ
 徹底抗戦は難しくても、リカバリーを目指すことはできると思います。寿命で亡くなったときに、家族に「そういえば少しぼけていたね」と言われるくらいを目標にしてほしい。
 そのためには認知症でも前向きに生きている人の後ろ姿を見ることや、同じ思いを持つ仲間と集団でやることが大切です。
 また、認知症やMCIの人こそ、愛されている、感謝されている、必要とされている、役に立っていると感じ、生きがいを持てるようにしなければなりません。
===== 引用おわり
 

 MCI段階なら、できることはたくさんある。効果も期待できる。
 


出典
朝田隆、生きがいを持つことが大切(基調講演)
シンポジウム「100歳時代のヘルスケア~認知症予防で健康寿命」
産経新聞(2018/03/30)
 
シンポジウム「100歳時代のヘルスケア~認知症予防で健康長寿」
https://www.sankei.com/life/news/180403/lif1804030022-n1.html
添付写真は、このサイトから。(基調講演する朝田隆氏。東京都千代田区の大手町サンケイプラザ =3月7日(佐藤徳昭撮影))


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