2018年4月30日月曜日

(K0364)  健康なら現金還元 <高齢期の家庭経済>

 
 長寿時代を迎えて、いろいろな保険が出てくるものだ。
 
 明治安田生命保険の根岸秋男社長は、金融庁の認可取得を前提に、健康づくりを契約者に意識させるタイプの新しい保険商品を来年4月に投入する計画を明らかにした。
 
===== 引用はじめ
 新商品は、契約者に健康診断結果を毎年提出してもらい、健康状態が良ければキャッシュバックする仕組みを検討。営業職員による対面販売の主力商品に位置づける。
 根岸氏は「1人で健康づくりを継続するのは大変だ。営業職員がお客さまに寄り添って毎年の健康増進の取り組みを応援していきたい」と語った。
 新商品には、健康診断の結果を分析して契約者の健康づくりを支援するサービスもつける。スポンサー契約を結ぶJリーグと連携したウオーキングイベントを開催し、気軽に健康づくりに取り組んでもらう仕掛けも検討する。
===== 引用おわり
 

 通常の死亡保険(万一の場合に死亡保険金等を受け取る保険)では、長生きすると、累積の支払い料が増えて保険金をもらえる時期は遅くなる。一方、契約して直ぐ死ぬと、掛け金は少なくて既定の保険料を直ぐもらえる。すなわち、早死にする方がお得になる。長生きすると損になる。
 
 そうではなく、健康で長生きするとお得な保険がよいのではないか。そのようなインセンティブが働けば、健康で長生きしようと努力するだろう。それでこそ、健康で充実した人生を送ることが出来る。こう考えると、理にかなった保険だと言える。
 
 その一方、「健康状態が良ければキャッシュバック」すれば、その分、病気になったり、死んだりしたときにもらえる金が減る。あれっ? そもそも、何の為に、どういう時に備えて保険をかけるのだったのだろうか。
 

 良いことずくめの保険はない。もしもしあったら、詐欺を疑わねばならない。
 
 選択できるものが増えるのはありがたい。しかし、増えれば増えるほど、自分に適した保険を選ぶのが難しくなる。
 

<出典>
「健康なら返金」明治安田が新タイプの保険
https://www.sankei.com/economy/news/180426/ecn1804260001-n1.html
 

<関連投稿>
(K0330) 「長寿リスク」対策「トンチン年金」 <高齢期の家庭経済>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/03/k0330.html

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