高齢者の「高齢化」が進んできた。
===== 引用はじめ
総務省の3月1日時点の人口推計によれば、75歳以上人口は1770万人となり、65~74歳の1764万人を超えた。75歳以上が上回ったのは初めてのことである。
===== 引用おわり
「高齢化した高齢者」の増大は、大死亡時代と隣り合わせである。
===== 引用はじめ
社人研の推計では年間死亡数は現在の134万人余から、30年代末の168万人水準まで増え続ける。
===== 引用おわり
ならば葬式屋が繁盛するだろうと思ったが、そうではないらしい。
===== 引用はじめ
少し前までは、仏式で葬式や法事をすることは「日本の慣習」と言ってもよいほどポピュラーだったが、これでは寺も経営的に立ちゆかなくなるだろう。
===== 引用おわり
葬式については、
①
参列者も小規模となる。簡素に済ませようとの意識
②
家族葬や直接火葬場に運ぶ「直葬」も珍しくなくなった③ 親族が関わりを拒み、葬式そのものをしたがらない
===== 引用はじめ
残された人も少ないのだから、参列者も小規模となる。親族にすれば簡素に済ませようとの意識が働きやすくなる。最近は、家族葬や直接火葬場に運ぶ「直葬」も珍しくなくなった。
高齢者の孤独死が話題となるが、親族が関わりを拒み、葬式そのものをしたがらないケースも少なくないという。
===== 引用おわり
法事については、
===== 引用はじめ
法事に関しても簡素化の流れにあり、執り行わないという人もいる。無縁墓も増えている。
===== 引用おわり
高齢者の高齢化に伴い、「子供が親の葬儀を出す」という前提が崩れたことが、中心的な要因になっていると思われる。
===== 引用はじめ
「高齢化した高齢者」が増える社会とは、「自分が死んだら、子供に葬儀を出してもらう」という、これまでの常識が通用しない社会でもある。
===== 引用おわり
「親が100歳、子供が70代」というケースを考えれば分かりやすい。
① 70代にもなれば、がんや心臓疾患などに倒れたとしても不思議ではないだろう。
② 連れ合いを亡くし、子供にも先立たれるといったケースの増大だけでなく、
③ そもそも生涯シングルで身寄りのない高齢者も増え続けていく。
出典
河合雅司、「人生100年」が変える葬式
【一筆多論】、産経新聞(2018/04/17)「人生100年」が変える葬式 河合雅司
https://www.sankei.com/column/news/180407/clm1804070005-n1.html
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