2017年5月10日水曜日

(K0012) 生活習慣病予防・介護予防 <仕上期>


 厚生労働省から「介護予防マニュアル(改訂版:平成243)」が発行されている。


章立ては次のようになっている。
 
1章 介護予防事業について
2章 複合プログラム実施マニュアル
3章 運動器の機能向上マニュアル
4章 栄養改善マニュアル
5章 口腔機能向上マニュアル
6章 閉じこもり予防・支援マニュアル
7章 認知機能低下予防・支援マニュアル
8章 うつ予防・支援マニュアル

 
「第1章     介護予防事業について」では、

「高齢者の健康寿命をのばし、生活の質を高めていくためには、
(A)  生活習慣病予防と介護予防を地域で総合的に展開することが大切である。
(B)  予防の概念は、一次予防、二次予防、三次予防の3段階に整理してとらえることができる。
(図表1-1)」と書いてある。(注:(A)(B)は、原文にはない)

===== 引用はじめ

1.   まず、生活習慣病予防における

1.1.  一次予防は、健康な者を対象に、発病そのものを予防する取り組み(健康づくり、疾病予防)である。
1.2.  二次予防は、すでに疾病を保有する者を対象に、症状が出現する前の時点で早期発見し、早期治療する取り組みである。
1.3.  そして三次予防は、症状が出現した者を対象に、重度化の防止、合併症の発症や後遺症を予防する取り組みである。

2.   次に介護予防における

2.1.  一次予防は、主として活動的な状態にある高齢者を対象に、生活機能の維持・向上に向けた取り組みを行うものであるが、とりわけ、高齢者の精神・身体・社会の各相における活動性を維持・上させることが重要である。
2.2.  二次予防は、要支援・要介護状態に陥るリスクが高い高齢者を早期発見し、早期に対応することにより状態を改善し、要支援状態となることを遅らせる取り組みである。
2.3.  そして三次予防は、要支援・要介護状態にある高齢者を対象に、要介護状態の改善や重度化を予防するものである

===== 引用おわり
(注:見出し番号は、原文にはない)

 

次の点に留意したい。

   一人の人が「生活習慣病予防」「介護予防」の両方に関わるので、バラバラであってはいけない

   一次予防、二次予防、三次予防は、切れ目なく連続しておらねばならない

   先にかかげた「病気」に「予防医学」の考えを当てはめるのは有意義ではないか。ただし「成人病」でないものも含まれるので、「生活習慣病予防」を「病気予防」に読み直さねばならない。これまで抽出されたのは、次の9項目。

   「脳血管疾患(脳卒中)」「悪性新生物(がん等)」「認知症」「心疾患」
「肺炎」「関節疾患」「骨折・転倒」「老衰」「不慮の事故」

   予防の実際は、「病気」によって異なるのではないか。一方、共通点もあるのではないか

   「一次予防」「二次予防」「三次予防」は、予防の機能を表す用語である。「第1期」「第2期」「第3期」と、時期を規定する概念を導入すればどうか

「第1期」:主として「一次予防」を適用。健康で活動的な人対象
「第2期」:主として「二次予防」を適用。病気・要介護リスクの高い人対象
「第3期」:主として「三次予防」を適用。病気・要介護状態の人対象

   「病気」として「糖尿病」「老人性うつ」を追加してはどうか

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