2017年5月6日土曜日

(K0008) PPK信仰の欺瞞 <仕上期>


PPK信仰が、広がっているようである。

 
===== 引用はじめ
PPK 〔ピンピンコロリの略〕

健やかに長寿を全うすること。また,それを目的に,高齢者に向けて,健康増進や体力づくりなどを啓発する運動のこと。ピンピンと健康に生きてコロリと死ぬことから。 〔1979 年(昭和 54),長野県体育学会における発表論文で登場した造語〕
===== 引用おわり
『三省堂 大辞林』

 

二つの事が必要である。

(1)  健やかに長寿を全うするために、健康づくりや体力づくりに励む
(2)  それでも健康を損なった場合に備える

 
上記の長野県体育学会での発表は意義あるものだと思うが、上の(1)のみに相当する。
しかし、それだけでは不十分で(2)を伴わねばならないのに、こちらが十分認識されていない。


PPK体操をしている人に聞くと、ほとんどは「私はPPK体操をして、コロリと死ぬ。だから、健康を損なった場合は考えない。そんなことを考えると暗くなってしまう。明るく元気に、PPK体操をしましょう!」と言う。

その信念はなかなか揺らがないので、私は「PPK信仰」と呼んでいる。
PPK体操をすることにより、寝たきり状態を想定する必要を打ち消してしまっている。

これは悪い信仰だと、私は思っている。

 

現実は、
(A)  いくらPPK体操をしても、寝たきりになる(NNK:ネンネンころり)可能性は残る(可能性は低くなるので、無駄ではない。PPK体操は好ましい)。
(B)  寝たきりになってしまってからできることは限られる。事前準備しておけば、「寝たきり人生」をより豊かにすることは可能だ
だと考えている。

 
私は(B)の必要性を主張しているのだが、なかなか理解してもらえない。

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