PPK信仰が、広がっているようである。
PPK 〔ピンピンコロリの略〕
健やかに長寿を全うすること。また,それを目的に,高齢者に向けて,健康増進や体力づくりなどを啓発する運動のこと。ピンピンと健康に生きてコロリと死ぬことから。
〔1979 年(昭和 54),長野県体育学会における発表論文で登場した造語〕
===== 引用おわり
『三省堂 大辞林』
二つの事が必要である。
(1) 健やかに長寿を全うするために、健康づくりや体力づくりに励む
(2) それでも健康を損なった場合に備える
上記の長野県体育学会での発表は意義あるものだと思うが、上の(1)のみに相当する。
しかし、それだけでは不十分で(2)を伴わねばならないのに、こちらが十分認識されていない。
PPK体操をしている人に聞くと、ほとんどは「私はPPK体操をして、コロリと死ぬ。だから、健康を損なった場合は考えない。そんなことを考えると暗くなってしまう。明るく元気に、PPK体操をしましょう!」と言う。
その信念はなかなか揺らがないので、私は「PPK信仰」と呼んでいる。
PPK体操をすることにより、寝たきり状態を想定する必要を打ち消してしまっている。
これは悪い信仰だと、私は思っている。
現実は、
(A) いくらPPK体操をしても、寝たきりになる(NNK:ネンネンころり)可能性は残る(可能性は低くなるので、無駄ではない。PPK体操は好ましい)。
(B) 寝たきりになってしまってからできることは限られる。事前準備しておけば、「寝たきり人生」をより豊かにすることは可能だ
だと考えている。
私は(B)の必要性を主張しているのだが、なかなか理解してもらえない。
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