2018年9月20日木曜日

(K0505)  介護保険で「草むしり」「花木の水やり」はしてもらえるか <介護>

 
 介護保険が、どんどん複雑になっています。特に「介護予防・日常生活支援総合事業」ができて、複雑さが増しています。例えば「草むしり」「花木の水やり」は、介護保険でしてもらえるのか?
 


(1)  「介護保険でできないこと」として「草むしり」「花木の水やり」があがっています(添付図参照)
出典:訪問介護 利用のご案内 介護保険で できること、できないこと
 

(2)  たしかに「訪問介護(ホームヘルプサービス)」では、「ホームヘルパーが行わなくても日常生活を営むのに支障が生じないと判断される行為」とみなされ、してもらえないことになっています(添付図参照)
出典:神戸市の介護保険のあらまし
 

(3)  しかし、「住民主体訪問サービス」の「2号サービス」として、「草むしり」「花木の水やり」が含まれています。“介護保険制度の「訪問介護」では提供しないが、高齢者の生活支援のために提供することが適当なサービス”とみなされています(添付図参照)
出典:平成30年度版 神戸市 介護予防の・日常生活支援総合事業の実施内容
http://www.city.kobe.lg.jp/life/support/carenet/sougouzigyou/img/jissinaiyou_2.pdf
 

(4)  その一方、「1号サービスの提供に合わせて2号サービスの提供も可能とする。ただし、補助金の対象となる利用件数に算定できるのは、1号サービスを提供した場合とする」とあります(同上図 上方)
出典:同上
 
 


 つまり、「草むしり」「花木の水やり」は、「訪問介護」の制度ではしてもらえないが、「住民主体訪問サービス」の制度ではしてもらえる。だから、「介護保険でしてもらえる」と言ってよいのではないか。
 
 しかしその一方、「草むしり」「花木の水やり」は、事業者の補助金獲得に寄与していないので、介護保険のお金は投入されていないことになります。事業者が依頼者のみからお金をもらってしているので、「介護保険でしてもらった」とは言えないのではないか。

 ただ、このような議論をしても、サービス利用者には何の役にも立ちません。知りたいのは、「草むしり」「花木の水やり」を誰かにやってもらえるかであり、その答は「住民主体訪問サービスを利用すればよい」です。



 

 結論。これらのチラシは、サービス利用者のニーズに応えていません。




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