2018年9月27日木曜日

(K0514)  定年後の四つの可能性 <定年後>

 
 定年後に、四つの可能性があるのではないか。
 
(1)  利他に目覚める
(2)  自己に戻る
(3)  働き続ける
(4)  道を失う(失敗)
 

【展開】

(1)  利他に目覚める

 「誰か他の人の為に」というように、発想が大きく変わる。たとえばボランティア活動に没頭し始める。
 
 私は次の文を読んで、「定年後、利他に目覚める」というフレーズを思いついた。
 
===== 引用はじめ
(男の子が来るはずだったのに、女の子、アンが来ました)。
(マリラ)「置いとけませんね。あの子がわたしらに、何の役に立つというんです?」
「わしらのほうであの子になにか役にたつかもしれんよ」突然マシュウは思いがけないことを言いだした。
 
 ここに、『赤毛のアン』全編を通しての重要かつ感動的な転換があります。マシュウとマリラは、自分たちの役に立つように、男の子を引き取ろうとした。ところが、マシュウの発想が転換して、自分たちがアンの役に立つことができるのではないか、と思うようになる。これは非常に深いヒューマニズムだと思います。マシュウは、アンと出会うことによって、確かに人間として成長しているのです。
===== 引用おわり
茂木健一郎(2018/10)、モンゴメリ「赤毛のアン」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
 


(2)  自己に戻る

 生まれてから直ぐ働いたわけではなく、次のように生活の中心が移ってきたのではないか。「遊ぶ」→「学ぶ(学校に行く)」→「働く(就職する)」。定年を機に、「働く(就職する)」を捨てて、「遊ぶ」または「学ぶ(学校に行く)」に戻る。
 

(3)  働き続ける

 継続雇用で同じ会社で働き続ける、子会社や関連会社に移り働き続ける、他の会社で働き続ける、起業するなど。前回の投稿参照。
(K0513)  10月1日は「生涯現役の日」 <高齢期の仕事>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/09/k0513.html
 

(4)  道を失う(失敗)

 上の3つのどれも選ばなかった。何をしてよいか分からなくなり、生きる気力を失う。
 


 このうち(4)を除くと、「老いる」というものはないのではないか。
 
 「働いている私だからこそ価値がある」という呪縛からの解放が、(1)(2)にはある。これが、自己変革を促す。

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