2021年2月4日木曜日

(K1375)  定年後/ シニアにeスポーツの場提供(1) <定年後>

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「やった」「すごい!ランクインしましたね」。神戸市中央区のビルの一室。高齢者がパソコンの大画面を凝視。ゲームの腕前を競う「eスポーツ」に熱中していた。ここは60歳以上限定の「ISR elSports

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 60歳以上のシニア世代限定でeスポーツの場を提供する全国初の会員制施設「ISR e-Sports」を運営する人材紹介会社代表、梨本浩士さん(46)は「この場所を高齢者の新たな生きがいづくりの場にしたい」と意気込む。人材紹介の仕事を手がける梨本さんは、「定年退職した高齢者の雇用」という課題に向き合うようになった。

 そもそも、終身雇用制が根付いていた日本では、長年勤め上げた会社を退職すると、途端に居場所を失って孤立してしまうケースが多い。セカンドキャリアを考えるより前に、社会とのつながりがどんどん希薄になってしまうのだ。「会社を通じたコミュニケーションがなくなってしまったシニア世代に、いかに社会参加の場を提供するかが必要だと感じた」そこで、シニア世代の新たなコミュニケーションツールとして可能性を見いだしたのが、自身も子供のときに熱中したゲーム。高度なグラフィックを駆使した最新のタイトルでも、根本の操作や考え方は「昔と変わっていない」と気がついた。

 日本で家庭用テレビゲームが普及し始めたのはおよそ30年前。現在、定年退職を迎える高齢者は、ちょうど親として子供にゲームを買い与えた世代と重なるといい、「シニア世代にとっても共通言語になり得ると思った」と話す。

 

 続く。

 

<出典>

「シニアにeスポーツの場提供」

【ひょうごの宝】 産経新聞(2021/01/31)



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