2021年2月27日土曜日

(K1399) 「新老人(60代から80歳代まで)」 / 自立期と仕上期との間にて(14) <自立期~仕上期>

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まだエネルギーがあること。定年をまぢかにひかえていようと、退職後であろうと、精神的、肉体的なエネルギーがのこっている。人生においてリタイア感がない。社会的にも活動意欲をおさえることができない

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===== 引用はじめ

 いま私が「新老人」として扱おうとするのは、それとは少しちがう人びとだ。年齢でいうなら60代から80歳代まで。

 いま世間を騒がせている暴走老人、迷走老人が、ほぼこの範疇にはいるだろう。90になればもう超老人である。

 この新老人世代が最近おだやかではない。なにかアナーキーな胎動をも感じさせる。しかし、それら新老人の生態は必ずしも一様ではない。一様ではないが、共通したものがある。

===== 引用おわり

 

(1)  一つは、まだエネルギーがあること。定年をまぢかにひかえていようと、退職後であろうと、精神的、肉体的なエネルギーがのこっている。人生においてリタイア感がない。社会的にも活動意欲をおさえることができない。

 これには、100%私も同意する。しかし、

 

(2)  二つ目は、百歳社会の未来に不安と絶望感を抱いていること。いま70歳の人は、あと20年を生きなければならないのだ。その最後のシーズンが、どれほど悲惨なものになるかを、すでに知ってしまっている。

 これについては、私は100%不同意だ。最後のシーズンは悲惨でないし、不安と絶望感を抱いていないだろう。そういうことも皆無ではないだろうが、言い切りが過ぎている。著者の個人的な感想にすぎないのではなかろうか。

 

===== 引用はじめ

 実際に自分が親の介護の経験をもつ人もいるだろう。そしてこれから先は、誰もが適当に、穏やかには死ねないことを知っている。認知症か、アルツハイマーか、寝たきりか、孤独死か、ガンか、いずれにせよ悲惨な将来は確実なのだ。

 死んで宇宙のゴミとなる前に、生きながら社会のゴミになる長寿の未来。

===== 引用おわり

 あまりにも悲観的だ。こうならないために、すべきことは沢山ある。嘆いている暇があるのなのなら、ややるべきことをやろう。

 

<出典>

五木寛之、「新老人の思想」、P.71 – 72

 

添付図は、

https://www.rbbtoday.com/article/2015/06/23/132574.html




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