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患者の治療では、置かれた環境を改善する働き掛けと、症状を緩和する薬剤の処方が治療の基本になる。「『持病の薬をきちんと飲んでいるのに体調が悪くなった』など心当たりがあれば、かかりつけ医に相談してほしい
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前回からの続き。
患者の治療では、置かれた環境を改善する働き掛けと、症状を緩和する薬剤の処方が治療の基本になる。孤立感を和らげるために家族や地域の見守り、デイサービスの利用などで人との関わりを増やし、周囲に患者を支えてもらう。
治療薬も進歩した。以前の鬱病治療薬の多くは副作用が強く、高齢者に十分な量を処方できないことがあったが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などの新しい薬は、比較的使いやすくなった。もちろん、SSRIにも食欲不振などの副作用はあるため、少ない量からの慎重な投与は必要だ。
こうした治療を受ければ、回復が難しい認知症と違い、鬱病の症状は改善して心身の状態が元に戻る可能性がある。「治療効果を高めるためにも、本人や家族が、心身の不調に早く気付くのが大切だ」。
「『持病の薬をきちんと飲んでいるのに体調が悪くなった』など心当たりがあれば、普段の状態をよく知っている
かかりつけ医に相談してほしい。身体症状の検査を受けるなどしても不調の原因が見当たらなければ鬱病が疑われる。精神科に紹介してもらうのがいい」。この手順なら精神科受診時に身体の状態が分かっており、診断、治療も早められるという。
このシリーズ、終わり。
<出典>
「高齢者の鬱病 気付いて」
産経新聞(2020/12/11)
添付図は、
【名医に聞く!】老人性うつの主な3つの治療法から介護職ができる対策まで徹底解説!
https://fukushi-job.jp/lab/archives/7524
(本文とは、別の内容です)
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