2018年5月19日土曜日

(K0383)  将来の認知症に備える(7)民事信託のメリット <高齢期の家族経済>

 
 いくつかのホームページを見て、民事信託のメリットを5項目にまとめてみた(これ以外にも、いくつものメリットがある)
 

【項目】

1.   倒産隔離機能がある

2.   後継ぎ遺贈型受益者連続信託が使える

3.   認知症による資産凍結を回避できる

4.   不動産の共有化リスクを回避できる

5.   相続後に残された人の生活を保障できる

 

【展開】

1.   倒産隔離機能がある

 受託者の、信託に関係ない債権者は信託財産に強制執行(差し押え)できません。
 信託に関係ない委託者の債権者も、信託財産を差し押えることができません。
http://www.kakuta-honda.com/blog/2012/09/post-66-156955.html
 

2.   後継ぎ遺贈型受益者連続信託が使える

 「後継ぎ遺贈型受益者連続信託」とは、現受益者の有する信託受益権(信託財産より給付を受ける権利)が当該受益者の死亡により、予め指定された者に順次承継される旨の定めのある信託のことをいいます。
http://www.trust-labo.jp/topics/item_1139.html
 

3.   認知症による資産凍結を回避できる

 本人の元気なうちから財産管理を託せるとともに、託した後に本人の判断能力が低下・喪失しても、“本人の意思確認手続き”が本人に対して行われないので、実質的に“資産凍結”されることなく、財産管理の担い手たる子(=「受託者」と言います。)主導で、財産の管理や処分がスムーズに実行できます。
https://legalservice.jp/faq/16474.html#5
 

4.   不動産の共有化リスクを回避できる

 「共有不動産については、共有者全員の協力がスムーズに得られない可能性がある」というリスクを回避することができます。所有権ではなく「信託受益権」を共有し、不動産の管理処分権限だけを受託者に集約させれば売却等もスムーズに済むので、不動産が“塩漬け”になるのを防ぐことが可能です。
https://souzoku-pro.info/columns/138/#toc_anchor-1-11
 

5.   相続後に残された人の生活を保障できる

 財産管理が難しい人のために確実に生活費等を届けることができます
http://minji-shintaku.net/about-minjishintaku/#mechanism

 身体障害のある子供を持つ親が、自分の死後、その遺産で子供へのサポートをしてほしいというニーズに応えることができます。
https://best-legal.jp/civil-trust-7026#i-5
 
 

<参考資料>

1)  相続弁護士ナビ「民事信託をおすすめする5つの理由と民事信託を行う全手順」
https://souzoku-pro.info/columns/138/#toc_anchor-1-11

2)  相続法務 成城事務所「民事信託のススメ」
http://minji-shintaku.net/about-minjishintaku/#mechanism

3)  ベリーベスト法律事務所「民事信託(家族信託)について知っておかなけれならない10の知識」
https://best-legal.jp/civil-trust-7026#i-5

4)  みんなのお金ドットコム「民事信託とは。民事信託のメリット・デメリットまとめ」
https://minnkane.com/news/74

5)  角田・本多司法書士合同事務所「家族信託のメリット・デメリット(注意点)」
http://www.kakuta-honda.com/blog/2012/12/post-73-156969.html

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