2019年1月5日土曜日

(K0615)  地域包括ケアシステムと寺院システム <地域の再構築>

 
 地域包括ケアシステムと寺院システムとは、重なっているのかもしれません。

===== 引用はじめ
 厚生労働省は地域包括ケアシステムを通じ、介護や、みとりを地域の支え合いに委ねようとしている。本来は、かつてコミュニティーの中心だった寺院が、お年寄りと福祉や医療のつなぎ役になるべきだ、と三浦さんは考えている。
===== 引用おわり
 

 三浦さんは、様々な顔をもっています。

===== 引用はじめ
   高齢者施設を「寺の出張所」と位置づけて、よろず相談から葬儀の依頼まで受け付ける僧侶がいる。
   真宗大谷派瑞興寺(ずいこうじ・大阪市平野区)の三浦紀夫さん(53)。
   施設を運営するNPO法人「ビハーラ21」の事務局長を務め、
   大学の講義やセミナーで体験を語る。
   百貨店の元仏事相談員という異色の僧侶の取り組みは、
 厚生労働省が提唱する地域包括ケアシステムや、寺院の在り方を考えるヒントになるかもしれない。(小野木康雄)
===== 引用おわり (箇条書きに変更しました)
 

 三浦さんの場合は、仏事相談員 → 僧侶は何をやっているのかという疑問 → 自ら得度 → ビハーラ21 という流れのようです。
 

===== 引用はじめ
 三浦さんの前職は、百貨店の仏事相談員。訪れる客は相談ではなく、亡き人への思いとともに僧侶への愚痴をこぼしていた。「僧侶は何をやっているのか。そもそも、どんな役割があるのか」。理想を追い求め、平成21年に自ら得度した。
===== 引用おわり
 
===== 引用はじめ
 ビハーラ21は、みとりについて超宗派の僧侶らが考える勉強会として始まり、現在は平野区の高齢者施設を中心に大阪市内で8事業所を運営している。
===== 引用おわり
ビハーラ21については、
https://www.vihara21.jp/
 

 “高齢者施設を「寺の出張所」と位置づけて”の「高齢者施設」は、ビハーラ21を指しているようです。確かに、このようなアプローチもあるが、違うアプローチもあるのではないでしょうか。
 

===== 引用はじめ
 三浦さんは言う。「今は高齢者施設をお寺の出張所と考えて、制度から抜け落ちる支援を担当し、隙間を埋めている。それが、私たちお坊さんの役割です」
===== 引用おわり


 私(藤波)が思うに、

(1)  地域包括ケアシステムと寺院システムとは、重なっている
(2)  地域包括支援でできない部分を、寺院システムが担えるかもしれない
(3)  同時に、寺院システムでできない部分を、地域包括ケアシステムが担ってくれるのではないか
(4)  寺院システムを単独で考えるのではなく、地域包括ケアシステムと補完関係にあるという設定で、寺院システムを設計してはどうだろうか
 
 
地域包括ケアシステムについては、

===== 引用はじめ
 高齢者の尊厳と自立を支え、住み慣れた地域で自分らしく最期まで暮らせるよう、厚生労働省が打ち出した地域の支援・サービス提供体制。医療や介護だけでなく、地域住民らによる生活支援や予防なども含む。団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに構築を目指している。
===== 引用おわり
 


<出典>
地域の「絆」僧侶が守る / お年寄りの福祉サポート「私たちの役割」
産経新聞(2018/12/28)
 
僧侶が埋める福祉の隙間 大阪・平野の三浦さん
https://special.sankei.com/f/life/article/20181228/0002.html

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