前回からの続きです。
===== 引用はじめ
発売されるのは「月額利用料サポートプラン」。保険料を一括で支払い、据え置き期間を挟み、年金を毎月一生涯受け取れる。長生きをするほど多く年金を受け取れるが、その前に亡くなってしまった場合は払い込んだ保険料に対し受取金額が下回る可能性がある。
===== 引用おわり
理屈は、あっています。早く死ぬ人がリスクを負い、それが長生きした人に還元されることになっています。当然、運用会社の経費・利益が差し引かれて支給されるので、期待値はマイナスですが、それを気にするなら保険も年金もそもそも成り立ちません。その人が納得すれば、「長生きリスク」に対応できる仕組みだと思います。
少し気になったところがあります。対象者が限定されているのです。
===== 引用はじめ
全国約320カ所で老人ホームを運営する「ベネッセスタイルケア」の入居者のうち満87歳以下の人が対象となる。===== 引用おわり
年齢制限は、よいと思います。高齢になるほど据え置き期間で死んでしまうリスクが高まるので、超高齢者を保護するためにも、よい仕組みだと思います。
老人ホームに入居している人に限っています。その心は、
===== 引用はじめ
入居長期化に伴う金銭的負担の軽減につなげる。民間の老人ホームの場合、毎月20~40万円程度の費用がかかるのが一般的。太陽生命によると、ホームでの生活には満足しているが、利用期間が長期になり資金面での不安から退去を選ぶ人も多かったという。
===== 引用おわり
「ベネッセスタイルケア」にとっては、
(1) 利用期間が長期にわたり入居者が支払い不能になるリスクの低減
(2) 利用期間が長期になり資金面での不安から退去を選ぶ入居者に対するリスクの低減(3) この年金に加入したくて、「ベネッセスタイルケア」を選んでもらえる可能性がある
「ベネッセスタイルケア」にとって、メリットが大きそうです。
それが故に、この年金には「ベネッセスタイルケア」からの資金が投入されているのではないでしょうか(それがないなら、太陽生命は対象者を制限せず、一般商品として売り出すはずです)。そうなら、その一部が年金契約者にまわる可能性があり、年金契約者にもメリットがでてきます。
===== 引用はじめ
T&Dホールディングス傘下の太陽生命保険は17日、老人ホームの入居者向けに、「長生きリスク」に備える団体年金を発売した。===== 引用おわり
<出典>
老人ホーム入居者向けの団体年金 / 太陽生命が新発売産経新聞(2018/12/18)
老人ホーム入居者向けの団体年金を新発売「長生きリスク」低減 太陽生命
https://www.sankei.com/economy/news/181217/ecn1812170025-n1.html
<添付図>
太陽生命保険のホームページより
https://www.taiyo-seimei.co.jp/lineup/cares/hundred_years.html
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