2019年1月18日金曜日

(K0626)  介護を媒介とした日本の生き残り戦略 <介護>

 
===== 引用はじめ   タイトル【】を付記した
【日本の現状】世界最速で高齢化が進む日本。
【日本の喫緊の課題】人手不足が確実に起きる介護の現場は、外国人の助けを借りながら乗り切ろうと模索を続けている。
【アジア諸国の動向】背後からは韓国、中国などが高齢化の急坂を上がってくる。各国とも日本の成功は取り入れ、失敗は避けようと動向を注視する。
【日本の展望】高齢化「先進国」の日本は、アジア諸国の人材を円滑に得ながら、良好な関係を築けるだろうか。
===== 引用おわり


 以下は、新聞記事を読んでの、私の意見です。
 
 
 添付図「アジアの高齢化率」を見ると、「高齢化課題」を人が先に経験し、その後にアジア諸国が経験することがわかります。
 
 世界で初めて急激な高齢化を迎える日本が直面する課題の一つが人手不足であり、特に介護の現場です。人材市場で見ると、需要の増大(介護を必要とする老年人口が増える)と供給の減少(介護を担う生産年齢人口が減る)が同時に起こる危機的な状況で、放置すると悲惨な状態になります。日本が「本格的な移民政策」に踏み出したと非難の声があがっていますが、問題点が山ほどあっても、その方向に向かわざるを得ないと思います。
 
 さて、介護人材不足を補うため、海外から介護人材を補給せざるをえません。ある程度はできる、それは日本が豊かだからです。経済的に見ると、介護人材が流入すると資金が流出します。日本には「貯金」があるので「買えます」が、「貯金」はどんどん減っていきます。
 日本が豊かだと書きましたが、平成の30年間に、日本の国力は著しく弱体化しています。人口は一つの国力であり、それが減るということは、経済的にさらに弱体化していくということです。その状態で資本がどんどん流出するということは、日本の貧乏化を加速するという意味です。「日本が豊かだ」という夢は、早晩なくなってしまいます。


 対策のキーの一つが「介護」だと思います。日本の急激な高齢化が一段落した後、韓国や中国が急激な高齢化を迎えます(添付図「アジアの高齢化率」)。今の日本と同様に、介護人材の確保が必要になり、資金が流出し始めます。その資金を得られれば、日本は経済的などん底(私はそうなると思います)から這い出すことができますが、残念ながら日本には提供できるような介護人材量はありません。その時、日本が介護ノウハウを獲得していたら、その介護ノウハウで日本が資金回収する可能性が出てくると思います。
 
===== 引用はじめ
 日本型介護として、同法人(*)の井口健一郎人財開発部長は、自立支援、生活を支える認知症ケア、自然な看取(みと)りなどを挙げる。
===== 引用おわり
(*)神奈川県小田原市の社会福祉法人「小田原福祉会」
 
 ただただ、介護が大変だ大変だとばかり言っているのではなく、介護を介して日本の未来へ布石していくことが大切だと思います。
 


 なお私は、「自立支援」「認知症ケア」「自然の看取り」は文化に依存するので、そのまま「輸出」するのは、現実には、なかなか難しいと思います。「介護の自動化」を加えるべきだと提言します。
 これには文化の影響が比較的に小さいとともに、日本の誇る技術力を生かせる道でもあるでしょう。
 


<出典>
介護 アジアの手本に
【新時代・第1部 日本はどこへ向かうのか】(5)産経新聞(2019/01/06)

介護、アジアの手本に 「自立支援」「認知症ケア」「看取り」ノウハウ発信


https://www.sankei.com/life/news/190106/lif1901060009-n1.html


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