2019年1月12日土曜日

(K0620)  高齢者の骨折 (1) 対策が急な脆弱性骨折 <体の健康>

 
(1)  脆弱性骨折への対策が急務である

(2)  適切な予防や治療が行われていない国に日本も含まれる
 ①   骨折後にすぐに手術できない
 ②   すぐに歩ける治療、早期のリハビリテーションがない
 ③   多職種連携の2次骨折予防の体制があるのは、日本では2カ所のみ

(3)  2次骨折予防
 

【展開】

(1)  脆弱性骨折への対策が急務である

===== 引用はじめ
 骨粗鬆(こつそしょう)症で骨がもろくなったり、筋力低下で転びやすくなったりすることで起こる「脆弱(ぜいじゃく)性骨折」。中でも高齢者の大腿(だいたい)骨近位部(脚の付け根)の骨折は命に関わることがあるほか、寝たきりを招くなどQOL(生活の質)低下にもつながる問題だ。高齢化の進展で脆弱性骨折の患者は増加しており、対策が急務となっている。(平沢裕子)
===== 引用おわり
 

(2)  適切な予防や治療が行われていない国に日本も含まれる

 脆弱性骨折ネットワーク(FFN)事務局長、英・ロンドン大整形外科名誉教授のデビッド・マーシュ博士: 「高齢者の骨折は世界中で起こっている大きな問題。特に女性にとっては深刻だが、治療や予防の効果的な取り組みが行われていない国は少なくない」
 

   骨折後にすぐに手術できない
===== 引用はじめ
 日本では手術後、「免荷(めんか)」といって荷重をかけずに骨が付くのを待つ期間を設けることがある。若い人は問題ないが、高齢者では長期間体を動かさないと、筋力が低下し歩くのが難しくなる。
 骨折後の手術は36時間以内が望ましいが、日本では手術の待機期間は平均4・4日だ。
===== 引用おわり
 
   すぐに歩ける治療、早期のリハビリテーションがない
 日本FFN理事長、福島県立医科大外傷学講座の松下隆主任教授: 「手術までに無駄に時間がかかることで筋力が何年分も落ちてしまう。高齢者ではすぐに歩ける治療と早期のリハビリテーションが何より必要だが、態勢が十分といえないのが現状だ」
 
   多職種連携の2次骨折予防の体制があるのは、日本では2カ所のみ
===== 引用はじめ
 骨折後のフォローには、外科医だけでなく、高齢者特有の疾病に対応できる老年病専門医や、理学療法士など多職種の専門家が集まったリハビリテーションチームが協力する「多職種連携治療」が不可欠だ。こうした態勢があるのは日本では富山市民病院と新潟リハビリテーション病院の2カ所のみ。
===== 引用おわり
 

 以下は、次回に書きます

(3)  2次骨折予防
 

<出典>
高齢者の骨折 “連鎖”止める対策が急務に
産経新聞(2019/01/11)
 
高齢者の骨折 “連鎖”止める対策が急務に
https://www.sankei.com/life/news/190111/lif1901110013-n1.html

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