認知症になった高齢者が意思表示できない状態で食事が摂れなくなったときなどに、家族が医師から「胃婁をするかどうか?」と判断を求められることがあります。胃婁とは、体外から胃に直接チューブを通して栄養を入れる方法です。
87歳の母を介護する一人娘で独身のAさんも医師からそう問われました。医師は、断ったら母親は確実に亡くなるというふうに言いますから、Aさんは、「断れば見殺しにしたように思う」と悩んでいます。しかし、胃婁をしたために寝たきりで二十数年も生き延びて家族は大変だったという話も聞き、なかなか結論を見出せません。
昔は食べられなくなったら人生の終わりでしたが、医療技術の進歩が人生の最期を変えました。配偶者や子供は悩んでしまいます。
添付説明は、「NPO法人PDN( Patient Doctors Network)」のホームページより
http://www.peg.or.jp/eiyou/peg/about.html
<出典>
どんな最期を迎えたいか
【高見国生の認知症と歩む】(12) 産経新聞(2019/03/21)
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