2020年2月10日月曜日

(K1014)  CD4陽性キラーT細胞(健康寿命延ばすヒントか) <体の健康>

☆☆ 110歳に到達した超長寿者「スーパーセンチナリアン」の血液中には、通常少量しか存在しない特殊な免疫細胞が多く含まれている。この免疫システムを理解すれば健康寿命を延ばすヒントが得られるかもしれない
☆☆
 
1.   T細胞
2.   スーパーセンチナリアン
3.   分かったこと
 
【展開】

1.   T細胞

1.1.  T細胞とは(1)
   T細胞とは、リンパ球のなかで免疫(細胞性免疫)に関わる重要な細胞のこと。
   骨髄の幹細胞から出発して、胸腺において分化し成熟T細胞になります。
   とくに外界からの異物である抗原の認識や処理を行い、
   B細胞による抗体の産生(製造)を助けるサプレッサーT細胞や
   有害細胞を処理するキラーT細胞その他の仲間がいます。
https://www.weblio.jp/content/T細胞
 
1.2.  CD8陽性キラーT細胞」「CD4陽性ヘルパーT細胞」とは
   リンパ球の1種であるT細胞は、CD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞とに大別され、
   CD8陽性T細胞はウイルス感染細胞やがん細胞を殺傷する「CD8陽性キラーT細胞」に分化し、
   CD4陽性T細胞はさまざまな免疫応答を助ける「CD4陽性ヘルパーT細胞」に分化します。
   CD8陽性キラーT細胞は、強力な細胞傷害活性によりウイルス感染細胞を殺傷できますが、感染が慢性化した場合などには徐々にその活性が弱まることが知られていました。このような状況下では、CD4陽性T細胞の一部が、細胞傷害活性を持つキラーT細胞(CD4陽性キラーT細胞)に分化して働きを補うことや、高い抗腫瘍効果を持つようになることなどが報告されています。
https://www.riken.jp/press/2015/20151221_1/

1.3.  T細胞とは(2)


   がんなどを攻撃する免疫の主力部隊。
   強力な殺傷能力を有する「キラーT細胞」、それを活性化させる「ヘルパーT細胞」、攻撃をストップさせる「サプレッサーT細胞」など、さまざまな種類が確認されている。
   T細胞は各々連携をとりながら、多彩な攻撃を展開する
https://wellbeinglink.com/treatment-map/cancer/immunity/
添付「免疫の仕組み」は、ここから

2.   スーパーセンチナリアン
2.1.  スーパーセンチナリアンとは、110歳に到達した超長寿者
2.2.  国内に100歳以上は約62千人いるが、110歳以上は146人と少ない
2.3.  一般的には高齢になると免疫力が低下し、がんや感染症のリスクが高まる
2.4.  スーパーセンチナリアンは致命的な病気を回避してきたとも言え、その免疫システムを理解すれば健康寿命を延ばすヒントが得られるかもしれない
 
3.   分かったこと
3.1.  理科学研究所生命医科学研究センターと慶応大医学部百寿総合研究センターの共同チームが突き止めた
3.2.  スーパーセンチナリアンは5080歳に比べキラーT細胞が高かった
3.3.  特に通常はT細胞全体の数%しか存在しない「CD4陽性キラーT細胞」が25%前後も含まれていた
3.4.  年齢を重ねる過程のある時期から、細胞分裂を繰り返し、クローンのように増殖した可能性がある
 
<出典>
110歳以上の超長寿者に特別免疫 / 健康長寿延ばすヒントか
産経新聞(2020/02/06)
添付「100歳以上の人口分布」は、ここから


 

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