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「希望する人がすべて70歳まで働き続けられる」ようにと言われて、企業は困る。60歳の人は辞めさせにくいので、40~50代で辞めてもらおうとする。終身雇用は実はどんどん崩れている。何かを身に着けねば
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「希望する人がすべて70歳まで働き続けられる社会を実現すべく、政府・与党が法制化を急いでいる。今国会で法案を成立させ、来年度から施行する考えだ。」
それなら今までより長く働けるようになるかと言うと、そう単純ではなさそうです。「今回の法改正は、70歳定年への流れを進めるのではなく、むしろ雇用の流動化を加速させる方向へと作用しかねない」といいます。
企業としては、70歳まで雇い続けるあるいは援助し続けるのは負担になるが、法制化されると従わざるをえない。それならば、定年になる前に辞めていただければ、解決できます。
===== 引用はじめ
その予兆が「黒字リストラ」である。 … 2019年に早期・希望退職を募集した上場企業は、 … 過去5年間で最多を更新した。業績不振の企業の一方で、直近の決算が増収増益であった“先行型”が目立ち始めたことが注目される。
…
“先行型”が増えた理由には、70歳雇用の義務化をにらみ、年齢的にセカンドキャリアに転じやすい40~50代の段階で、70歳まで働き続けてほしい人材とそうでない人とを選別しようとの思惑もあるとみられる。
===== 引用おわり
単なる選別では、きっと、逆になります。自ら早期・希望退職に応募する人の多くは「70歳まで働き続けてほしい人材」であり、早く辞めてほしい人は早期・希望退職に応じない。だから、「早期・希望退職を募集」と言いながらも、狙い撃ちで退職を迫ってくるでしょう。
厳しいです。対策は一つ。「40~50代でセカンドキャリアに転じる」実力を身につけることです。そこまで準備できている人は、早期・希望退職を迫られないでしょう。何故なら彼らは、「70歳まで働き続けてほしい人材」になっているからです。
「定年後」を真剣に考えねばならないのは、40~50代の人です。60歳前後になってから考えるのでは、選択肢も可能性もかなり小さくなっているでしょう。
<出典>
河合雅司、むしろ黒字リストラ促進か 70歳就業の法制化
【日曜講座 少子高齢時代】 産経新聞(2020/02/16)
https://special.sankei.com/a/politics/article/20200216/0001.html
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