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70歳までの雇用延長、努力義務として7つの選択肢が企業に示された。うち3つは以前から示されたもの。はたして、足りないのでと加えられた新たな選択肢は、働く人にとって、受け入れ可能な選択肢なのだろうか?
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70歳までの就業機会を確保する努力義務を企業に課すため高年齢者雇用安定法などを改正する関連法案が閣議決定され、来年4月から実施される方向となった。
===== 引用はじめ
70歳までの就業機会の確保に係る事業主の努力義務として、65歳までの雇用確保措置と同様の措置に加えて、新たな措置を選択肢として盛り込むにあたり、以下のような点について検討が必要ではないか。
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70歳までの就業確保措置
(成長戦略実行計画(令和元年6月21日閣議決定)より抜粋)
(a) 定年廃止
(b) 70歳までの定年延長
(c) 継続雇用制度導入(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社で の継続雇用を含む)
(d) 他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
(e) 個人とのフリーランス契約への資金提供
(f) 個人の起業支援
(g) 個人の社会貢献活動参加への資金提供
===== 引用おわり
高齢者の雇用・就業機会の確保に関する主な検討課題と対応イメージ
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000566761.pdf
ここで「65歳までの雇用確保措置と同様の措置」に該当するのが(a)(b)(c)、「新たな措置」に該当するのが(d)(e)(f)(g)になります。
大江秀樹さんは、定年退職を機に古巣の企業を離れる選択肢を提案しています。
・ 若い人材を育てたい企業にとっては、70歳までの雇用延長をネガティブに捉えるところも多い
・ 50代になったら、定年後は会社を出て働く選択肢も考えてみるべきだ
まったく、その通りだと思います。先の「7つの選択肢」のうち、「(a)(b)(c)(d)」は「働く場所」を企業が提供してくれます。「会社を出て働く選択肢」は、「(e)(f)(g)」(添付図では「雇用以外」に相当)に挑戦しましょうということです。ところで、会社は「資金提供」「起業支援」はしてくれますが、すべて後方からの支援です。「働く場所」は自分で探し出すか、創り出すしかありません。一人のサラリーマンとして企業の枠の中でずっと働いてきた人に、そんなことができるのでしょうか?
(K1029)に続く
<出典>
シニア人材 広がる活躍の場 / 「70歳まで就業」働き方多様化
産経新聞(2020/02/17)
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