2020年3月11日水曜日

(K1045) 「老後資金2000万円問題」が物議をかもしましたのには、理由がある <高齢期の家庭経済>

 
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人と人の関係性が「分断」されている都会では、隣人やコミュニティに頼れない分だけ、何事もお金で解決しなければならなくなる。一度そちらの方向に踏み出してしまうと、お金ですべて解決するのが当たり前になる
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 「老後資金2000万円問題」が物議をかもしましたのには、理由がある
===== 引用はじめ
 「老後資金2000万円問題」があれだけ騒がれたのは、私たちがいかにお金に依存しきった生活を送っているかという、さみしい現実を目の前に突きつけられたから。
 しかし、何でもお金で解決するといっても、やはり限度がありますよね。日本人の平均寿命が延び、人生100年時代を迎えた今、老後の暮らしの支えは、もはや個人の財布ではどうにもならないところまで来ているのかもしれません。
===== 引用おわり
 
 もはや「お金を増やす」という方法論しかなくなってしまいます。
===== 引用はじめ
 たとえば、地方に住んでいた若者が、地域のコミュニティに嫌気がさして、都市部で一人暮らしを始めたとしましょう。
 都会で一人暮らしをしていれば、確かに人間関係の煩わしさからは解放されます。生活態度をうるさく注意する親はいないし、何かと世話を焼きたがる近所のおばさんもいない。その代わり、隣に誰が住んでいるかわからないという、きわめて孤独な生活が始まります。
 病気になっても、おかゆを作ってくれる母親はいないし、必要なものを買ってきてくれる家族もいない…最悪の場合、孤独死するケースも出てくるでしょう。
 人と人の関係性が「分断」されている都会では、隣人やコミュニティに頼れない分だけ、何事もお金で解決しなければならなくなります。そして、一度そちらの方向に踏み出してしまうと、お金ですべて解決するのが当たり前になる。
 そうなったとき、便利で快適な生活を送るためには、もはや「お金を増やす」という方法論しかなくなってしまいます。それがはたして、幸せな人生といえるでしょうか。
===== 引用おわり
 「もはや個人の財布ではどうにもならないところまで来ているのかもしれません」と言う。では、どうすればよいのか。

 続く


 
<出典>
新井和宏、【賢人論112回後半】
https://www.minnanokaigo.com/news/special/kazuhiroarai3/?fbclid=IwAR3zlCIGj9c2r754ZWMcaiNnTXaKCZQC1lDgUhC7CDoJS0sY9tpb-uT1fns

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