2020年3月12日木曜日

(K1047)  認知症の予兆 AI検知 <認知症>

 
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政府は昨年6月に決定した認知症施策推進大綱で予防重視を掲げており、兆候の早期発見、早期対応で発症を遅らせる施策を進める考えだ。発症時期をその人の寿命以降にまで延期できれば、「認知症にならなかった」
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 認知症の疑いが早く分かれば、発症や進行を遅らせることができる。兆候を早期に発見することが大切だ。これまで認知症の判別は医師の問診だけが頼りだった。
 人工知能(AI)が分析し、認知症の兆候や症状の早期検知を目指す研究が慶応大や順天堂大をはじめ各地の大学で進んでいる。
 
(1)  慶応大 <自然言語処理を用いた精神疾患の理解(UNDERPIN)>
(2)  順天堂大 <認知症の早期発見に「IBM Watson」活用へ>
(3)  長崎大大学院 <生活行動把握型認知症予兆検知システム>
 
 
【展開】

(1)  慶応大 <自然言語処理を用いた精神疾患の理解(UNDERPIN)>
 AIを活用し、一定の精度で健常者と認知症患者を区別できるシステムを開発した。認知症患者は指示代名詞が多く、同じ言葉が反復されるといった多くの特徴がある。約10分間の問診時の会話データから認知症の可能性が分かるという。
 「会話から症状の特徴を数値化し、認知症リスクを提示できるようになった」
https://ifi.u-tokyo.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2019/05/190629-report-kishimoto.pdf
 
(2)  順天堂大 <認知症の早期発見に「IBM Watson」活用へ>
 AIと会話して表情から病気を予測する研究も行われている。アルツハイマー患者20人にIBMのAIシステム「ワトソン」と映像を通じて会話してもらった。AIが患者の表情から笑顔を100点満点で点数化し、音声データも収集して声の調子や音量なども分析した。
 「問診には長い時間が必要だが、初期判断の支援をAIがオンラインでできるようになれば、多くの患者を観察できる」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1907/10/news122.html
 
(3)  長崎大大学院 <生活行動把握型認知症予兆検知システム>
 冷蔵庫や薬箱に付けた小型センサーやロボットを通じて高齢者の日常生活を記録し、AIに分析させて認知症の兆しを見つけるシステムを開発した
http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/info/science/science191.html
 関連投稿
http://kagayakiken.blogspot.com/2020/02/k1033.html
 
<出典>
認知症の予兆 AI検知
産経新聞(2020/03/11)



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