2020年3月24日火曜日

(K1059)  とっとり式(運動+知的活動+座学)で「頭はっきり」 <認知症>

 
☆☆
鳥取県は鳥取大などと連携し、独自の認知症予防プログラムを開発した。運動や知的活動、座学を組み合わせたプログラムを週1回継続して行うもので、高齢者136人を対象にした実証事業で効果が確認されたという
☆☆
 
1.   「とっとり方式認知症予防プログラム」とは何か
2.   効果確認
2.1.  実証事業
2.2.  アンケート
3.   先行活動
 
【展開】

1.   「とっとり方式認知症予防プログラム」とは何か
 運動と知的活動、座学の各プログラムで構成され、12~15人で週1回、2時間実践する。
 運動では準備運動の後、足踏みをしながら拍手をしたり、椅子から立ち上がり、中腰になる「椅子スクワット」を行ったりする。知的活動は計算やお手玉、カレンダー作り、パズルなど。琴浦町でのフォーラムでは、参加者はバスケットボールを数人でパスする動画を見ながらパスした回数を答えるクイズに挑戦した。
 これに、4週間に1回の座学が行われ、認知症の症状や予防に有効な生活習慣などを学ぶ。
 
2.   効果確認

2.1.  実証事業
 伯耆町では29年7月~30年11月、高齢者136人を対象に「とっとり方式-」の実証事業を実施。実施前後の認知機能や身体機能を測定し、比較・分析したところ、認知機能が改善し、上・下肢の筋力や柔軟性で身体機能が向上するのが確認された。運動、知的活動、座学の3つを組み合わせたプログラムの医学的効果が証明されたのは全国初という。
 
2.2.  アンケート
 参加者に行ったアンケートでは「頭がはっきりしてきた。生活にも積極的になった」「自分なりに物事が少し勉強になった」といった感想が寄せられた。参加者の9割以上が「引き続き参加したい」と答えたことから、伯耆町では修了者を対象にした「フォローアップ教室」を開催している。
 
3.   先行活動
 もともと「とっとり方式-」は、16年から行われている同県琴浦町の認知症予防の取り組みがベースとなっていた。
 同町では、浦上教授が開発したタッチパネル式のコンピューター「物忘れ相談プログラム」を使って町内の65歳以上に認知症の検査を実施。「今日は何曜日?」など簡単な質問に答えてもらい、認知症やその前段階の軽度認知障害(MCI)の可能性を判断している。
 その結果としてMCIが疑われる場合、予防教室を紹介し、有酸素運動や知的活動などに取り組んでもらう。これを3カ月間続けると、認知機能が改善する効果が表れ、町の介護保険費用の削減にもつながっているという。
 
<出典>
とっとり式で「頭はっきり」 認知症予防
【プレミアム プラス1】 産経新聞(2020/03/23 )
いま注目 高齢化先進県の認知症予防策
https://www.sankei.com/premium/news/200127/prm2001270008-n1.html


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