2020年3月20日金曜日

(K1055)  覇気を感じる居場所 <居場所>

 
☆☆
覇気とは、積極的な何かをしようとする気持ち、前向きの意欲的な気分。「いっしょに食事会(ランチ)をしましょう、カラオケもします」という居場所には心が動かないというう。ではどのようなテーマならよいのか
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 高齢者向きの居場所がずいぶん増えてきたと思う。ありがたいと思うが、私が行ってみたいと思う所は少ない。行ってみたいと思わないのは何故か。新聞記事を読んで納得した。
===== 引用はじめ
 時々、新聞に挟み込まれて老人会の案内が届く。いっしょに食事会(ランチ)をしましょう、カラオケもします、というような内容だ。ずいぶん安いのはどこからか援助を受けているのだろう。

 今のところ、上のような集まりには心が動かない。老人会の世話をしている人を傷つけるかもしれないが、その内容に覇気を感じないのである。
 イチゴを使ったケーキを作り、ケーキを食べながら、最近の映画を論じましょう、という会。庭の虫たちについて動物学者の話を聞き、実際に庭の虫を観察しましょうという会。こうした会だと心が動く。まど・みちおの詩を皆で読み合おうという会もいいなあ。
===== 引用おわり
 
 そう、食事会(ランチ)、カラオケでは行く気のしない人が、行きたいと思う場をどうつくるか。興味深いヒントです。
 ただ、テーマを具体的にすればするほど、ヒットする人が少なくなってしまいます。必ずしもテーマにしっくりしなくても、ちょっと変わったテーマに惹かれる好奇心の強い人をどれだけキープできるか、それがないと人数を集めるのに苦労しそうです。ただ、一度集まれば、好奇心の強い人にとって居心地の良い場になるかもしれません。何故なら、好奇心の強い人たちが集まるからです。テーマより、人が人を惹きつけると思います。
 
 ちなみに、まど・みちおの詩としては、「やぎさんゆうびん」「ぞうさん」「ふしぎなポケット」「一年生になったら」などがあります。
 
<出典>
あさってのアイツ
【坪内稔典 モーロク満開】 産経新聞(2020/03/15)

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