2021年5月17日月曜日

(K1478)  『 生物はなぜ死ぬのか 』、 小林武彦 <死>

   2500年前までヒトの 寿命 は15歳前後だった。 多産多死 が 多様性 を生み、 人類の繁栄 につながったという研究もある。いかに ターンオーバー が重要かを示すものだろう。 自己複製 の メカニズム を獲得し、作っては分解して作り替えるターンオーバーが 生命 を支えてきた

 

 「細胞と個体の関係」と「個体と種全体の関係」とは、同じパターンが組み込まれている。構成要素(細胞、個体)が入れ替わっていくことにより、総体(個体、種全体)が継続し、変化し、多様性を獲得していく。

 

===== 引用はじめ

 生命維持の仕組みは玄妙だ。

 自己複製のメカニズムを獲得し、作っては分解して作り替えるターンオーバーが生命を支えてきた。ターンオーバーが多様性をもたらし、多様性によって生物は生き残る力を持続してきた。そしてターンオーバーを促すために、細胞が老化し、自死(アポトーシス)するプログラムが組み込まれる。

 

 それは個体と種全体の関係においても同様だ。

 今の世代は次世代を生み、そして支え、彼らの活力維持のために死んでいく。生と死、変化と選択の繰り返しが進化を生んできた。

===== 引用おわり

 

<出典>

作家 北康利 個体の死が支える種の繁栄『生物はなぜ死ぬのか』

【本ナビ+1】産経新聞(2021/05/15)

https://www.sankei.com/life/news/210515/lif2105150006-n1.html



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