【 読書 ・ 老人力 】今日のお題は、「最近の若者はけっこう趣味に走るじゃないか。それは何故か」。著者(赤川)の見立てと、私(藤波)の見立ては違う。14歳の年の差がある。送った青春時代が違うからではないか
今日のお題は、「最近の若者はけっこう趣味に走るじゃないか。それは何故か」
私というか、私の世代と、趣味の持ち方が変わっっている。特に私なんか、趣味を持っていない(それでいて、毎日を楽しく過ごしている)。最近の若者は、違うのだ
私が考えた理由は、
(1)
昔は、「楽しむ」ということを後ろめたく感じていた。「楽しんでいる場合じゃないだろう」と叱られないかと気になっていた。今は、「楽しむことは良いことだ。当然のことだ」という考えが浸透した
(2)
昔は「右肩上がり」の信仰があって、(公のために)滅私奉公するのが当たり前となんとなく思っていた。今は、「右肩上がり信仰」が崩壊して、最後に良いところに着地できないのではないかと、ある意味、将来に希望がない。だから、最初から「趣味に走る」
著者(赤瀬川原平氏)の考えた理由は、少し違う。
===== 引用はじめ
いまの時代は、改革はともかくとして、革命信仰を持つことができない。科学信仰を持つことができない。というところで、時代そのものにも有限の先が見えているわけで、そういう時代に生まれてくるのだから、いまの若者は既に基礎控除のようにして、みんな一律に年の功を持っているのだ。
===== 引用おわり
すなわち、
(1)
革命信仰(共産革命で、我々は幸せになる)を持つことができない
(2)
科学信仰(科学技術で、我々は幸せになる)を持つことができない
赤瀬川原平氏の生まれは、私より14年早い。彼の青春時代は「安保反対」、私の青春時代は「ベ兵連」・「東大安田講堂」。同じ「昔の人」でくくるには、無理がありそうだ。
因みに「時代にも年齢があるのだ。地球にも太陽にも年齢があるんだから当然だと思うが、それぞれの文化や文明にも年齢がある。」
に同意する。
前回は、
(K1592) 限界内の世界が無限に広がってくる / 「 老人力 」(20)
http://kagayakiken.blogspot.com/2021/09/K1592.html
<出典>
赤瀬川原平、「老人力」、筑摩書房、P.111 ~ 112
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