2018年11月10日土曜日

(K0558)  15年前、介護で仲違い。今も苦しい <介護>

 
 かつて「自分を赦すのと相手を赦すのは対になっている」と私は発見しました。自分を赦せないと相手を赦せず、相手を赦せないと自分を赦せない。自分を赦せると相手を赦せるようになり、相手を赦すと自分を赦せるようになる。

 回答者も「自分が自分を赦せば、いやな相手への怒りは消え失せる」と書いてあるが、同時に「相手を赦すなど、考えるのは無用」とも書いています。大切なのは「おのれのこころのしこりを自分でいたわり、ほぐしてやる」ことだと説いています。
 


<相談内容>
 15年前、姑の介護をめぐり義理の妹と大げんかをし、ほぼ絶縁状態です。今も時々、黒い気持ちがこみあげて苦しいです。
 …
 ある日「長男なのに面倒見るのが嫌で遠くに住んだんだろう」(*)などとひどいことを言われ、姑の前で大げんかに。 …
 … 今も義弟夫婦が受け入れられず心が波立ちます。この気持ちから解放されたいです。
(大阪府内、50代、主婦)
(*) 往復5時間かけて週3回姑のもとに通っていた
 

<回答内容>
 すべてを赦して、自分のこころのしこりをほぐすこと。これが特効薬だ。

 恨みや怒りは、生きていくうえで強力な杖となる。あいつだけは許せないと黒い怒りを募らせれば、杖は堅牢さを増して、生きる助けともなる。
 しかし杖が太った分、自分のこころの清浄な部分は痩せてしまう。

 相手を赦すなど、考えるのは無用。
 おのれのこころのしこりを自分でいたわり、ほぐしてやればいい。
 自分が自分を赦せば、いやな相手への怒りは消え失せる。

 姑の介護に尽くしたのを知っているのは、あなた自身だ。もうここで、ご自分を解きほぐしていただきたい。
 

<出典>
昔、介護で仲違い、今も苦しい
【山本一力の人生相談】  産経新聞(2018/11/05)

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