最近、定年後に向けてのマニュアル本が多く出版されています。それを見て不安に感じている人もいるようです。
相談
===== 引用はじめ
50歳、3児の父です。土日は妻に代わり子供の面倒をみたり、読書や映画観賞をしたりしてゆっくり過ごしています。ところが50代になったとたん、雑誌や本で「定年後に向け地域に仲間を作ろう」と書かれているのが気になり始めました。私はまったく地域活動も、近所付き合いもしていません。
… しかし、今はゆっくり週末を過ごしたい。やはり「地域で仲間づくり」は必要なのでしょうか。
===== 引用おわり
確かに、「地域仲間を作れ」とよく書いています。心配になるのも無理がないとは思いますが、回答は、「これは“マニュアル信奉の延長戦”でしょう。」と手厳しい。
起こっている現象は、
(1) いくら功成り名を遂げても、一向に自信がない。
(2) どこまでも風評・流行が気になり、そこに乗っからなくては落ち着かない。(3) 盤石の「ご隠居さん」になるまでは…。
(4) 周りと群れずに暮らせない、簡単なことでも自己決定ができない、これは(生きている限り)“孤独が怖い”ということではないでしょうか。
(5) これでは、死ぬまで充足できない。
結論としては、「他者からの評価ばかり意識せず、今ある己の充足をかみしめられるか。心の安寧は恐らく、そこにあります。」
過去の二つのブームが、背景としてあるようです。
① 「そのライフステージにふさわしいライフスタイルがあり、皆がその道を突き詰めるべきだ」という風潮
② 「マニュアル全盛時代」「あるライフスタイルを目指し、仮に途方に暮れそうになっても、都合のいいハウツー本にすがればいいのだ」
このパターンを定年前まで引きずっている所に、悩みの元があるようです。
<出典>
地域の仲間って必要ですか?【熊木徹夫の人生相談】 産経新聞(2018/12/16)
「地域で仲間づくり」は必要?
https://www.sankei.com/premium/news/181202/prm1812020001-n1.html
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