生死をさまよった一夜を明かして
===== 引用はじめ
主治医が来て「藤井さん、もう死にませんよ」といってくれました。でもその後、死なないけれど、一生寝たきりか、車いすに乗れたらいい方だと思ってくださいね」といわれたんです。前日までは死に直面して「私の人生は何だったんだろう」と思っていたのが、今度は生きることに直面して、「寝たきりで生きて何の意味があるんだろう」と思いました。
家族が私の面倒を見るとなると、私は家族の重荷になるのではないか。生きることに意味が見いだせなくて、泣けてしまいました。
===== 引用おわり
壮絶な体験を通り抜けて、「だけど私は、瞬きもできない状況は変わりないのに、生きていていい」と思えるようになった。」「そう思える、本当にいろんな出会いがあったんです。」例えば、
===== 引用はじめ
一緒に泣いてくれた看護師もいました。私は大人になって初めて全てをなくし、ありのまま受け入れられるという経験をしました。全てなくしたけれど、一緒に喜んでくれたり、泣いてくれたりする方がいた。何かができるからあなたはすばらしいということではなく、自分はここにある、それ自体が奇跡であり、価値があるということを、こうした出会いから教えてもらいました。
===== 引用おわり
<出典>
藤井美和(関西学院大教授)、「今ここにいる奇跡」病室の出会いから知る【死を見つめる心(3)】 産経新聞(2018/12/05 夕刊)
添付写真「入院後、毎日取り組んだリハビリは、約2年半続いた」(藤井美和さん提供)
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